アーカイブ:2020年11月

本質を見抜く

本日は昨日、約束したように…「マクアケ」(4479)の株価に論理的な裏付けがないと言う証明をしたいと思っています。しかし果たして上手く説明を出来るかな? 

先ずは株価推移を見て下さい。カタルには理解できないのです。市場にはカタルが謎だと思う現象が、いくつか存在します。この株が上場されて人気になった時に、カタルはこんな馬鹿株価は、一時的な現象で時間の経過で…必ず、株価は下がるだろうと予測をし、皆さんに注意を促しました。

マクアケの日足推移

たぶん…上場された昨年12月の何処かで…そのようなレポートを発見できるでしょう。しかしカタルの事前観測と現実は違い、株価は上昇を続け、今また市場人気になっています。チャートをご覧ください。1年間に2倍ですから…たいしたものです。しかし、この株価は論理的な背景が存在するのでしょうか?

「クラウドファンディング」と言うのは、金融業ですからね。爆発的な成長が続くのかどうか…仮にこの分野にお金が流れ続ければ、当然ですが…競争相手がどんどん生まれます。都市銀行が、真似をして事業展開をしても良い訳です。吹けば飛ぶような信用力のない小さな会社が金融の世界で、伸び続けられるものかどうか…カタルには疑問です。

しかもこの9月の売り上げは32億円です。

マクアケの四季報内容

ですが…実際の時価総額は、金曜日の株価は11820円です。つまり…発行済み株式総数は1166万株ですから時価総額が1378億円です。売り上げ32億円が全て利益でも…投下資本の回収まで43年もの歳月を要します。こんなバカ株価が、何で…市場で認められるのでしょう。カタルにサッパリポンです。

このような感覚の話を、1年前にもしました。しかし…あれから株価は2倍ですからね。カタルの価値観と言うのは、いい加減です。

マクアケの売上32億円が93%で伸び続けると…

確かに…良い「成長度合い」です。478が958なので100.4%の成長、958~1344なので40.2%の成長、そうして今回は1344~3225なので、実に139.9%の成長力です。(100+40+140)/3=93.3%の

この成長力は凄いのです。売り上げが32億円で、今後10年間、この伸び率を維持できるなら10年後の売り上げは2兆3306億円にもなります。

でも金融業なのに…売り上げの出し方が疑問です。応援購入総額と言うのは、実際に動いたお金なのでしょうが、その金額52億円に対し11億円も「ピンハネ」するビジネスモデルが、長く保てるのでしょうか? 1132/5252=21.5%ですよ。

一般企業の売上高営業利益率は10%程度でも多いほうなのに…。このビジネスモデルは、何か…インチキ臭く見えます。そもそもクラウドファンディングと言うのは、一般的なビジネスモデルではなく、ニッチ産業、つまり隙間を埋めるビジネスです。売り上げがドンドン伸びるビジネスではない筈です。

まして…親会社のサイバーエージェントの売上数字が4785億円なのに…それを大きく超える2兆円なんか…あり得ないでしょう。

今は小さい規模だから、この伸び率ですが…直ぐに行き詰まると思います。来年の通期予想の一株利益が63円~79円になっていますが、これを100円にしても、株価1万円を維持できないと思います。PER100倍評価なんか…与えられません。株を買っている人は、何故、買うのでしょう?

単に「鞘取りゲーム」の感覚で、行動しているとしか思えません。

サイバーエージェントの株主総会に出て、何故、マクアケの株を売らないのか? 藤田さんに聞いてみたいですね。カタルがサイバーエージェントの株主なら怒ります。

昔…日産農林の株を、投資グループの誠備が理論価格を逸脱して大きく持ち上げた時に、親会社の兼松は、この株を売りませんでした。カタルには理解不能の行動です。

さらに…これも誠備の話しですが、証券会社は時価評価の80%で融資を実行します。信用取引です。その時に一連の「誠備銘柄」を担保として、採用しないと言う臨時処置を大手証券が打ち出すと…途端に誠備関連株は、暴落に次ぐ、暴落で…ストップ安が何日も続きグループは崩壊をしました。黒川木徳証券の加藤あきらさんが率いたグループの戦略です。

株価の評価…と言うのは面白いですね。株価は需給のバランスで動きますから…背景にその株価が、誰もが認める論理的価値がないと意味がありません。

自分達が需給を引き締めて…手前勝手な価値観を市場に押し付けても、長く、その株価を維持できないものです。それが「市場の整合性」でしょう。だから同業者の株価が突飛高していくと…比較感から同業の株価も上がります。

昔のバブル期では、不動産価格は下がることがなく、上がり続ける「土地神話」と言う前提があったために、円滑な不動産売買が成り立っていました。でも、その土地神話が崩壊して…地価が落ち着いた場所は、収益還元法価格です。

実際に都心でビルやマンションを貸しだして、得られる家賃収入が基本的な収入になり、此処から利払いや建築費などの費用の償却費を引き、採算に合う地価のラインが「収益還元法価格」です。ここで地価は下げ止まったのです。2003年は、竹中平蔵などが強引に銀行の不良債権を叩き売りさせました。

収益還元法価格が100だろすると、この半値以下でも…時間を区切って、銀行に赤字を迫ったのです。だから、あの時にみずほ銀行が倒産すると言われました。

カタルの友達の友達が、三和銀行の不良債権処理をしており、仲間と会社を作り、投げ売りを迫る異常な環境の中で、その投げ物の不動産を買って、市中の不動産会社に横流しするだけで…億単位のお金が、簡単に稼げました。それで財産の基礎を作ったのです。

この実話は、常識で考えられない嘘のような本当の話が、世の中には幾らでもあると言う事です。

目先の株価が上がるかどうか…。

そんな事より、果たして、マクアケと言う会社を、サイバーエージェントが第三者に売れるか価格かどうか…。カタルには、せいぜい1000円程度の株価評価にしか見えません。とても10倍以上のお金を払う会社には、見えません。

この現実は何を意味するか? 基本的に浮動株を吸い上げれば…誰でも簡単に株価を上げることが出来ます。しかし…その株価で、第三者を納得させて、お金を出させることが出来るかどうか? 株式投資は、そういう事です。

多くの参加者は間違っています。この株価は1000円まで上げる筈だ! 今は800円だからまだ200円は上がる…とか、株価が上がるか、下がるか?…を重視します。

でもその考え方は違いますね。

時代の先を読み、これから5G投資が始まり、この会社はその関連で潤い、更に業績を伸ばせる…と言う論理的な背景がないと株価が上がらない筈です。クラウドファンディングなどの事業は、ある意味で「寄付」の市場を支援するような場です。数千億円もの成長企業の扱いをする評価が、カタルはおかしいと思います。「空売り」が出来るならやってみたいね。

でもサイバーエージェントと言うグループの…藤田さんの性格を、物語る事例でもあります。彼らのグループと言うか…「取り巻き」と言うか…、GMOグループもそうです。

これら新興財閥と言うか…この仲間が、今の新しい時代を築いているのも事実ですが…株価も、自分で、確りと…「知識武装」が出来てないと騙されますよ。詐欺に遭うようなものです。カタルは「ビットコイン」も、そう考えています。詐欺集団の仲間に見えます。電子通貨は、何れ…やはり中央銀行が発行するものでしょう。

皆さんは…あまりに株価の行方を追い過ぎます。

その会社に、本当にそれだけの評価を与えて…良いものかどうか? 基本は此処でしょう。配当利回り投資で5%が続くなら、20年で投下資本が回収されます。そうすると…資金回収した後の株は、タダです。

今の金利なら…銀行がお金持ちなら1%以下で、いくらでも融資をするのです。それなら…このような「金利裁定取引」が、盛んになって良い筈です。日銀の資料によれば…個人の預金残高は1031兆円もあるのです。おかしいですね。何故、5%もの利回り株が、市場にゴロゴロしているのでしょう。こんなバカな環境が、いつまでも続く道理がありません。

皆さんはコロナの感染拡大、米国の大統領選の混迷で、目先の株価の行方ばかりを気にしますが、株式価値の本来の姿を、考えたことがあるのでしょうか? 

純資産価格を割れて…PERが10倍以下で、5%以上の配当利回り株が市場にゴロゴロしているのです。こんなチャンスは、長い歴史の中で…そう長い期間、存在しないでしょう。だから株価は「名目時代に旅立つ」から、未来の日経平均株価は10万円と述べています。

政策に信頼がおけるなら…1031兆円もの「凍てつくお金」ではなく、熱く…燃えるように動き出します。如何に、信頼される政策を実行することが大切か。株式投資を通じて理解度を深めて下さい。

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