カテゴリー:コラム

参政党の登場

明日もお休みですから…もう少し、今のカタルの「疑問」にお付き合いを願いましょう。

カタルは最近「薄利多売買」戦略の「旗印」を降ろそうか…。どうしようか…迷っています。この話と小売売上動向と米国株の反応は繋がっています。相場と言うのは、市場の争点が隠れており…その争点は時代の推移で変わって行きます。石油価格の上昇は、石油に焦点が集まると…「開発競争」の話に相場の関心は移ります。だから日揮や千代化の動向に関心が向かいます。

最近は下火ですが…カタルが見ていた「氷点下で生きるということ」…と言うアラスカの番組でも、登場人物は最近の異常気象で「カリブー」(鹿の仲間)の行動様式が変わっただとか…氷河の様子などの変化を、住民は述べています。今、見ているアマゾンの自然番組でも異常気象の変化を述べていました。世界中で、この異常気象は、深刻化していますから…この「脱炭素化問題」は折に触れて…これからも問題化するでしょう。

しかし原油価格の話は、物価の「変化率」の話なのです。

変化と言うのは、比較対象があり…メディアが盛んに強調するのは、人間の気持ちの変化の問題です。でも人間と言うのは、環境に順応しますから…直ぐに高い物価水準に慣れます。やがて遅れますが…物価に見合った賃金上昇があるのです。環境の変化は時間軸の経過で対応が可能なのです。しかし…脱炭素化のテーマは、かなり長く続きます。確実に…地球の温暖化現象は進みます。

このように…株式市場のテーマと言うのは、人類の進化の話です。

日本は長い期間、独自の生活スタイルを守ろうと抵抗を続けてきました。その結果、産業の空洞化が進み、地方都市の経済の仕組みは、ボロボロ…になっています。だから地銀株のPBRは低く見放されてきました。しかし…SBIは提携に動き、新しい動きが出ています。カタルの地元の長岡は、担保に取った土地が活用されずに…駐車場として放置されています。33年間も実質経済優先の馬鹿政策を続けた「清貧思想」の為、肝心の経済活動を蝕みました。

就職最難関の電通での新入社員の自殺問題は、その「表面化」現象の一つです。この事件を切っ掛けにして、ヤマト運輸など…次々に労働条件の見直しが進み、社会変革が続いてきました。物流システムは重要な産業基盤ですが…このシステムの限界まで「清貧思想」を求め…岩盤に到達しました。だから運賃の改定が厳格なデフレ下でも行われました。

今回の海運株の高騰も、同じ背景です。2017年頃の世界の海運市況は、凄まじい不況だったのです。その為に川崎汽船など3社が纏まって、効率化を図ったのが「オーシャン・ネットワーク・エクスプレス・ジャパン」(ONE)と言う会社です。あの不況の反動が…今の相場ですよ。これは共通する原則です。今度は逆の現象ですが…おそらく時代革新もあるでしょうが、半導体産業は未曽有の不況に陥る可能性も存在する筈です。

時代の流れの考察が、如何に…大切か? 

どこに、その問題点があるのか? 真剣に考えてないと…分からないのです。時代のテーマの認識は、非常に大切なのです。ところが皆さんの多くは、このようなバックボーンの重要性を認識していません。市場でテーマにすることにより…問題が解決に向かい、人類は進化を遂げてきました。市場原理主義の根幹部分です。人間は問題を解決して進化を続けるのです。

でも日本は、その変化を拒み…国民の意識改革の時間を待ちました。これが失われた時代の評価とも言えます。

我々に心に宿る「変わること」を拒んだ「抵抗」が、失われた時代の33年間です。本日の日経新聞には、ようやく…30歳未満で40を切る自民党の構造変化が載っています。カタルは知りませんでした。「参政党」の存在です。今回の投票速報を観て…「何?これは」と思ってスマフォで検索すると…若者がユーチューブなどで立ち上げた政党のようです。僅かな…数字ですが、確実に全国で「広がり」を見せていました。その趣旨もカタルの希望に近いものです。政治に参加するという意味合いでしょうが…時代は確実に変化しています。

分かりますか? 全ての現象が「一つの方向性」を示し…その「兆候」が市場で観られます。今回の株価波動は、非常に力強く…この勢力はドンドン増して行くことでしょう。

冒頭の米国の「小売売上」が、僅かな数字ですが予想より良かったなら、消費は減退していませんから…まだFRBは「利上げを拡大する」余地が残っていることになります。だから0.75%をより1%を選択しても不思議ではないのです。

これまでの相場は、このインフレ圧力が強く、金利の上昇が株式の動きを制限したために、もっとも…弱い、成長力だけが「命の会社」つまり新興企業の株価に打撃を与えました。金利を上げるから…必要経費は増えて、時代の進化は遅れます。

だから保守的な選択肢が、活きたわけです。僕らが掲げた「野村証券」からの「三菱UFJ」の配当利回り投資などの保守的な選択です。あの時期の同時に東芝も手掛けていました。このグループの株価は、新興株が大きく株価を崩す中でも…堅調な展開を続けてきました。だから…僕らの痛みは、他の人達と比較して、軽かったのです。時代を観察しての基本方針の大切さを認識して欲しいのです。

カタルは「空売り」をしませんからね。当然、選択肢は限られます。故に、難しい「薄利多売買」説を、選択肢の一つに掲げました。売買手法を変えたわけです。今回の微妙な相場の変化を、どう解釈するか? 本来…利上げの応援報道の小売売上の増加ですが、市場は逆の解釈をし始めました。つまり…そろそろインフレ圧力の限界が見えて、市場は方向転換をするサインとも…受け取れるのです。

今、カタルが語っていることは、半年後、1年後になると皆さんも認識しますよ。

カタルが一昨年の年末近くに、初めて野村証券を掲げた意味は、アルケゴスでこけましたが…狙いは正しかったのです。だから…僕らは今回の新興株で、他の多くのファンドは壊滅的な打撃を受けましたが…乗り切りました。まぁロコンドの痛手は大きかったですが、可愛い間違いです。BASEの1/10以下の株価と比較すれば…1/4ですからね。まぁ、こんなものでしょう。でも、必ず…また復活をするでしょう。しぶとくやれば良いのです。バフェット時間を学ぶと良いのでしょう。

もう少し観察をしないと分かりませんが、やはり、そろそろ…「薄利多売買」の旗印を降ろす準備期間に移行したように感じています。昨日の日経夕刊に「ドクター・カッパー」の警告が載っていました。この原稿のなかでインフレ率が、小売売上を伸ばした…との解説がありました。この感覚は大切です。小売売上の見方を変えます。

そうして…これだけ株価が下がったので、資産効果による消費は当然、減ります。車の車輪の片方が停止したのです。当然、進化は止まり、グルグル…と同じところをクルクル回り、時代進化は停止します。

ですが…この「奇なる現象」は、相場の質を変えるのでしょう。インフレのテーマから「景気動向」に相場の焦点が変化してきた証とも言えます。ただインフレは原油価格動向だけでなく…家などの不動産環境にも影響を受け、一番は人件費の動向です。その動向を認識しておきましょう。

米国の平均時給とその前年比の変化率推移

なかなか…気に入ったグラフが出てきませんから、カタルが独自に作りました。3%から5%に変化したこの動きをコロナだけの一時的な現象と捉えるか? 時代革新の変化と認識するか?

この基本解釈に違いでも、市場の見方が変わり…銘柄の選択肢が変わります。このようなバックボーン、つまり時代の背景認識が、如何に大切か…プロの投資家は、その未来を考えて時代を観察するのです。

今回の参議院選挙で登場した「参政党」の動きは、新しい時代の「起爆剤」になる可能性があります。カタルが述べている「働かない…お荷物世代」の年金生活者から、働く若者への所得移転は、避けて通ることが出来ない…「構造変化」です。日銀が50%以上もの国債保有の意味を考えれば…この構造変化は避けられず、覚悟を決めなくてはなりません。

ガラガラポンを避けて…徐々に変化を加速させて33年間のインフレ社会の到来でしょう。でも知っており…その対応をしておけば…「名目成長時代」は楽しい時代です。我々…年金生活者は、この資産インフレを活用しましょう。そうして働く若者に「お荷物世代の爺、早く死ね!」と…文句を言われたら、黙って「納税証明賞」を示しましょう。お前の年収以上に税金を納めているんじゃい…と胸を張った爺さん、婆さんに成れるかどうか…。

皆さんが理解しようとする「心の問題」でしょう。また…明日。最後に海運株の最新事情の続報をお届けします。此方です。



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