カテゴリー:株式教室

NY市場は早くも全値回復が視野に…

不思議な事にNY市場の株価はドンドン上がっています。確かにクリスマスショックの二つの懸念、米中貿易摩擦問題とFRBの金融政策問題は両方とも改善しています。米中協議は米中ともに悪化を避けないと経済が持たず…政権基盤を揺るがす問題に発展します。だから…何らかの妥協点を見出すのでしょう。

NYダウの日足推移

米国は、来年、大統領選の本番を控えます。此処での亀裂は修復が困難ですから妥協点を得たいし…中国は様々な問題が指摘されてきています。ロイターが発信している二つの記事、先ずは此方…と、更に此方を読んで置く事をお勧めします。

この二つの記事を鵜呑みには出来ませんが、頭の片隅に置いてバックグランドの経済環境を整えないとなりません。相場を考える上で、自分の頭の中で消化しておく必要があります。結局、借金は高い経済成長を前提として考えられており、経済の成長スピードが鈍ると、様々な前提が崩れ…連鎖して悪くなります。リーマンショックも一つの企業の綻びの時に、止めることが出来ず、どんどん波及して全体の金融システム問題に発展しました。堤防が小さな穴が原因で、決壊するのと同じ原理です。

FRBは12月の利上げが「期待値の剥落」を生んだので、その効果は絶大でした。過度の借金依存のスピードが落ちます。でも依然、この潜在的な負債は、多い水準なのでしょう。故に時間をかけ解消することになります。基本的に借金の総額が減らなくても、全体のパイの底上げを待てばいいのです。

経済はいつもそうです。例えば…日本の政府機関の借金ですが、国債の発行を減らそうとはせず、収入を増やせばいいのです。その為には経済の拡大とインフレです。この形が上手く行かないと…経済は行き詰まりベネズエラのようになります。カタルは一時ガラガラポンのリスクを指摘していました。今でも日銀による「財政ファイナンス」が続いていますから、基本は円が劣化しているのです。だから円安になるのは当然でしょう。

このような見方でNY市場は、もう直ぐ…完全回復になります。カタルは以前、リーマンショック後の回復過程か…2016年の回復過程か? レポートしましたね。

前者は大きな落ち込みがなく回復しました。後者は2番底をつけての回復です。カタルは、今回は前者のリーマンショック時と、同じ…回復過程を想定している訳です。途中、休みますが…長くて2か月程度、僅かな下落と休養期間を経て…株価は上昇を再開しています。

何故、リーマン時の回復過程かと言えば…今回は、リーマンショック程ではありませんが、クリスマスショックは、それに匹敵する「期待値の剥落」を生んだからです。故に恐くて怖くて…強気のカタルでも警戒しながら投資をしてきました。どちらかと言えば…腰が引けた参加でした。今でも、日本の相場はそうです。警戒感が強い心理に逆戻りしています。「失われた時代」の感覚です。でも実態は違うのです。

おそらく…年後半になると回復が鮮明になると思っています。冒頭、参考に掲げたロイターの記事もそうです。中国人の指導部は優秀です。日本のように官僚組織が劣化していません。共産党幹部はみんな優秀なのです。

スマートコミュニティーと共産党の相性は良いのでしょう。監視カメラで人民の行動を監視できます。キャッシュレスでお金の動きが把握できます。故に不満分子の行動を直ぐに発見できますからね。だから共産党は、一気にスマートコミュニティーを推進しています。既に米国を抜き、世界トップなのでしょう。

自動車販売も中国は2800万台、米国は1700万台です。既に1000万台以上、多く…売る市場なのです。日本のメディアは正しい報道をせずに、馬鹿にした目を通じて…報道しているから、実態が見えないのでしょう。故に…いつも万年、「不動産バブル」を持ち出しています。

確かに…一般人民の給料水準とは、かけ離れた不動産価格水準ですが、上位5%だけの金持ちでも13億人とすると…6500万人ですよ。この人達は、遙かに日本人の生活水準より上なのです。中国は大きいから…スポットを当てる所を間違えると報道が歪みます。自動車販売台数を見れば分かります。日本は僅かに527万台程度、その大半は軽自動車です。

僕らは投資家なので…正しい実態を把握しないとなりません。カタルが「元号の改正」から、年初に「希望溢れる展開」を予測しているのは、何も…眉唾ではなく、「流動性の罠」から解き放たれる時間が、刻々と迫っていると思っています。まぁ、株価を見ていれば分かります。もう直ぐ、名目時代の確立がどんなものか…皆さんも実感する日が来るのでしょう。

本日は、ロイターの二つの記事を紹介したので読む時間がかかりますから、この辺でお終いにします。これから…会員向けのレポートを書かねばなりません。有料サービスなので此方は真剣勝負です。それでは…また明日。

会員の方は明日にでも、レポートをお読みください。



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