日本に住んでいると…なにやら見方が狭くなっているのか…。偏っているのか…。やはり島国根性は、なかなか抜けません。僕らは、もっと…いろんな視点から物事を観ないと、駄目なのですね。カタルは相場を観るうえで、幾つかの疑問があり、なかなか…その「解」が見つかりません。
例えば…何故、米国株は高い水準なのに…日本株は下がるのか?
米国SP500の2129.9は、新高値水準なのです。NYダウの18146は、あと一歩(高値は18312)ですが…ほぼ高値です。この背景は色々ありますが、最近は見方が支持されていない「イエレン時間」到来の可能性は、高いですね。
一般的には前回の雇用統計を受け、完全に「ダリオ時間」が流れており、再び量的緩和に追い込まれるという見方が、市場の大勢を占めていました。これに加え、ブレグジットから不動産ファンドの解約停止、ドイツ銀行株の下落、イタリアの不良債権問題、更にポルトガル、スペインの財政規律問題に、10月のハンガリーの移民の受け入れ是非を巡る国民投票など…様々な外務懸念要因が、日経平均株価を押し下げていました。
カタルはこんな事は、あまり関係ないと思っていますが、日本人の多くは気にするようでギリシャ問題の時も、本家の欧州以上に…日本株は大きな影響を受けました。今回もそうでしょう。イギリス株は影響がないのに…影響が最も少ない日本株には、大きな動揺が走っています。如何に…日本のメディアの画一化教育が、日本人に影響を与えているか? 失われた時代の為に、すっかり日本人は自信を失い、流される国民に成り下がりました。馬鹿ですね。自分で考えることをしません。
カタルは自身の考え方が正論だと思っていますが、株式市場の株価を決めるのは、市場参加者の総意です。間違っていると思っても…受け入れるしかありません。でもまだ大きく報道されていないので…実態変化が、海外投資家に分かり辛いのだろうと思っています。日本人も、なかなか3者協議(日銀、財務省、金融庁)の意味を理解していません。この成果で、これまでは孤軍奮闘だった日銀は、強力な援軍を得ました。3月の赤字法人融資再開は、名目世界への切符なのです。事実、ソフトフロントのような企業も、M&Aが実施でいるほど資金が入ったのです。そうして6月に…まだ始まったばかりですが、預貸率の低い地銀への「ノルマ」が、スタートしました。金融庁の通達は絶対なのです。
先日、WBSで官房長官通達が効果を発揮して、これまで認められなかったラブホテルへの融資が認められ、ビジネスホテルへの転用融資が認可されている様子が放送されていました。如何に…日本の社会では、トップの意識変化が、大切か…分かります。この事を印象付ける事例でしたね。3月、6月の金融庁の方針転換は、名目世界に向けた日銀の援軍であり、これで車の両輪が、動き始めます。あとは期待される介護などのコンセッション事業に対する税制優遇の実施です。経産省は財務省と水面下で折衝を続けています。たぶん、この夏にも具体化するのでしょう。この辺りの綱引きが…市場の価格となって表面化するのです。
ここで…ドル建ての日経平均株価と、円評価の日経平均株価を比べてください。円評価では、一段安もあり得るかもしれないと…警戒感が募りますが…。ドル評価では、綺麗な三角フラッグを形成し、未だに日経平均株価は、明確に上昇波動を模索している様に見えます。
米国の雇用統計と賃金上昇、昨日、カタルは有料購読者向けレポートで、先日の日経新聞で褒めたレポートの「グラフ」を作成したので…、それを合わせて載せておきます。失業率が3%を切ると…何かが起る。実は、米国の雇用統計も賃金の上昇が見られる地区があり、イエレン時間を支持しているレポートも存在します。カタルの疑問の一つ、世界中の中央銀行が、これだけ量的緩和を実施しているのに…何故、インフレにならないのか? この見方を考慮しているイエレン時間。面白いでしょう。
どうも読者は、カタルのレポートの中身を、理解してない人が多いようです。まぁ、カタルは原稿を書くに辺り、様々資料を観て選んでおり、皆さんより格段に勉強している訳です。おそらく10倍近いかも知れません。毎日、市場のデータも集め、何故、その現象が起るか…背景を推察して実験を続けています。実証実験です。
だから、このギャップは、なかなか埋まらないのかも知れません。お金を払えば…少しは真剣に読むのでしょうが…無料のレポートでは読む方も真剣さが欠けますからね。7月7日の「日経新聞の朝刊」の19面の馬場さんのレポートは、実に良いレポートなのです。この価値を、どれだけの人が理解しているのか? その元データのグラフを掲げますから、自分なりに、頭の中を整理して観てみると良いと思います。それでは…また明日。
皆さん、必ず、選挙には、足を運んでくださいね。こんな常識行動も出来ないようでは、株で儲かる筈がありません。