カテゴリー:株式教室

債券のフラット化から…進化論が生まれるか?

本日は「債券のフラット化」に絡み…長い景気拡大が続く中、皆が、そろそろ景気後退局面になるんじゃないか…と、漠然と考えています。 この環境下でFRBが利上げを続け「逆イールド現象」になると、1年から2年後に景気後退(リセッション)が起っている過去のデータが…人間の行動を更に押さえます。心理面の効果です。

此処で用語解説をしておきます。「逆イールド」現象とは…長期債が短期債の金利を下回る現象です。通常なら10年物国債と2年物国債の金利差は、常に10年物が高い訳です。しかし利上げ局面の初期~中期では、このようにフラット化になります。そうして逆イールドになり利上げは中止され、利下げになるのが…通常のサイクルです。(しかし…)

中には30年物と5年物を比較する場合もあります。現状は、この金利差が縮まっている現象で…これをフラット化と呼びます。逆に長期物の金利が上がり、金利差が開くと…スティープ化と言います。

金利はあらゆる産業の経費ですから、全ての企業の経済活動に大きな影響を与えます。とくにドルは基軸通過なので、新興国経済に大きな影響を与えます。ドル債務問題が、デフォルトリスクを高めます。アルゼンチンなどは、既に、この環境に置かれています。

この債券のフラット化に絡み…元FRB議長のグリーンスパンが面白い発言をしています。此方です…しかし奇妙ですね。ホンマかいな?…と思いますが、彼の主張は侮れません。でも…もうかなり高齢だからね。

一応、彼の現役時代はマジシャンと呼ばれるほどの手腕を発揮し…歴代のFRB議長の中でも優れていると言う評判でした。でも間違った時もあります。だから…リーマンショックが起ったのでしょう。資産価格の上昇が、無理をしたサブプライムローンだったからです。これを見過ごしたのです。

一時的に逆イールドになっても…直ぐにスティーブ化するかもしれません。あるいは逆イールドにならず…フラット化の0%程度で、又は途中で反転するかもしれません。つまり非常に弱い落ち込みで…経済活動が活発化するかもしれません。

今の幻想と言うか…一般的な固定概念は、長過ぎる景気拡大に対する恐怖です。本日の日経新聞にも工作機械の受注に陰り…となっていますが受注がこなせず…、遅延が常態化しており、このような高原状態が長く続いているのです。本当に大きく経済活動が落ち込むのでしょうか? 相場は…この考えを前提にして、既に動いています。だから古河電工のような動きになります。

ここで「新仮説」が生まれます。早晩、スマートコミュニティーへの転換から、更に飛躍する可能性もあるのでしょう。昔は情報の伝達も遅れ、対応が後手、後手になりましたが、今の時代は情報が瞬時に伝わり…日々、対応を変化させる時代です。リセッションが訪れず、拡大局面が、非常に長く続く可能性もあります。

だってFRBの包括的資本分析(CCAR)はリーマンショックになっても…経済活動は守られるような非常に高いハードルの規制なのです。自己資本比率規制は頑強なのです。

此方の記事を見て下さい。利益の95%を株主還元に回す段階に来たのです。これまでの経済は民間の金融機関が厳格な金融規制を達成するために総資産を圧縮してきました。規模の縮小です。その落ち込み分を、公的な部門の世界の中央銀行が補ってきたのです。ようやく…テーパリングです。その落ち込み分を、中央銀行は民間分野に返却しているのですね。テーパリングと言うのは、そういう事ですね。

飛行機に喩えるなら…片肺飛行を余儀なくされていたのです。ようやくエンジンが全開になります。インフレ率が高まると言うのは、そういう事ですね。未来の期待値が上がっているから金利が上がるのです。だってFAANGの売上高利益率を見なさい。すごいのです。

ようやく…新しい分野を見つけたのでしょう。スマートコミュニティーはそういう事ですね。利益率が低い社会から高い社会に変革するのです。日本もようやく企業経営者は目覚め始めています。ROE経営とは…利益率の低い分野を捨てるのです。儲かっていようとも…利幅の低い商売はしないのです。

ヤマト運輸も一例です。過労死や時間外手当の問題から…売り上げを犠牲にしても…利潤を追求し、良い方向に変化してきました。NECがどう変わるか分かりませんが…リストラだそうですね。社会が求める方向性に企業も変化をするのです。時代変化に合わせた経営が必要になります。

カタルは長く…債券のフラット化から、先が見えない暗い気持でした。でも、このCCAR達成を見て…光明を感じ始めています。たぶん、かなり早いのでしょうが…ようやく謎だった「市場の整合性」が修正されるかもしれません。この意味が読者の人に、分かるかな?

参考になるレポートを紹介しましたから、それを読んで自分なりに考えを纏めておくと良いのでしょう。此方も関連の記事です。

さてこれから、有料会員向けのレポートを書きますから、上手く行けば…夕方にはアップできるかもしれません。会員の方は明日にでも読んでください。



amazon.co.jp 全品に拡大 無料配送キャンペーン実施中!詳細はこちらをクリック。
2024年11月
« 10月    
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
株式投資関連の本