アーカイブ:2019年3月

成長期待が高まるアジア

カタルも理由は分かりません。でも一概に日経新聞の一面にある「マイナス金利、経済冷やす?」とは言えません。この記事は、あからさまに日銀の金融政策を批判しています。更に、次なる日銀の緩和政策への警告(布石)でしょう。でも日銀だけに批判を押し付けるのは酷です。

それは失われた時代下で行われた様々な仕組みの日本村論理が影響している為です。奉加帳方式の産業再生機構などの村論理や、ダヴィンチを上場廃止に追い込んだ金融庁の厳格な清貧思想の姿勢、スルガ銀行などの問題は、厳格な検査基準が不動産融資の弊害になり審査データのねつ造を生みました。

何故、リスク管理などの自由度を認めないのでしょう。自己資本比率規制などの大まかな規制があれば…あとは各自(現場)に裁量権を認めれば…あんな問題は起きないでしょう。リスクを取って失敗しても、金融庁に非はなく倒産する自由もある筈です。

東京地検の日産自動車への行動も不可解です。粉飾決算は過去にもありました。でもこんな形は初めてのケースです。どう考えても日産自動車の主導権争いに、地検が加担したように見えます。実はこのケースは日本空港ビルディングの株を、外資系ファンドが集めたケースにも似ています。あの時は、外国人のお金は…必要ないとした点です。さらに裁判所が株主の権利を恣意的に判断したブルドックソースの問題などと…同列の流れが日本に存在します。

これじゃ恐くて…海外から、日本に本格的に投資をする人は出て来ません。故にM&Aが阻害され、産業の淘汰が失われます。構造改革に時間がかかるのです。何故、世界的な企業はアジアへの進出の拠点として、日本の東京を選ばずに、香港やシンガポールなどに行くのでしょう。

まるで大相撲を見ているようです。モンゴル出身の力士が活躍して、日本人力士の不甲斐なさを嘆き…日本人横綱の「稀勢の里」を生んだ背景です。たぶん…東京は外国人労働者が増え、変わる制度への不満も、この後に生まれるのでしょう。イギリスやドイツなどのEUと同じような背景です。日本の村論理は、極めて排他的です。

産業再生機構などの制度は、形を変えて存続して…増殖しています。何度も半導体などの産業を支援してきましたが、その結果はどうでしょう。ルネサスエレクは、どうにか存続していますが、ジャパンディスプレイは撃沈しています。まるで昔の半導体業界を見ているようです。逆にソニーのCMOSイメージセンサーは大成功を納めています。たぶん今では、世界シェアは5割を超えている筈です。

日本の制度は、基本的に型に嵌めようとしています。上も下も認めない中間層を求める政策です。でも実力のあるものはドンドン上を目指します。逆に落ちこぼれても良いと思っています。もう少し…自由にやらせたら、どうかな?

日経新聞が一面に、この記事を書いた布石は、銀行などの圧力団体から書かせられた観測記事でしょう。世論を誘導する布石です。日銀の更なる緩和政策への楔でしょう。このように大手メディアを利用するのです。森・加計問題も同じですよ。あれは安倍政権に対する圧力です。清貧思想の官僚派閥が、仕掛けた主導権争いです。

まるでシリアの政権争いのような主導権争いは、色んなところであります。その背景を知る人が、どの程度…居るのでしょう。

株式相場も、実は同じなのです。仕掛け人の技が成功するかどうか…ある程度のお金があれば、市場をリードする事はそんなに難しくないと思います。所詮、みんな素人のレベルですからね。やはり最低で100億ほど…ないと駄目なのでしょう。

時間がかかるので…今日はやめますが、今度の大型連休は予定がありませんから、今度、景気循環と株式相場の関係を、実例を交えて解説しようと考えています。触りだけなら…こんなイメージかな?

FBの株価推移

クリスマスショックの期待値の剥落はFB(フェイスブック)から始まっています。データは誰のものか? GAFA(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン)は、このデータを食べて成長してきた会社です。EUの一般データ保護規制(GDPR)が昨年の5月にスタートしました。FBの株価は7月に崩れています。

今のNY市場の株は、一般的な産業の株価は大きく戻りました。でもFAANG株で新高値を取ったものは在りません。これはある意味で…過剰な期待値が剥落してFRBの利上げが効いたのです。あの為に、完全に…市場の「期待値」(幻想)が消えました。

本来なら…米国は昨年、もっと株価が上がりバブル状態になるか?…と、カタルは昨年初めに過熱感を警戒していました。いくらなんでも安川電機からファナックまでやるのは、やり過ぎだと批判をしました。

それから半年を経過して、FBが議会のターゲットになり、そうして半年かけクリスマスショックです。まだクリスマスショックから3か月程度ですが、既に株価は戻っています。今回のトヨタの設備投資の増額など…米国経済は減速しないのでしょう。クリスマスショックによりガス抜きが出来た為に、相場は年末にかけ新高値を更新すると思っています。

中信証券の株価推移

一方、上海市場はようやく長い低迷から抜け出しつつあります。この背景は政策期待です。金融政策と財政政策を駆使して景気を浮上させようとしています。故に証券株なども久しぶりに上昇しています。例えば…こんな感じです。既に2倍近く…急騰しています。

一方EUはドイツ銀行の処理が大詰めを迎えています。この原因はリーマンショックの後処理です。イタリアは中国の一帯一路構想を受け入れるほど…劣化しています。中国の支援は基本的にベネズエラのような弱体国家に付けこむ、最終融資の金づるです。イタリアはフランスと敵対しておりEUとの関係は良くありません。

まぁ、EUは日本以上に大変な状況です。フランスの財政は厳しく青色吐息、優等生だったEUの成功組のドイツは、中国の落ち込みで引きずられています。基本は政権の安定度でしょう。

曲がりなりにも…安倍政権は合格点なのです。インバウンドにより旅行業界は足を向けて眠る事が出来ません。つい最近まで…地方の旅館は自殺を考えるほど劣化していたのです。政策と言うのは非常に重要なことが分かります。

ただ…人間と言うのは欲の動物で、現状に、常に不満を覚える動物です。カタルなど…バブル期の38915円をクリアできないアホ政権との評価に近いのです。でもようやく…本当に条件が揃ってきました。東芝に続き、伊藤忠のデサントへのTOBなど…これで更にM&Aが加速すれば…必ず、日本は復活します。何しろ…成長が著しいアジア圏の所得増加が背景にあります。

アセアンの成長は人口が多く、これからはアジアの時代だからです。カタルは失われた時代下で、何度、この事を述べたか? 東西回廊(インドシナ半島ベトナム、ラオス、タイ、ミャンマーを結ぶ道路)の話を…何度も書いています。これにインドネシアの2億6千万の人口が世界4位と…フィリピンの1億越えは12位なのです。カンボジアやラオスの人口は少ないですが、ベトナムは9千300万、タイは6千900万、ミャンマーは5千200万です。

でも基本的に…アジア圏の所得は急増しており、昭和30年代の日本がドンドン生まれています。これら国の成長力は高いのです。

ラオスは6.89%、カンボジアは6.85%、ミャンマーは6.84%、ベトナムは6.81%、フィリピンは6.69%、インドネシアは少し落ちますが、それでも5.07%です。小さいからあまり知られていませんね。中国は14億近く居り、インドは13億人、何れも6.86%、インドは6.68%の成長ですよ。この成長率は2017年のIMFのデータから持ってきました。

基本的に…日本人が、その気になれば…市場がどんどん拡大をするのです。中国と違い…日本は、それら国に比較的…好意的に受け入れられています。カタルはこの発想に中から「大化け」する株が、登場すると考えている訳です。有料会員の皆さんはこのカタルの発想をよく理解して欲しいのです。…と言う事で、これから…そのレポートを書きますから本日はこの辺で終了します。会員の方は明日にでもお読みください。



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