路線価とインフレ

路線価格(相続税基準値)が発表されました。日経新聞の記事によれば、不動産鑑定士の言葉として…銀座の商業地は、この3年で価格が2倍に上昇したと言います。しかし路線価ではありませんが、東京都の公示地価(実際の取引価格)推移の資料がありますから、それを観ると…東京の商業地上昇率は、この3年間の上昇率を単純に足し算すると10.9%(累積では、11.3%)です。しかし…リーマンショック前の2006年からの上昇は、3年で36.9%(累積では41.0%)にもなります。データを観ても分かりますが…ケネディクスの相場が、あの当時と比較して弱い理由の一つが、このデータにも表れています。

東京商業地区部の変動率推移

東京商業地区部の変動率推移

でもカタルは「いつか来た道、帰る道」にならない理由を、マネーストックの動きを観て説明しています。マネタリーベースでも同じことですが…実際の経済はマネーストックに連動します。現在のように当座預金に資金が眠り、動かないようでは駄目ですからね。読者の皆さんの理解度が、どのレベルか…いつも原稿を書く上で迷います。カタル自身が3流の馬鹿大学なので…カタルが理解できている部分は、多くの人が共有できると思いますが…かたるは、何しろ実務経験が長く、ずっと現役だったので、多少、皆さんより上かも知れませんから…少し説明を加えますね。

黒田さんは当初、国債を大量に買い入れれば…銀行が国債を日銀に売り、市場にお金が溢れると思っていたようです。確かに…溢れていますが、今一歩、効果が見られません。その理由は、様々あるのですが…期待インフレ率が、この所、どんどん後退しているのです。黒田さんの答弁を聴いていれば…分かりますね。当初は2年で物価目標2%を達成する…と述べていましたが、その目標達成が困難になったことが明らかになっても、それを認めずに…必ず当初は、達成できると言っていました。

その物価目標(インフレターゲット論)が達成できないことが、明らかになると…今度は原油価格の下落を持ち出しましたね。現在は、どうでしょう。原油は20ドル台から、一時、50ドル台へ戻りました。もし原油価格だけが理由なら、この時点では…もう少し物価が上がっても良い筈です。おそらく黒田さんは、今度は、イギリス離脱問題(円高)を言い訳にするのでしょうが…世の中、そんな環境変化は、当たり前なのです。まるでノルマが達成できない「ダメ社員」の言い訳を聞いているようです。

日銀には、様々な方策があります。何でも、できるから「ラスト・リゾート」(最後の楽園)なのです。物価を上昇させるのは…実に簡単です。三菱UFJがマイナス金利政策に文句を言い、国債の入札資格を返上しましたね。天下の三菱は国策企業ですよ。その三菱が国の方針に楯突く有様です。そうして、中国企業への融資を拡大させていました。中国の貸出金利は4.35%だそうです。0.1%の付利金利に満足せずに、海外への投資を増やし、リスクを取ってリターンを狙う割合を増やしたのでしょう。明らかに…1月に導入されたマイナス金利政策は効いています。

ただ、アインシュタインではありませんが…、エネルギー=質量×速度の2乗(E=mc)と言う公式がありますが…時間を加味しない仕事はありません。どんな仕事も、ノルマには締切日や期日があります。この公式を観ても明らかですが…、時間概念が、如何に大切か分かります。先送りではなく…前倒しでノルマを成し遂げて、初めて評価されるのです。これが世間の一般常識です。まぁ、方向性は間違っていませんが…、如何にも、落第生の政策実施です。だから株価が元に戻るのです。故に、カタルは他の株など観ずに…ケネディクスの株価だけを観ていれば…全てが分かると述べています。

現在の世界経済の問題点は、リーマンショック後に強化された金融規制にあり、日本の問題はグズグズした黒田さんの態度が問題なのでしょう。やればいいのです、簡単なことです。日銀は、何だって出来ます。日経平均株価の目標値を発表して2018年は2万2000円、2019年は2万40000円と…毎年10%アップ目標を設定すればいいのです。その実現の為に、不退転の決意で臨むと宣言をして、無制限に日銀が株を買い続ければ…簡単に、株は上がります。実際に行動すればいいのです。国債金利をマイナス圏にしたように…ヤル気になれば、日銀は何だって出来ます。

土地だって簡単ですね。公示価格を基準にして、融資目的を問わずに…全ての融資申し込みに応じ、仮に不良債権化したら…最後は、日銀がその土地を、銀行の担保評価の2割引き程度で、全部、買い取ればいいのです。株式市場ではPBR1倍以下の株をなくす…と宣言すれば良いのです。賃金だって法令化して、毎年3%アップを実施するとして…法整備し、それに付いて来れない企業を淘汰すれば、一気に効率化社会に移行できます。ROEは直ぐにアップしますね。まぁ、極端な事例を掲げましたが…日銀は、なんでも出来るのです。やるか、どうか…の気持ちの問題です。

コンセッションを利用し、諸外国にも門戸を開放し…一気にスマートコミュニティー化への道を歩めば、コンセッションの世界標準も作れます。おそらく公共施設の利用料金は上がるでしょうが、適性値を探るためには、市場原理を導入すべきですね。故に、浜松市の下水道設備などの行方は、非常に注目されます。電力もそうですね。無駄な配電環境を変えることも出来ます。安定供給さえ無視すれば…電力料金も劇的に下げられるはずです。一時的に1時間程度の電気が来なくても…料金が安いなら、それでいいと言う人間も大勢いるでしょう。そうすれば、自家発電機や蓄電器が売れて、新たな市場も開拓できますね。市場原理に任せれば…均衡点が、自ずと定まるでしょう。

兎に角、インフレの社会になると…チャレンジが始まります。デフレ下では、何もしない方が良いのですが…インフレになると、何もしないことが「悪」になります。どんどん現在価値がインフレの為に下がるからです。路線価が…2006年前後の動きに比べ、再びプラス圏になった事実は、やはり大きいのです。

株式投資をしていると思いますね。株価波動の転換点さえ分かれば…株式投資は簡単です。同じことなのですね。株価や土地は、資産形成に欠かせないのです。デフレは資産価格が劣化しますが…インフレは、資産価格が上昇します。何もしなくても、お金をものに変えるだけで…儲かるようになるのです。そうすると…だんだん貨幣乗数効果が高まり、活発な社会になります。1単位投じたお金が、5倍10倍と…お金の波及効果が大きくなります。しかしデフレは違いますね。1単位のお金の相乗効果は、せいぜい2とか、3しかに広がりません。

日本国が1000兆円もの借金を抱えているのですから、インフレにして借金を減らし、官が保有している資産を民間に移管させ…活用させればいいわけです。簡単ですね。あとは法整備の話です。コンセッションは新しい時代を築く「玉手箱」なのです。衛星ビジネスも、先ずは政府が主導して、補助金を付けて民営化させればいいわけです。先に予定されるIoT投資なども、消費税免除の設備投資として、税制を優遇させコンセッションを活用して、リース形式に時代を進めると良いですね。大きなビジネスになります。キャッシュレス社会を構築すれば…一気に効率化が、早まります。実に簡単なことです。

まもなく秋の財政出動の全容が、発表されます。おそらくIoTの推進になると思われますが…やはり「ユビキタス」(3858)は、久々の活躍場面を迎える可能性が高いと思われます。何しろ、どのIoT投資も…必ずクラウド環境を利用するので、WiFi機能が必要になります。村田と組んだWiFiモジュールは、爆発的な開花時期を迎えます。ようやく、時代がユビキタスに追い付いてきたように思っています。

企業業績面もM&A効果もあり、プラスになると思います。更に時代がIoT促進型に、大きく変わりますから、ユビキタスは任天堂以来、地道に積み上げてきた技術評価が、開花する時代になって来ました。最近の提携を観ると分かりますね。セールスフォースやアマゾン、楽天と言う大手との取引も増えています。これは村田やルネサスなどの製造業とは違います。この意味はソリューションと言う応用が効く、サービス分野です。この意味は追々解説します。

確信に近い形で…近々、ユビキタスの株価が開花すると考えています。これだけの素質を秘めている会社なので…必ず、仕掛け人が、介入します。今は、まだ…株価を観ていると、介入筋の痕跡は、全く見受けられませんが…仕掛け筋と言うのは、常に、材料になる素質ある企業を探しています。ユビキタスは、久々に、そのチャンスが巡って来ていますね。非常に楽しみです。

カタルは、ユビキタスに長く取り組んでいる為に…読者からユビキタスに関する情報を頂いております。感謝、申し上げます。後程…これらの情報をレポートでも…ご紹介できると思っています。兎に角、企業が持っている素質は、ピカ一ですが…、なかなか時代が到来せず…、散発的な開発でした。しかし…間もなく、国を挙げて一気にIoT促進が広がると思っています。

その時に、IoTのユビキタスが市場で活躍しない筈はありません。必ず、良いものに育ちます。幸い、現在は、株価が低迷しており…標準最低価格の1000円を2割ほど下回っています。読者に皆さんは、余裕があるなら買って置かれると、必ず順番が来ますから、きっと報われると考えています。一度、本格的な上昇相場が始まる前に、ホームページを観て、ご自身で確認されて置かれると…時期が来た時に、カタルがレポートする内容の理解が、より一層、進むと思っております。それでは…また明日。有料レポートは、来週、作成の予定です。



amazon.co.jp 全品に拡大 無料配送キャンペーン実施中!詳細はこちらをクリック。

関連記事

  1. 2017.10.07

    米国雇用統計
  2. 2019.10.05

    二つの潮流
  3. 2019.02.02

    潜在成長率
  4. 2023.08.05

    本質を見抜く
2024年11月
« 10月    
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
株式投資関連の本