アーカイブ:2021年11月21日

経済安保(様々な規制)

日経新聞には「経済安保」の文字が踊り…今回、半導体を中心にするサプライチェーン問題から「安全保障」の概念が加わっています。経済的な合理性だけで判断できない課題が増えてきました。この「安全保障」に「脱炭素化」の課題や「人権問題」などもあります。

人間は、昔は戦争などの権力闘争が技術革新を後押ししてきましたが、戦争はまだありますが、「排ガス規制」など規制を設けて…技術革新を促進させてきました。脱炭素化は自然エネルギーの技術革新に繋がります。必ずしも…経済的な合理性だけで、物事の「良し悪し」が決まることがなくなってきています。

特に近年は、中国の台頭でファーウェイの5G通信網の構築で情報漏洩が疑われ、米国が制裁決議をしてから…この傾向は加速しているように感じています。基本は米中の覇権争いが背景にあるのでしょう。

習近平体制の中国も強引ですからね。「一帯一路」の末路を観ると、余りに杜撰な結果が多くみられます。最初は目先の飴玉に踊りますが…効果はどうなのでしょう。インドネシアの高速鉄道などを観ると、やはり信頼性と言うのは大切なものです。

今回の船株の相場を考える上で、多くの資料を読み、この船の業界も「海千山千」の部類です。安いコンテナの輸送料金を掲げている船も多くありますが…本当に荷物が届くかどうかは分かりません。古い船を使って稼ぐ連中も多く、船員に給料も支払わない奴もいます。まさに「海賊の世界」のルールです。日本人のモラル観ではなく、海賊レベルで「だまされる奴が悪い」と言う道徳観です。

何故、株価が事前の観測通りに動かないか? 

ファーストリテイリング(9983)の日足推移

例えば…カタルはユニクロの株価はまもなく上がると思っていますが、残念ながらユニクロの判断は企業内物価の上昇を、製品価格に転嫁してないように感じています。強い企業は企業内物価の上昇を、製品価格に転嫁します。つまり値上げになっても製品は売れます。食品だから少しイメージは違いますが…実際にキッコーマンは製品価格は10%も上げるそうです。海外売り上げが多いためでしょう。

その点、今回のコロナ禍の対応で…ユニクロは負け組の判断でした。更に、追い打ちをかける問題は、中国ウイグル自治区の人権問題です。ユニクロの製品に、この強制労働によって生産された綿が使用されているか…否か。…と言う政治問題が絡みます。柳井さんの最大の課題がここにあります。

一方、中国は自国内製品の使用を求めます。この圧力は強いですからね。日本製鉄とトヨタの関係も、この話が関与しています。この政治の狭間で揺れる柳井さんの心中を察するに…大変なご苦労だと思います。企業の明暗を分ける…難しい問題が背景にある為に、たぶん株価は下値での「揉み合い」を余儀なくされているのでしょう。本来ならコロナからの解放で…製品が売れ始めても良い筈ですが…株価の動きは鈍いままです。

このように、ユニクロの事例を見ましたが、他にもオランダのASML(ステッパー=半導体製造の露光装置の会社)は、米中対立の狭間で行動の制約を受けています。政治と経済の話が単純に解決できない問題を新たに生んでいます。経営者も難しい決断を迫られますから大変です。結局、アリババのジャック・マー氏も、習近平体制の読みを間違ったために、制裁を受け行動が制限されました。彼は慈善事業に特化するのでしょう。

国レベルでも同じです。韓国を観るとよく分かります。最近はどちらかと言えば…米国よりは中国寄りの姿勢に見えます。やはりトランプ大統領が掲げた「米国第一主義」の揺り戻しが強かったために…世界の常識が変化しています。今の興味はブレグジットを選択したイギリスの行く末です。11月の利上げが絶対視されていましたが空振りに終わり…12月はどうなるか? 一方、EUのラガルドECB総裁の「一過性の物価」認定です。

この政策の違いも…面白いですね。どうなるのでしょう。

コロナ対応でも、中国はオリンピックを控えている為か…「ゼロコロナ」対応で強引な戒厳令とも…思われる処置が進行しています。故に、経済成長率が鈍るのが道理です。企業内物価の上昇は、消費者物価への価格転換が出来ず…企業がその歪みを背負っています。この点、日本も似た傾向です。

しかし昨日も述べましたが、ようやく日本は変化を始めています。

今回も多くの企業が「自社株買い」を始めています。ソフトバンクの1兆円もの自社株買いは凄いですね。カタルは中国の政策動向を気にしており、以前ほど…熱心ではありません。しかし…株価は上がると思っています。何しろ、前回に続き2度目ですから浮動株式が既に吸い上がっています。ただ本格投資をする種族にとって、この買いは絶好の逃げ場のようにも見えます。

何故なら、仮にインフレ圧力が強くなれば金利は上がり、世界の金融は引き締まり、投資資金が制限され、今までのような新興株への投資も廃れます。これはソフトバンクのような企業にとって、致命的な環境への変化を示します。何も、中国の政策動向だけでなく、インフレ圧力もソフトバンクにはマイナス要因です。つまり…前回と違うところは、この外部環境が大きく変化し…自社株買いの力が総体的に弱まります。でも目先の需給は、大きく改善されるから株価が上がると思っていますが、少し時間軸の長い未来図は曇ってきたイメージです。目先の時間と、長い時間の差が違います。

東芝についても質問を頂きました。これだけ買うと…なかなか抜けられないものです。

東芝(6502)の月足推移

故に最後までヘッジファンドは関与を続けると思っています。カタルは、本来、非上場にして対処すべきだと思っていました。しかし…会社側(村派閥)がゴネた為に問題がややこしくなって来ました。複数のファンドが絡んでいますから、更に難しい問題になっているようです。

本当はキオクシアを売却するシナリオ( ウエスタンデジタル=WDとの合併)があったのですが、既に半導体価格の下落が始まっており、WDの株価問題もあり…なかなかまとまりません。ここに韓国のSKから出資を受けた為、このシナリオはなかなか決まりません。時間軸がどんどん伸びています。やはりタイミングが重要なのです。

でも3社分離案だと…スピンアウトした企業の上場により、利益を得るチャンスがあり、また自社株買いを求められると思っています。東芝の対応は「国際ルール」の対応に見えます。多くの日本企業は、これからどんどん…「ものを言う株主」の圧力が高まります。何も新生銀行だけの話ではありません。まもなく注目される株主総会です。この問題も重要ですが、長くなるので…触れるだけにします。関心のある人は自分で背景を調べておきましょう。

何故…こういう環境になっているか? 自分で考えてみると分かります。

多くのMBOを含むTOBが起きている背景を考えると…内部留保484兆円の価値が分かります。もう必然的に…日本株は10万円に向かうのです。その点、米国のユニオンバンクを売却した三菱UFJの今後の戦略が注目されます。ただ日本の政治家のレベルが貧困で、なかなか…法律改正が進みません。今の銀行法などは古く…時代に合ってないように感じています。

でも…日本は難しい国ですからね。日産自動車や東芝を観ると分かります。未だに村社会論理の考え方は強いのです。東京機械の最高裁の判決など…裁判官のレベルは政治家より厄介に思えます。

時間はかかりましたが…もう「村社会論理」は完全に衰退を始めています。だって日立も日本製鉄も…日本を代表する製造業で経団連会長を輩出し続けたのです。その一角であった東芝が外資の手に落ち…解体を迫られています。こんな実態を見せられれば…自ら姿勢を正して変わるしかありません。現実が未来を変えます。

故に「もう時間ですよ。」と、再三…カタルは日経平均株価10万円説を述べています。悪戯に内部留保を積み上げることなど…出来ないのです。ROE経営は経済的な合理性を追求して株主の期待に応えねばなりません。

だから株主還元率が、配当性向と共に高まります。商船三井の昨日の話は、そういう時代背景を述べています。だから日本郵船は、必ず…自社株買いを実行すると思っています。最終的に50%程度の「株主への還元」姿勢が「最低限の水準」に変化します。そのお金が新しい企業の資金調達を支えて…新しい時代への進化が加速します。テスラ株の馬鹿高値は、そういう事です。

この方向性は決まっていますが、今、投資戦略を考えるにあたり…「インフレ」の解釈をどう考えるか?

この問題が最大の焦点です。この動向次第で金利動向が左右され…株式の物色動向も変わります。ただ最近、何故か…米国金融株は下げ続けています。仮に米国金利が上がるなら、米国の金融株も上がる筈です。ですが…FRBの人事問題も絡み、目先は選択が難しいのでしょう。なかなかスッキリ見えないから、短期運用が正しいのかもしれません。

株価を考える場合、「時間軸」の考え方が重要になります。

PSSの週足推移

必ず…選択されるはずと考えて、銘柄の観察を続けても…2年も3年も動かないと、いい加減に…こっちも嫌になります。そんな時に、コロナが起こり、PSS(7707)の株価は、昨年、一気に水準訂正を果たしました。

素質はあっても…なかなか開花しない時間を、どうしたら…タイミングよく、ピッタリ合わせることが、出来るか? 

今回、多くのカタル銘柄が相場環境(市場要因)が変わると…ストップ高を交えて、株価が上昇しましたが、既にカタルは上がる株は事前に分かります。ですが…なかなか時間軸が合わないのが謎になっています。自分がやれれば…簡単です。この最後の関門が、なかなか…崩せません。

今は相場で負けて、失意の中にあるカタルは当面はジャブ戦略を採用して…僅かな利幅狙いの投資を続けて、新しい相場感覚を自分のものにするために努力をします。インフレ観測の判断は、やはり…難しいのです。この話は、皆さんが好きな船株にも影響を与えます。

株って…奥が深くて面白いでしょう。自分がどんな戦略を採用して、どんな行動を取るか?

つまり…未来図の読み方に掛かっています。

カタルの読者には「本当の株式投資の面白さ」を理解して欲しいのです。世の中の観測が正しくとも…ゴールマンサックスと野村証券の選択の違いが、明暗を分けます。三菱UFJの選択もおなじなのです。

カタルは事前に…自説を展開して「率先垂範」をして、成果を求めています。その成功も失敗も、赤裸々も…その論理過程を含めて、皆さんに公開して実験を繰り返しています。

本物を目指すために…日々、実際の相場で「自説を試している」訳です。本物になれるなら…あちら側の世界に行けるはずです。果たして…残り少ない人生の中で…成果を得られるかどうか。皆さんは「他山の石」として、カタルを利用すれば良いのでしょう。それでは…また明日。



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