アーカイブ:2016年3月5日

焦点を的確に認識する

今日の日経新聞は、中国経済減速の余波でしたね。実は3月2日の日経新聞に、欧州銀行の不良債権問題などが…掲載されていました。それにも拘らず…当日の日経平均株価は661円の上昇でした。通常はこの時点で…ドイツ銀行のココ債問題などの懸念は、一旦、消化されていました。同様の事が、中国経済にも、原油市況にも言えます。

通常の考えで「悪い」とされるのに…、相場は逆に動く現象は、その懸念が一旦は…市場で消化されている様子を示します。でも本質は片付いてないのでしょうが…、目先、そのような懸念で、売る人が居なくなったことを示します。つまり相場の転機です。

でもカタルは好転率などの現象から見て…早くに回復を予想していましたが、ドイツのお土産が表面化するとは…。この現象はカタルが懸念する「金融規制論」ですね。昨年、FRBは総損失吸収能力(TLAC)規制を導入しました。上位8行に対し、総額で1200億ドルの長期債発行を義務付ける規制です。この資金調達コストは、6億8000万~15億ドル増加すると言います。つまりリスク加重資産に、最低18%相当のTLACを維持しろとなっており、期限は2022年だそうです。WSJは此方です。 

又はこちら…

基本的にオバマ政権下では、このような金融規制が働き、金融機関は総資産残高を増やせません。逆に資産圧縮に動くので…名目値が減りますね。つまりインフレではなくデフレ傾向になりやすいと言う訳です。この行き過ぎた現象が、原油価格動向などで表面化したわけです。今はリバウンドに入りました。ただこれはあくまでも…リバウンドです。

原因である金融規制が継続する限り…世界経済は不安定なままでしょう。3月2日の欧州銀行の記事を読むと、ブラジル債務などの影響も出ています。ルラ前大統領は、家宅捜査を受けていました。日本では、これから全人代を受け中国の構造改革がスタートします。つまり…どの程度まで戻るか…と言う相場なのでしょう。まだ誰も指摘していませんが…基本的にダリオ時間が流れ、イエレンが登場するかどうか? 雇用統計値は、バフェットやイエレン時間が、流れていることを示しています。日本ではマイナス金利適用の波及効果を見る段階ですね。リート市況の銘柄…ケネディクスは注目されます。

チェサピークエナジーの株価推移

               チェサピーク・エナジーの株価推移

先日、自動車事故で亡くなったシェールガス生みの父、オーブリー・マクレンダン氏が創設した「チェサピーク・エナジー」の株価が、ここに来て急騰しているのは面白い現象です。何か…小説を読んでいる様な現実です。まだ56歳だったそうですからね。彼は借金を雪だるま式に膨らまして…シェールガス革命を実現させました。関心のある方は、こちらをどうぞ…。金融デリバティブと言うのは、悪い事なのでしょうか? 金融が支援するから新しい事業が生まれます。たとえ失敗しても…その技術などの功績は、後世に残ります。世界遺産などの多くは、きっと…バブル期に生まれたものでしょう。カタルは…清貧思想が嫌いです。

こんな性格ですから…、カタルは「パッパラ、パー」なのですね。後先考えずに行動します。銘柄選別も先ずは直観に頼ります。シャープの投資も、そうですね。過剰投資でおかしくなった訳で…確りしたリスク管理が出来ていれば…此処まで落ちぶれなかったはずです。まるで総資産経営の真髄を、見ているようです。(村論理)投資先を絞り、集中投資すれば良い会社に甦ると考えています。経営者の資質の問題だと思っていますね。シャープは次期、主力株になるかもしれません。日産自動車のリバイバルプランの時と、同様のイメージを持っています。ただまだ倒産のリスクはあり…大丈夫だと思いますが、カタルは既に1万株だけ持っているから、後の追加分は…正式調印まで待ちます。何しろ倒産したら大きな損失ですからね。常に倒産を覚悟して投資をします。リスクとは、そういう事ですね。事実、カタルの過去の推奨銘柄で…消えた会社は、たくさん存在します。カタルは常にハイリスク・ハイリターンを狙っています。

そろそろ花粉症の症状が強くなりつつあり…今日は気分があまり乗らないので…この辺りでレポートをやめようと思います。そうだ…3月3日の日経夕刊の「十字路」に、名目と実質の話が掲載されています。是非…読んでおいてください。みずほの高田さんのレポートですね。ようやく日本の問題点に、触れるレポートが出てきました。経団連の榊原さんがベア・アップに触れられています。三菱UFJなどの対応が、これから問題になります。大銀行の頭取なら…自己利益より、国家の行く末も…心配しなくてはなりません。この辺りの人材が、日本には乏しいですね。NHKの朝ドラでも…見ればいいのです。昔の人間は、みんな立派でしたね。それでは…また明日。



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