カテゴリー:コラム

米国雇用統計と…海運株

米国のコロナでの雇用喪失は、昨年の3月が168万3千人、4月が2067万9千人で底を打ち、その2か月分の喪失分を、その後5月から埋めています。この喪失が2236万人です。その後…7月までに1666万人が復帰しています。残りは570万2千人余りです。

米国雇用統計と失業率の推移のグラフ

この6月から大きく伸びてきた背景は…やはり共和党政権下の州の失業手当ての増額分がカットされたために…この2か月は93万人、94万人と大きく伸びたのでしょう。

米国の雇用統計と失業率の推移

後は民主党政権下の9月までの上乗せ分が、切れる…9月以降も増加が加速されるのでしょう。バイデン政権が、失業手当の上乗せに拘った政策は、「無駄な浪費」のイメージです。共和党の主張が正しかったデータの裏付けです。低所得者の資質と言うのが、このデータからも分かります。失業率も0.5%改善して5.4%になっています。

平均時給と前年比の推移

問題は平均時給の推移です。此方のグラフは大切ですよ。インフレ圧力の話に関連があります。昨年の4月に、この平均時給が大幅に上がったのは…労働対価の安い接客業などの所得層が失業した影響で…平均時給が、一気に上がったのでしょう。

米国平均時給と前年比と前月比の推移

問題はそのイレギュラーではなく…最近の賃金の上昇率の話です。一時…FRBの主張通り、一過性の物価高の現象が支持されたように、この上昇率は今年4月は0.33%の上昇になっていましたが…ここに来て2か月連続で3%を超えています。6月は3.68%、7月は3.98%です。まだ3%台ならFRBの主張は問題ありません。

しかし…仮に来月に発表される数字が更に伸びるようなら…FRBの「一過性の物価高」と言う解説の信憑性は低下します。最近は人材不足が指摘され、賃金が上昇している報道をよく目にします。この数字は5%台に乗るとすれば…明らかにインフレ圧力の増大に繋がります。ある意味で3%台の後半は危ない現象とも言えます。

この2か月の雇用統計数字を観ると…一部で、言われていた物価高の不景気である「スタグフレーション」懸念が消えました。順調な経済回復で、賃金の上昇が続くならFRBが主張する中古車市場などの一部の指標が、物価を押し上げていると言う主張の根拠が希薄になります。今のところは、債券市場の動向などみるとFRBの姿勢は、市場から支持されています。こんな解説で…雇用統計値の見方は良いでしょうか?

自分でデータを、毎月、取らないと…データの見方の理解が進みません。同じデータを観ても「解釈の仕方」が変わります。データに普段から慣れてないと正しい把握が出来ません。株価の「チャート」も「板状況」も、見せ板など…に惑わされます。最近は複雑化しHFTと呼ばれる高速取引のトレーディング手法の開発も進み…相場観が歪みます。ですが…大勢観は…覆りません。あくまでも、目先の「アヤ」の動きです。

基本は時代性を考慮した「潮流」です。

この流れの本流を、他人より早く、見極めて…その流れに追随するかどうか…で、運用の成果は影響を受けます。カタルが、何故、オリンピック批判派や菅政権に対する批判的なメディアの論調を、激しく批判をするか? 日本人の心は、荒(すさ)んでいます。

長い失われた時代の延長戦が、実施されているのです。

既に早めにこの泥沼から「抜け出した国民」も居ますが…大勢観は、まだネガティブです。好材料と悪材料があるとすれば…どちらかと言えば…悪材料に怯える市場です。

やはり日銀のETF買いを取りやめた「ステルス・テーパリング」は早過ぎたと言うか…。折角の政策が「仕上げ」を怠ったために、効果が充分に発揮されてないようにも感じます。果たして…日経平均株価が200日線を割った現在、ここで生まれた「海運株」相場が市場をリードできるかどうか…。今の相場の最大の「見処」です。

ここからが本番で、株式投資の面白さが、ようやく始まる段階です。

僅かな賞味期間の博打の「スリル」を存分に味わってください。博打好きには堪りません。「一大仕手株」の誕生を覗わせる…相場になるでしょう。日本株市場にも、有力な仕掛け筋が生まれると良いのですが…長く低迷した株式相場で、買い方は絶滅しています。昔は、すごかったのです。1000万株の単位で何本も注文を発注した「強者」は、復活しないのでしょうか?

面白くありませんね。

地検様などの政策への関与の在り方が、間違った社会を生んだ元凶でしょう。メディアの体制も腐っています。本当に日本国の未来を考えて自分が行動をしているのか? 

人間の本質が問われます。自分が信じる理念が、間違った社会を生んだなら…自らの考え方を修正して「方向転換」をすべきです。パイオニアの指名解雇から…電通の高橋さんの自殺は、不幸な展開の連続です。だから50‐80問題や振り込め詐欺などが起こるのです。

1993年から2015年まで、実に22年間も…「間違った誘導」を続けました。クリスマスの日に…亡くなった若い命の重みを、考えなくてはなりません。

コロナを誇張した報道で、間違った方向性に誘導するメディア。正しい評価を下さずに…偏見に満ちた報道を繰り返す菅政権批判など…常識的な大人が、取る行動に思えません。日本のメディアは狂っています。まともに「末端生活」を生きたことがないから、現実の認識が歪んだままなのでしょう。自分が食えるから、その基準で社会を観るべきではありません。

そう考えると…やはり株価は正直です。なかなか抜けないバブル期の高値38915円の壁を、いよいよ…今年の年末か、来年早々にはクリアできるかどうか…。その先兵隊が「海運株相場」なのでしょう。商船三井が、順調に8000円をクリアすると、相場全体の動向も変化を始めます。そうして1万円を突破する頃には、皆さんの持ち株も戻り始め、再び明るい話題に市場は方向転換をするのでしょう。

そこで商船三井のチャート分析をしてみます。

商船三井の月足推移とその上昇期間

先ずは過去2回の上昇期間は60か月前後になっています。今回は昨年のコロナ禍からですから、既に相場は17か月が経過します。ただ既に企業業績は過去最高水準を大きく更新しています。これまでは2008年の1903億円ですが…今回は業績予想の段階ですが…通期を2250億円にしています。既に過去最高を抜くのです。

この背景は「第一四半期だけの利益」で、既に1041億円の数字が確定したのです。1Qだけですよ。通期ではありません。単純計算なら4倍の4000億円を超えるのです。この背景は過去の相場ではなく…「コロナ禍」が影響している可能性があります。船員だけでなく、港湾労働者のコロナ感染が、港の停滞を招き、運賃が高止まりしているのでしょう。

この読み方です。

デルタ株の猛威が広がり…当初のコロナ禍からの立ち上がりのシナリオも「後ずれ」しています。時間軸が延びたのでしょう。故にNYでは一段、厳しい処置がとられ…CNNがワクチン接種をしない社員を3名解雇したそうです。この処置が社会問題化しています。当然、クリスマス商戦を控えた米国の港湾事情も、想像が出来ます。つまり年内は、荷動きのスムーズな解消は見込めないのでしょう。

商船三井の日足推移

この辺りの読みが…目先の海運株の動向を決めます。今年、後半は年末に近づけば…近づく程…この議論は活発化して話題が盛り上がるのでしょう。クリスマス商戦の荷動きが終わる10月から11月にかけた」時が、ピークを迎える可能性があります。まだ、たった6日間の株価波動の転換です。上昇スピードの「ギア」が一段スケールアップする筈です。

この企業業績の数字が、一般化するのは次の四季報の発売日でしょう。次は9月15日かな? 

そもそも…「決算短信」に関心を払うのは市場でも少数派です。通常は…結果を観て「アッと驚く為五郎」なのです。カタル自身が、このような経験は初体験です。なにか…やはり年はとっても、初体験は、いつもワクワク感が消えません。

勇気のある行動が、新しい展開を迎えます。誰でも最初は躊躇するものです。だから…最初は100株で良いのです。

証券マンの人は、これはセールステクニックの手法の一つです。先ず、どっちでも良い株数で…参加を促すのです。それからです。最初は100株でも、いつの間にか1万株単位で売り買いをするようになります。やがて売買のスケールは上がり、100万株も驚く数字では…なくなります。

一度、株屋の世界は「失われ時代」で「焼け野原」になりました。新しい木が芽吹くのです。

このレポートが、その為の「踏み台」になれるなら、嬉しい限りです。なんでもそうですが…自分の目で数字を確かめてみましょう。他人の言動など、所詮は他人の見方、自分が精査して、自分独自の観方を確立させましょう。そうして…納得したら、行動をするのです。

何故、カタルが「海運株」を薦めるか? その論理的な背景を考えてみましょう。またカタルは月曜日の寄り値で、商船三井を100株だけ買い増しをしますか…。常に「有言実行」を心がけ、「率先垂範」をモットーにしています。それでは…また明日。

そうだ…月曜日ではないですね。明日はお休みでした。火曜日です。東京は台風の影響か…雨模様です。

会員の方は新しいレポートを更新しましたので、お読みください。今朝、8時頃、少し加筆しました。(現在は新規の会員を募集しておりません。次の募集は10月末の予定です。)



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