アーカイブ:2021年6月

NY市場安と相場の見方

NY市場の動きは、久しぶり…の下げです。たぶん…この所、相場に乗ってない方が多いから、この動きが、皆さんは気になると思います。前から述べていた「警戒感の季節」が来たのかもしれません。

日本株全体の回転日数の推移

ここでは皆さんが、如何に「儲かってない」か…の資料を示します。このデータは日証金の回転日数を示しています。当然のことですが、株で儲かれば、皆さんの動きは活発化して動きが速くなります。故に…信用で買った株を直ぐに売り、別の株を買ったりしますから…この日証金の回転日数のデータは、相場が大きく下がる「追証の投げ」場面や…逆に相場が「活況の場面」では回転日数が短くなります。

TICK回数上位10銘柄の合計推移

カタルは全体の出来高や売買代金より…この日証金の回転日数のデータに注目しています。同時に多くの人には、馴染のない「TICK回数」も重視しています。この数字も活発化すると売買の回数が増えて回数が増えます。ですが…最近の傾向は低迷しています。このグラフはTICK回数上位10位の合計数の推移です。

カタルはこの両方のデータを常に保管して…そのデータを追っています。

皆さんの多くは一般的な情報、例えば日経新聞や大手証券のアナリストの話などを信じるでしょう。ですがカタルは長年の経験から、それらのレポートなどは、取るに足らない情報で、所詮、解釈のした方が問題なのだろうと思っています。信じるに足りるかどうか…と言うか、皆さんは、ニュースなどの報道やレポートなど…一般に溢れる話を、自分で加工して理解するのが苦手のようです。「データの読解力」と言うか…この能力が欠けています。

これは日本の「教育システム」の問題です。自分で考えさせる教育をしてない為でしょう。だから…国力が大きく落ちたと思っています。所詮、最後は「人間の資質」が問題になります。これは人種が違っても同じです。やはり出来るやつは、何かが違います。

もう棺桶が迫っているカタルは、赤裸々に…自分のキャリアを公開していますから、是非、これを活用して…自分自身を高めてください。カタルは「イナゴ族」のような…株式投資のやり方は間違っていると思っています。

勘の良い奴が、人の行動の少し先を感じて…思いっきりの良い行動が、成果を生んで、それをメディアが取り上げているのは、間違った方向性だろうと思っています。確かに…小手川君は優秀で…度胸もあります。しかしその程度では、更なる高みを目指せないでしょう。

市場経済には、ちゃんとした理屈があるのです。そのセオリーを学び、正当な投資術を会得して欲しいと願っています。その為に、このカタルレポートが、活用されるなら…それに増す喜びはありません。カタルは非常にオープンな人間です。自分の失敗も赤裸々に語り、読者の皆さんと、共に…「本物の世界」を目指したいと思っているのです。

こちらのレポートを読むと…今の市場の模様を良く語っています。

既に、事前に…昨晩のNY市場の動きは予想されていたようなのです。故に金曜日は、それを先取り…日本市場の場味も悪化していました。それにも拘らず…「ナスダック市場」の動きは、あまり反応をしておらず、「警戒感」が必要かどうか…。カタルには判断が付きません。

カタルはもともとCPI(米国消費者物価指数)の上昇と米国金利の動きの「不自然さ」に疑問を感じていました。故に…この「不自然さ」は、何処から生じたのかを考えていました。

そうして、その仮説して「FRBの姿勢」だろう…と思っていました。イエレン財務長官を始め…パウエル議長は、あまりに「遅行指数」である労働統計を重視するために、混乱が起こらないか? カタルには不思議でした。

故に、もともと強気のカタルにとって、異常なほど…警戒感を持って市場を眺め、「薄利多売買説」を述べていました。ところが、ここに来てカタルの…この基本方針は、間違っていたんじゃないか?…と思わせる事態が、次々に…起こっています。新電元に、NPCに…エーザイです。

先ずは「新電元」(6844)の動きです。カタルが…この銘柄を発見したのは、ずいぶん前の話です。その後、決算が発表され…予想通りなので、株価は好転すると思い、株を買ったのに「日本ケミコン」(6997)とは違い、当初の株価の反応は…鈍いものでした。

このカタルの頭の中の推移を、皆さんも、理解しないと「新電元の謎」を理解できません。少し難解ですが…皆さんに分かるように説明をしますから、意欲ある投資家の人は、このプロセスを読むと良いでしょう。カタル自身もレポートにすることで学びます。皆さんより、深く…学ぶことが出来ます。さて…

日本ケミコンの決算数字は、5月10日に決算が発表されました。この数字を受けて株価は5月10日の1768円から5月11日は309円上がり2077円になりました。この動きは、当初から…予想していました。

日本ケミコン(6997)の売り上げと営業利益の推移

少し卑怯ですが…最新の決算資料を見た方が、皆さんの理解が早まると思うので、それを利用します。これは会社説明会の資料です。四半期別の売り上げと利益の動きを見てください。アルミ電解コンデンサの世界級の部品会社で…売り上げの31%ほどが自動車、ICTが29%、産業機械へ23%、生活家電も9%あります。だから自動車の復活で企業業績は上向きます。

イメージでは2019年末から更に株価は伸びる予定でしたが、コロナ騒動がありました。その為に株価も売られました。

日本ケミコン(6997)の週足推移

故に…本当は株価面では2019年8月末からの「上昇波動」が、正しい捉え方なのでしょう。ところが…コロナ騒動でこの動きは封じ込まれ…株価波動の回復は遅延します。「時間軸の横ズレ」現象です。ここではその様子を週足で見てください。下値圏のボックス相場が演じられます。

ただ考え方の基本は、この発想…企業業績の改善では8月のタイミングが正しいのでしょう。しかし、この発想では「1年半のタイムラグ」が生じます。

実際は…この5月からです。この時間軸を埋める苦労を、カタルは今、体験している訳です。皆さんは「タイミングを合わせろ」と簡単に言いますが、自分自身が株を買って市場を誘導できるなら、市場に自分の考え方を問うことが出来ますが、自分のお金で1000株や2000株を買った程度では、市場は反応しません。

日本ケミコンの日足推移

仕方なく、みんなが…反応するときに一緒に行動をしないとなりません。カタルが実際にこの銘柄に注目したのは…今年2月になってからです。当時の株価は2000円を割れるあたりで推移している時分です。このチャートでは「a」の部分です。

本当は発表された「決算短信」の推移で、株価と企業業績の推移を追ってみると良いのですが…意欲ある若者は、自分で勉強してください。ここでは四季報の違いを並べておきます。

前回の四季報数字
今回の四季報数字

もともと企業業績の底入れは、分かっていたのです。問題はスタートさせる時期です。

大きく反応したのは5月10日の決算発表でした。先ほど述べたように…1768円から2077円と309円の上昇です。日足のチャートではbからCの場面です。

これが悔しくて…この日本ケミコンを利用しなかったのが悔しくて…カタルは新電元に力を注いだわけです。ですが…全体の相場は「セル・イン・メイ」のアノマリーの為に「薄利多売買説」を使用しており、折角、新電元を上手く4000株ほど買っていたのに…3290円まで下げられて…ギャフンとするわけです。

新電元(6844)の日足推移

日本ケミコンを見て…5月12日に発表された決算短信で…大きく株が上がると思ったのに…実際は、思い通りに行かずに…5月17日にこれまでのボックス圏の下値の3290円を付けます。

このような布石があった為、カタルは日本ケミコンと新電元の違いは、そもそも赤字の段階より、ある程度の利益がないと市場から評価されないのかもしれないと思ったのです。ところが…ところが…です。その後、海外投資家と思われるファンドの買いで株価は5180円を付ける訳です。分かりますか? この悔しさが…買値は3400円前後だったのです。

このような…経験の為に「相場は思ったより強い」かもしれないと考え直し…カタルは揺れるのです。勿論、潮流(相場の流れ)の話が絡みます。もともと主力銘柄が力強く上げることは…出来ないと思っていました。だから「トヨタ」(7023)の上昇は意外感があります。

ここでは…米国金利上昇により可能性があるのは、金融セクターで…米国金利が上昇して潤う銘柄群です。具体的には三菱UFJや野村証券などの金融株です。

ここ3日連続で買っている野村証券株は、行けると思っています。

問題は時間軸の話なのです。先ほどの日本ケミコンのように…考え方は正しくても1年半も待たされると…ハズレです。事実2189円の高値からコロナ禍の安値は957円です。半値以下ですから、いくら…考え方は正しいと言っても、負け戦です。逆に2020年の7月の高値1980円で買っていると、その後1282円まで下げられ…この5月10日1768円まで待たされます。

この時間のギャップを、どう埋めるか?

基本的には企業業績の推移の読みで、株価位置は変わりますが…この読みが当たっていても、途中経過では様々な試練があるのです。

野村証券株を見ると分かります。アルケゴス騒動は「一過性の特別損失」ですから、本来の企業価値は、その損失分を除くべきでしょう。だから…野村株は絶対に上がるのですが…その途中の話なのです。ロコンドも同じです。この時間軸の読みが難しいと言う話を理解してもらうために、日本ケミコンと新電元をダシにして…カタルは、皆さんに理解を深めて欲しいと願っているのです。

話を潮流に戻します。故に今は難しいから…個別の「仕手材料株物色」を選択してNPCを買っていたわけです。これがヒットしました。同時に生まれたエーザイも連続のヒットです。

カタルは天才か? ようやく…レポート屋稼業の卒業も…と思っているところに、FRBの方針転換です。まぁ、方針転換と言うより、今までの方が可笑しいのであって…これは正常な路線転換と言うか…修正です。

ここから…この後の読みになります。

もともと昨年末から乖離が開く中…カタルは村田製作を取り上げて…舞台の終演を事前に皆さんに伝えていました。実際は、この読みも2か月ほどズレています。実際は11月末ではなく2月末でした。そうしてカタルは200日線割れの時に「底入れ宣言」をしました。ソニーと共に…です。

しかし、その戻り相場も…ここまでで、たぶん下値圏のボックス相場が続くのでしょう。問題はFRBの方針転換の進展具合です。この読みは簡単に出来ないのです。分かるのは…もう少し時間が掛かります。この事前の「仕組債」の為に崩れたNY市場ですが、この動きが継続するかどうかは…この読みにも影響されます。

今は兎に角、読みが難しいのです。

エーザイなどは「ブリストル マイヤーズ スクイブと、抗体薬物複合体MORAb-202の共同開発・共同商業化に関するグローバルな独占的戦略的提携契約を締結したと発表している。早ければ2022年にも承認申請をめざした臨床試験に移行する予定。契約締結時に一時金6.5億ドルを受け取るほか、開発、薬事および販売マイルストンの達成で最大24.5億ドルを受け取る。」と言う材料が出現され…追い風が吹きました。

カタルは、チャートの形を見て…株価上昇は、明らか…と考えていました。ここに「神風」が吹きました。NPCも同じ構図です。

エーザイの場合は少し違いますが…これは、カタルが述べる「時代性」と言う選択眼です。カタルが、昔、書いた本に「2007年までは株で稼げます。」と言う本に…株を選ぶ基準を書いています。1番が「時代性」です。2番が「業績」で3番は「株価位置」と述べています。この3つを基準に、株を選択すれば良い訳です。142ページです。

そんな気持ちの中で…来週からの相場に挑みます。もう長くなったから、ここで中途半端ですが、お終いです。また明日。



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