時代により解釈は変わる

先ずはG20より米中貿易交渉の行方が決裂にならず、当初の観測のように延長戦に持ち込まれ不安定要因が消えました。まぁ消えたというより、ホッとした面が強いのです。基本は何も変わっていませんが、最悪の事態も事前想定されていましたから、とりあえず目先の相場に対してはプラスです。

基本的にトランプ氏は、この「中国カード」を手にして大統領選を戦うのでしょう。基本的に内部組織を固める場合、仮想敵国を国民に植え付けます。北朝鮮のようなものです。そうして国民に団結を強います。この戦略でトランプの再任は固いのでしょう。カタルの個人的な感情からすれば、トランプは好きになれず…嫌いです。でも歴史の時間軸に置いて、「揺り戻し」はよくある現象です。

さらに彼の時代認識と同様に…かたるは基本的にトヨタの国内での300万台生産体制維持と言うのは反対です。もう貿易赤字が、どうの…こうの…と言う発想も古いと思っています。だからトランプ氏の誕生も「時代のあだ花」的なイメージで眺めています。

今回のG20では、触れられましたが…大きな話題にならない巨大な電子商取引の規制をどうするか?と言う課題が重要だろうと考えています。課税問題も含みます。

株式相場を見ているとモノを生産する企業の株価価値はどんどん廃れ…情報をコントロールする企業の株価価値は上昇を続けています。フェイスブックの仮想通貨(暗号資産)の行方が課題です。

リーマンショック以来、銀行は自己資本比率規制と言う足枷をはめられ…身動きが封じられ…時代はその間にどんどん進化しています。金融株の純資産割れは時間的に長く…どうもこの事を示唆している可能性もあります。つまり金融業の革新的な破壊が間近に迫っている可能性があります。本日は狙いが違うので、この話は触りだけにして…。

物の輸出入が重要だという考え方は既に間違っています。読者からも円高恐怖症と言うか…それに近いメールを頂きました。また円高デフレ社会に戻るのではないか?と言う質問です。GDPの貿易依存度の割合のサイトが此方です。(186位)更に此方も実際の数字に近い感覚でしょう

この連想は「失われた時代」において円高になり、日本から生産設備が中国に移転した空洞化現象によるデフレ不況です。でもこの考え方は、根底を見ていません。何故、あの時代において円高デフレの不況になったか? ここが重要です。

我が国は基本的に株式持ち合いなどを通じて、日本国独自ルールの村論理を構築しました。建設業は、今だに…外国企業が参入していません。コメの価格は国際価格と遠く離れています。

日本は戦後、米国の庇護のもとで経済成長を遂げてきました。その分岐点がプラザ合意でした。この貿易摩擦で日本は構造転換を図るべきでしたが、間違った低金利政策を実行して根底にある問題を解決せずに、目先を乗り切ろうとしたために、バブルが発生したのです。澄田元日銀総裁程の馬鹿はいません。こいつがバブルを発生させた張本人、その後の三重野元日銀総裁もアホタレでした。シャープと同じですよ。国民(社員)は馬鹿が上に居ると苦労をします。政治家も3流、政策指導部(官僚など)も歴史認識がゼロで…混迷の道を歩んだのが「失われた時代」です。

基本は村論理を貫き鎖国政策を実行したために、そのツケが「失われた時代」となって構造改革を余儀なくされたのです。この辺りの基本認識がないから、失われた時代の「円高デフレ不況」に戻るという錯覚が生まれます。

今は米中貿易摩擦で中国に移った生産基地は基本的に周辺のアジア諸国に分散されていますが、中には日本に戻る企業もあります。それだけ日本は貧乏国になったのです。今、中国は日本と同じ間違いを犯そうとしています。構造転換をすべきなのです。

今の日本に…内外価格差はありますか? 昨日、新しいアイロンが届きました。たしか…価格は3000円程度だったと思います。でも日立ブランドです。パナソニックは6000円割れ程度だったかな? 

ユニクロの原動力は500円Tシャツの販売じゃ…なかったかな? ニトリが成長したのは、海外生産の安い価格の家具でも…十分だという国民認識です。このような事例を掲げると…限りがありませんが、要するに日本価格の製品がグローバル価格になり、構造転換が終わったのです。

日本は国民感情を考え…一気の構造改革を選択せず、時間をかけて構造転換を成し遂げてきました。これが「失われた時代」の本質です。株式の持ち合い制度が壊れ、経営者は開かれた経営を求められ、社外取締役の増員が進行しています。その為にようやくROE経営に方向転換しています。でもまだ日本は低いのですよ。海外と比較してください。このサイトの資料は良く出来ていますから参照にされると良いでしょう。此方です。流石、証券会社です。

ROE比較

このような過程を経て、日本はようやく名目時代の入り口に立ちました。かたるがトヨタ社長の考え方が古いと述べたのは…ずっと昔です。自動走行も一から立ち上げようと自前でカルフォニアに研究所を作りました。これをカタルはM&Aで、時間を買うべきだと批判しました。お金があるのに…わざわざ回り道をしたからです。日産のゴーンはグーグルと提携しました。

今回の日米同盟を不公正と訴えるトランプ発言を見ても分かるように…基本的にただ乗りはあり得ません。安倍さんが憲法改正するのが筋です。徴兵制度を考えるのが妥当なのでしょう。基本的な考え方はグローバル論理です。どんどんその方向性に流れ、最後は国家の概念も消えます。地球連邦と言う宇宙時代になります。

そんな歴史認識の中で、国内販売が500万台程度の国でトヨタだけで300万台の生産体制の維持に拘るのは間違った政策です。米国の求めに応じ米国で生産をすべきでしょう。余った人材をIT開発の方面に振り向けるべきでしょう。AI開発やデータ分析も重要です。遺伝子データの活用とか…。そういう次世代型産業に力を注ぐべきでしょう。お荷物は米国にトランプに持ってもらえばいいのです。

マイクロソフト(MSFT)の株価推移

産業構造は劇的に変化します。だからROEなのです。売上高に対する利益率は、車などの「ものを生産する」産業は低いのです。GEの凋落をみればわかります。マイクロソフトの株価上昇はFANNG株を凌ぐ新高値相場を継続しています。

我が国の貿易に関するGDP比率は低いのに…株式市場には、時代錯誤した「円高=株安」と言う間違った認識が、まだ市場に存在をします。たしかに輸出依存度が高い会社も中にはあります。でも多くの産業は、もう日本に生産基地はないのです。それが失われた時代です。

だから時代推移を見れば、そろそろ円高は株高要因になっても良いのでしょう。日本のお金を海外で使い、更に稼ぐのです。Jトラストは時代にマッチします。日本の内需産業も同じです。不動産価格は上がり続けるでしょう。ようやく「すそ野」が広がり始めています。

国内企業の内部留保は、伊達にGDPに匹敵するような規模まで膨らんでいるわけではないのです。一方、好調な企業でも構造改革が前倒しで行われています。この現象はROEを高めるためです。古河電工の会社説明会資料を吟味すれば…確実に効率化投資が進んでいる現実が分かります。

良いですか…。「誰かが、こう言っている」のではなく、その内容が問題です。カタルが、こう言っているから…株を買うのではないのです。その考え方の方向性が正しいかどうか…ここを自分で考えて、同調するなら買えばいいし、お前の考え方は間違っていると思うなら、株を空売りすればいいのです。

カタル批判など…どうでも良い話です。後講釈はやめましょう。自分がカタルは間違っていると思うなら、千代化やチタン…Jトラでも、古河電工やSUMCOでも…空売りをすればいいのです。正しいと思うなら同調して買えばいいのです。それだけの話です。

他人批判などしても、意味がありません。その考え方の…この部分が、間違っているとの意見メールを歓迎します。

円高デフレ不況は、構造改革が進んでいなかった時代の…もう過去の話です。2010年の日産マートの移転が分岐点です。空洞化時代の連想は間違っています。

今はむしろ…円の価値が上がったほうが、アセアン投資が加速する時代でしょう。Jトラストは時代の先端をラッセルできるのかどうか? 興味が尽きないところです。金曜日はもう2000株だけ買いなおしました。一旦休みを入れ…今週、一気に人気化するかどうか…株式市場には、色んな見どころが満載です。



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