アーカイブ:2022年4月16日

インフレは「進化の報酬」

様々なニュースを観ていると主張が異なることが分かります。カタルは「自身の相場観」を良く修正します。しかし大概は、保守的に傾いたときは…相場は逆に行きます。年初から船株やマザーズ株の持ち高の修正を通じて…変化する相場観を修正していますが、本来…と言うか、前に立てた予想が、意外に正しいことも良くあります。

最近は「完璧な時間軸の読み」を目指していますが、僅かな違いが、大きな結果に到ります。特に今回のQTは、事前予想が難しいのです。「FRBの豹変」は市場のショックを与えましたが、市場参加者の修正が済めば既に対応済ですから、実際の現象が生じても…相場は逆に動きます。「知ったらお終い」の格言です。

基本は、市場がどの程度、その材料を織り込んだか、どうか…の判断になります。

S&P500の日足推移

今の市場にはS&P500種の相場は強すぎると言う意見もあります。十分にインフレリスクを把握してないと言う悲観論があります。確かに…チャートを観ると、200日線を割れる程度で、高値の4818からこれまでの最安値は2月24日の4114ですから…下落率は14.6%程度です。20%を超えていませんからね。

此処からFRBが「適切に対処する」なら…それ程、大きなマイナス要因ではないと言う事を市場は示しています。カタルは当初から…今回のウクライナ侵攻は、米国にとって「悪いシナリオ」ではないと述べています。シェールガス市場も潤っており、原油高の恩恵を資源国の米国も受けているからです。ウクライナ侵攻も米国の軍事産業を潤わせています。大変な需要ですよ。「遠くの戦争は、買い」なのです。

今では…いくつか、別の見方も登場してきています。例えば…此方です。カタルはこの可能性もあると思っています。考え方次第では、今回のインフレは過大に膨らんだバブルと言うか…。カタルはフロス(小さな泡)と呼んでいますが…ARKK関連の株式は、既にコロナ前の水準まで下がっており、過大な期待値は、既に「剥落」しています。

一時、カタルはビットコインのETF化やSPACなどの出現を観て、行き過ぎだと考えていました。

しかし現在は、このSPAC市場も散々の…姿になっています。でも…ね。カタルはソフトバンクの孫さんやARKKのキャシーウッドさんの理念を共有しています。むしろ…カタルは彼らの支持者です。人類は「未来に向かって」お金を使うべきで…コロナで溢れるマネーは、果敢なチャレンジを後押しして、人類の進化を促進させると思っています。この流れは普遍ですよ。

今の問題はインフレを煽り過ぎる「報道姿勢」です。カタルは、インフレは「変化率の話」だと述べています。基準になる前年の数字が上がれば…当たり前の話ですが、インフレ率は収まります。既にコロナから、2年以上も経過しています。この秋には色んなデータが今の状況を覆すと思っています。

FRBが正しい対処をすれば…そんなに大問題にはなりません。

原油価格だってリーマン前の高値の水準は147ドルなのです。インフレと言うのは、「進展の速度」が速すぎると問題ですが、適度のインフレは、経済活動に「プラス」に働きます。カタルは適度のインフレは「進化の報酬」だと述べています。

こんな常識が日本国民には、一般化していません。「インフレは悪」だと思っています。メディアが正しい知識を国民に伝えてないから、狂った解釈をする政策官僚や政治家が生まれます。日経新聞社の大罪です。インフレは悪ではなく「進化の報酬」なのです。

人間は理想とする「理念」に向かって…行動をします。

その為には、その行動を後押しするインフレが必要なのです。思い出しましょう。明治維新の頃…われわれ日本人は、「追いつけ、追い越せ」の掛け声の下で、果敢にチャレンジを続けました。しかし今の日本人は、長いデフレ環境の「清貧思想」が染み付いています。

今回の予期せぬ世界的なインフレは日本経済にとって…「起爆剤」になります。失われた時代下で…グローバル対応するために、企業は生産基地を…中国に移しました。その弊害の結果「長い失われた時代」の誕生です。

しかし今は「安全保障の観点」から、またはコロナ禍の「サプライチェーンの不備」を認識して…キャノンのように「国内回帰」を宣言している会社が出ています。

お金が日本に落ちます。失われた時代の設備投資資金は、中国に行っていました。だから鄧小平の戦略が実ったのです。しかし今はまったく逆転して…中国は不気味な存在に変化して、更にサプライチェーンの観点で、生産基地の見直しが始まっています。TSMCの九州工場は、その代表的な事例の一つです。

今回のゼロ・コロナ政策もそうですよ。テスラを始め…日本の多くの工場は生産が止まって、国内工場まで、その煽りを受け…停止しています。当然、企業経営者は当たり前の話ですが、このサプライチェーンを見直します。ユニクロは米国店舗の拡大に動きます。中国の偏り過ぎた販売網の見直しもあるでしょう。

わかりますかね。大切な事は日本にお金が落ちて、その「お金が円滑に回る仕組み」を再構築することです。最近、紹介している「ニコン」のケースは100%以上の株主還元です。更に、内部留保を使ったM&Aも宣言をしています。内部留保に眠った「お金が回る」話です。

日本企業に、眠っていた484兆円が動きだします。この背中を押すのが、今のインフレです。日本にとって…悪い話ではありません。最新のAI投資の設備投資が加速します。

我々は、程度の低い日経新聞の編集委員により「マインド・コントロール」されています。しかしネット時代になり…様々な意見を聴くことが出来ます。ただし…自分がやる気にならないと、その報道を探すことは出来ません。

幸い、カタルはまだ現役で株式投資に真剣に…挑んでいますから、皆さんが想像する時間より、遥かに多くの時間を掛けて…色んな資料を読んで、そのポイントを、このレポートで語っているつもりです。

それも難解な言葉を使わないで、小学生でも分かるように…馬鹿カタルの頭で理解した話を伝えています。カタルの意見が正しいとは言いません。正しければ…既に、あちら側に行っており、カタルは使い切れないお金を持っている筈です。ところが、今も友達への借金を返している最中です。これは、「未熟な欠陥だらけ」のレポート…と言う証拠です。

しかし、このレポートを通じて、読者の皆様も「色んな考え方」に接する機会を提供していると思っています。だから…購読者数は大きく伸びませんが、根強いファンに支えられています。その証拠に有料会員の皆様の支援により、カタルも借金ももうすぐ完済です。ようやく…人生のパッパラパーの後遺症も、修正され始めています。

此処から…半年ほど、難しい政策の舵取りが要求されますが…データを正しく理解しているなら、恐れるに足りません。

もう一度述べます。インフレは「進化の報酬」です。

日本にとって、素晴らしいチャンスが到来しています。読者の皆様は、色んな資料を読んで、自分なりの解釈に、このレポートを役立ててください。それではまた明日…と言いたいのですが、これからカタルはお出かけします。珍しいことですが、明日はお休みさせてもらい、月曜日も、いつもの時間には原稿をアップできません。たぶん…夕方のアップか夜になります。ご了承ください。

会員の方は「新しい原稿」を、既にアップしましたから…お読みください。尚、来週末から…半年に一度の会員を募集する予定です。また、ご案内をします。



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