アーカイブ:2022年9月10日

底値確認

昨日、原稿に書き忘れたのか、後で、このニュースを知ったのか…よく分かりませんがこちらのニュースは、目先の市場心理を考える上で非常に重要です。このニュースを観て…動揺する人は、あまり「市場を知らない」と思います。

カタルは「インフレ懸念」の金利高程度では、米国株をこれ以上は崩せないと言いました。でも米国株は6月の安値が破られる可能性がないとは言いません。ですが…既存の「言われている材料」では、無理でしょう。何か…「新たな別の知らない」悪材料の出現なら、可能性はあります。

故にカタルは一貫して、次のステップである米国の「景気状況」に視点を移しています。パウエルFRB議長の「トラウマ」(オバーキル)を警戒しています。だから、先日の雇用統計を巡り…「予想より良かった」にもかかわらず、株価が下がったので、びっくりしたのです。

雇用統計が良く、株価が下がったという事は、市場は「金利が上がる懸念」を示す反応を株価がしたからです。カタルの頭の中では、既に市場の焦点は、「景気問題に移行している」と思って市場を観ていたのです。ところが…株価は。景気よりインフレ度合いに反応したので、時間軸の読み違いかなぁ~?…と、これまでの相場観の修正を迫られました。

本来は雇用統計を受けて、金利高でも景気が強いので、株は上がる筈なのです。しかし実際はナスダックは11533を割れて、11471となりました。だから…「ガックリ」したのです。仕方なく…リスク回避で新興株の持ち高を落とした理由の一つです。この事は、先週末は「相場の焦点」と題材に取り上げ、2日間連続で同じ材料でも、市場の反応を観て、相場観を考える「市場の整合性」の考え方のヒントを、皆さんに伝えています。

インフレ=金利高に、相場のウェートが在るか? あるいは…景気動向に相場のウェートがあるかどうかで…「雇用統計」に対する市場の反応は変わる筈です。

ナスダックの1時間足の推移

でも今回のジャクソンホールでのパウエル発言から始まった「二番底探り」の「下値確認」相場は、昨晩の反応を市場を示し。ナスダック指数は「c」の12027ポイントを見事に奪回しました。これで…チャート上は「前の二つの山」を抜きましたから、「市場の整合性」の観点で物事を考えると、今回のジャクソンホールから始まったパウエル発言を、市場は既に「心配は要らないよ。」と伝えている現象になります。だから来週の月曜日から再び強気に…景気問題と、更に次の世界の「新常態」に向けた相場を狙って…投資戦略を立てることになります。

F君の日足推移

事実、会員レポートで銘柄を紹介している…少し相場を強く観て、景気問題から新常態に向けた2銘柄(F君とS君)と、先週に伝えたもう一つのパワー半導体絡みの1銘柄(F君)は、この下げ相場でも強かったのです。それぞれ3つのチャートを付けておきます。

S君の日足推移
パワー半導体のF君の日足

ごめんなさい。やはり会員優先です。何れ、一般の読者にも銘柄を紹介するときが来るでしょう。カタルにしては、珍しく…少しクラスを上げました。クラスを上げたというのは、小型だけれど…少し大きな会社です。光ファイバー網のF君などは、かなり大きい会社です。

この所…「市場の整合性」の考え方を、理解してもらうために、統計数字などの材料を知った、市場の反応を観て、これからの相場をどう考えて行くか? 少し高度な分野を皆さんに分かってもらうために、考え方のプロセスを書いています。

これが正しいわけではなく、市場に、存在するたくさんの見解の中の一つの考え方に過ぎません。だからカタルの意見の鵜呑みは危険です。

昨晩の米国株を観て…21日のFOMCを控え、まだ市場は揺れるでしょうが、これで「6月の安値」は確認されました。だから…安心して相場に「強気対処」できます。でも全く市場で噂されてない「別のお化け」が出現したら駄目ですが…インフレからの金利高程度では、もう相場は崩れませんから、安心をして…高値を買うことが出来ます。次のチャート上の焦点は8月16日に付けた高値13181を抜けるか、どうかで…相場の基本認識が、また変わります。「新常態」の新しい挑戦が始まるかもしれません。

月曜日から、「メルカリ」(4385)などの新興株も、再び…注目されます。勿論、「BASE」(4477)も同じです。米国株の6月の底値確認は、正式には…8月16日の高値13181を抜かないと駄目ですが、米国も中間選挙を控え…原油高を中心とする資源高からの「インフレ懸念」は薄れますから…相場も強くなるのでしょう。

米国10年債の利回り推移

しかし人件費の増加から来るインフレ圧力は、簡単に消えませんから、金利は下がりません。今の水準で高止まりでしょう。だから昨年のような新興株が「異次元に買われる相場」にはなりません。PER100倍以上の馬鹿高値なんか…長く続くものではありませんよ。

レーザーテック(6920)の日足推移

故に「レーザーテック」(6920)などは「空売り」のままです。企業業績の改善を受けてPERの100倍以上の評価から、既に50倍を割れて47倍になりましたが…まだ高いのです。来年、本当に一株利益が四季報予想のように「397円」が出て、次の年は「625円」の予想ですから…その時になってようやく株価は妥当性が生まれます。

しかし…本当に、これほど実際の業績が伸びても、株価の反転は来年の後半でしょう。レーザーテックは確かに悪くない選択でしたが、あまりに馬鹿高値の「馬鹿人気」でした。次に200日線を回復して…それからでしょう。現状は、まだ下値更新の可能性さえあるのでしょう。

タカトリ(6338)

カタルは半導体でも、脱炭素化で「省エネ関連」のパワー半導体に相場の焦点は移行するのでしょう。例えば…「タカトリ」(6338)なんかも、レーザーテックのような可能性を秘めています。まだPERは25倍台の評価です。最近は個人の人気も強いです。ただ…現在の200日線との乖離は高く…必ず、株価は修正されます。お船のような株価の上げ方です。

市場にはテーマがあり、自分がどの「路線」に参加するか? 

日経平均株価の月足推移

幸い、株価は実質成長時代から名目時代になって、かなりの時間が経過しています。2012年10月からかな? 既に10年間も安倍さんのお陰で…緩やかな構造転換が進んでいます。国葬に反対する輩は、村社会論理の馬鹿勢力です。日本を復活の道に導いた偉人の評価を、後世の人は与えると思っています。結局、あの2012年に変化を始めたのでしょう。

カタルは「市場原理」主義者なので…実績しか信じません。評論家が、なんとも…上手い講釈を述べようが…信じられるのは「実績」です。実際に安倍さんが総理になってから、ずっと日経平均株価は上がっています。しかし…カタルはこれでも「不満」です。もっと早く38915円の高値を奪回させることは出来たのです。

カタルは2010年に日本は変わると思ったのです。あの時から日銀は緩和政策を強化しました。だから証券マンを辞めて…投資家業に転向したのです。しかし…残念ながら、カタルは、読みを間違っています。2010年から2年間も「下値揉み合い」を演じました。その後も、株価は上がっていますが、なかなか…38915円を奪回できません。

今回はチャンスです。

この上げ相場のまま…一気に、来年は38915円の奪回です。昔はそうだったのです。「名目成長時代」は楽しいな…。相場のスケールを実感できる相場になりますよ。この日経平均株価を観てください。そうして米国株を比較すると分かります。全く崩れたように見えませんよ。昨年から今年にかけての調整は、単なる「乖離調整」(下値で株を買った人が利食いをする時間)に過ぎません。株価が上がり過ぎた「利食いの時間」です。

持ち合い株式は、バカバカ…売られており、日本製鉄とトヨタの関係を観ても村社会構造の「転換度合い」が分かります。真の「本物の経営者」が活躍する時代です。

安倍元首相の国葬に反対する報道を、メディアは繰り返し…繰り返して…彼の「批判報道」をして「市場原理派閥」を潰そうとしても、村社会構造で生きる人たちのこのような手法は、既に「陳腐化」しており、通用しません。確実に…実質経済から「名目経済」に変化しています。

始まりますよ。今回のインフレは、神様がくれた「神風」であり、ようやく苦節33年間の悲哀から、解き放たれる時代になりました。

村社会で生きる年金族には、「大変な時代」です。しかし年金族は、これまでに培った知識があります。この知識を活かして…「賢い投資家」になるなら…「インフレ世界は楽しいな」…と時代を謳歌できます。

若者に「ヤイ、爺。俺らの税金を搾取して、働かないで楽しみやがって…」と言われたら…黙って納税証明を提示しましょう。株式投資で毎年1000万円ずつ稼ぐなら…200万の税金を払っていることになります。だいたい…もらう年金は、この程度でしょう。300万円を貰っている人は1500万を稼ぐのが、最低限のノルマです。

我々は、株式投資で稼いで…自分の「年金分」ぐらいは、毎年、税金を納めましょう。そうすれば、若者に「邪魔者」呼ばわりされても、笑ってあしらえます。ハハハ…君は、いくら税金を払っているの? 社会保障費は、いくら納めているの? 余裕で切り返すことが出来ます。

一部の馬鹿が、「円安、円安」と騒ぎますが、黒田日銀総裁のお陰でようやく…このラインまで来たのです。内部留保516兆円と個人の現預金1088兆円は、ようやく…氷山のように融解して行きます。我々は、この資金の受け皿として…せめて欲しいや「1兆円」とバフェット並の野望を抱きましょう。それでは…また明日。



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