お婆ちゃんの奇行

カタルの二人の子供は、それぞれ結婚をして子供にも恵まれ…独立した家庭を営んでいますから、カタルの友達から見ると恵まれています。仲間の中には就職活動が思うように行かずに、親が無理をしたケースやなかなか結婚をしないパラサイトも居ます。だからパッパラーのカタルにしては、良く子供は育ってくれました。

なにしろ極貧生活の年収120万円の世界ですよ。 その中から家賃の18万円を払い、光熱費に食費、一体どうやってやりくりをしたのか…不思議な生活でした。カタル自身がそんな時代を経験したので、今のコロナ騒ぎで、政府に補助金をおねだりするメディアの報道姿勢は嫌悪感を抱きます。

株式投資をしていると…良い時もありますが、今回のように途方に暮れるような下げを経験し、気持ちが大きく揺さぶられることもあります。だから証券マンは本当に大変です。中には、よちゃんのように、ヤクザに脅されたり…自殺を選択する人も居ました。仲間と思って信用した奴に裏切られ、株券を持ち逃げされた事例もありました。世の中は本当に…何が起るか分かりません。

医師もそうでしょうが…人間が絶望のドン底に落とされる姿を見ると、切ないものがあります。でも市場経済を通じ、カタルは激動する時代を、自分なりに懸命に歩んできたつもりです。今の所、親父が死を迎えた時の彼との約束は守っている…と思っています。常に自分なりに、頑張って生きています。

そう言えば…カタルの両親は、何れもカタルが良い時に他界をしています。親父は1989年7月バブル期に…おふくろはリーマンショック前の、カタルが絶好調の時に他界をしました。

かみさんのお父さんはカタルと付き合っている音大時代に交通事故で亡くなり、残された一人であるかみさんのお母さんと、一緒に…今は、老人3人の暮らしです。このお婆ちゃんは長年、一人暮らしをしていましたが、ボケが始まり、仲の良かった友達がなくなったのを切っ掛けに、東京に呼んで3人暮らしが始まって…たぶん、5年程の時間が経過しています。今日はお婆ちゃんの話を話題にしようと思います。

耳が遠くなり、短期の新しい記憶が消えています。痴ほう症と言えば…そうなのですが、まだ何とか普通の暮らしが出来ます。しかし…最近は色んなことがあります。

先日は歯が…おかしいと言うのです。入れ歯と言うか…上の歯を支えていた歯がボロボロになって、上の歯が全部、抜け落ちたイメージです。そうして歯医者に行くと、もう…総入れ歯の選択しかないと言います。兎に角、食べられないのは困りますから、歯医者にお願いして、最短の突貫工事をしてもらい…3週間で、総入れ歯が出来上がり、付けたら合わずに、修正作業をして一週間が経過します。あれから…内のお婆ちゃん、「痛い」と言わずに入れ歯を付けて食べていますから、たぶん、もう大丈夫なのでしょう。何しろ、昨年、米寿の祝いをした88歳のお婆ちゃんの話です。

引越ししたばかりですから、きっと戸惑いがあるのでしょう。今までは出来ていたので…カタルがお婆ちゃんに、紅茶を頼むとお湯がなくなっており、お湯を沸かすために電気ポットを利用しているのです。なにしろ沸かし忘れが…多いですからね。電気ポットなら安心です。

お婆ちゃんが、カタルのとこにやって来て、何やら、ぼやいているから台所に行くとプラスティックが燃える焦げ臭い匂いがします。

そうです。電気ポットなのに…ガスレンジに、その電気ポットを掛けて、火を付けて電気ポットを燃やしました。慌てて火を消したようですが…プラスティックは焦げ、電気線がはみ出ています。アララ…やちゃった。

これまでも、沸かし忘れは良くあります。もし普通のやかんなら、間違いなく空焚きです。だから電気ポットにしたのですが、電気ポットをガスレンジで燃やす行動は、初めての奇行でした。その日の夕方、カタルが昼寝をしていたら、夕方にかみさんが仕事から帰って来て、お婆ちゃんが居ないと気付きます。

今度は、勝手に外に出て…迷子になったようです。この迷子事件は今回で2度目になります。でも携帯電話を持って行っていますから、最近はGPS機能で、何処にお婆ちゃんが居るか分かります。今回は近くの人が、交番に連れて行こうとしていたようで…電話をくれ無事に解決しました。

我々も…間違いなく年を取りますから、老いては「子に従え」と言います。しかし…お婆ちゃんは、なかなか…我が儘な性格です。

先日は耳が遠く、みんなが迷惑をするから…補聴器を買うために、カタルは「リオン」の株を買って、株主優待を使って買おうと思ったのです。その為に、昨年1月に2000円割れの株価だったと思いますが、100株を買って…株主優待をもらってから利食いをしました。その後、この株価は良く上がり、株価は2倍程度になり、この下げでも、まだカタルの買い値を上回っています。

でもかみさんは、安いやつを買って最初は試して…みようとなりました。そこでネットショッピングで1万円程度の商品を選び、それを無理やりさせたら…お茶を飲む時に、その補聴器が外れて…湯飲み茶わんに、ポチャリと落ちました。アララ…もう駄目です。

仕方なく…もう一つ、新しいのを買ってお婆ちゃんにさせると…いつの間には、外しています。何度やっても、その繰り返し…。とうとう補聴器を付けさせることを諦めました。兎に角…彼女は、我が儘な性格です。

昨日もスーパーで「本マグロ」の中トロを買ってきても食べません。本マグロの価格はスーパーでも高いのです。

でもすし屋の中トロは食べます。お婆ちゃんはウニとホタテが好きなのです。その3種類だけしか食べません。カタルはスーパーの本マグロでも満足するのに…兎に角、贅沢なのです。そうして嫌いなものは、絶対に食べません。肉もそうです。

この年代は、通常は、終戦直後で食べ物のない時代を経験していますから、本来は、出されたものは、残さず食べるはずなのに…「私は食べない」と言います。でもポテトチップスなどのお菓子は大好きです。

彼女の父親は、軍人さんで少尉でした。だから、終戦前後の混乱期でも…何とか、なったのでしょう。おふくろさんは田舎の庄屋の生まれですから、食べ物に不自由する事がなかったのでしょうね。きっと…。

贅沢と言うか…我が儘と言うか…困った性格です。でも我々夫婦にとって、たった一人残された親ですから、晩年は、なに不自由なく…楽しく晩年を過ごして欲しいと願っていますが、様々な奇行には混乱をします。でも今回、引っ越しをしたので、テレビの音のストレスは、だいぶ軽減されました。やはり普段の生活は大切です。

カタルもいよいよ医者に通い薬を飲む年になり…尿酸値とコルステロールを下げる薬を飲むようになっています。ただ中性脂肪は高いままです。運動不足ですね。先日は脂肪肝を指摘されました。晩年に備え…カタルは歯医者にも、定期的に通いプロケアを心掛けました。次は6月頃に行く予定です。あとは運動ですね。

前の住まいは、隣がサウナ付きで…プールを備えた良いジムが在ったのです。でも今の環境は近くに古い建物のジムがあるだけで、建物が古いから入る気になりません。でも何かしないと駄目ですね。この引っ越し作業で、カタルは業者任せで何もしないのに…それでも腕が疲労で痛みを覚えました。筋肉痛など久しぶりの経験です。

普段の生活が「快適」に…過ごせる環境を作ることは大切です。多少…お金がかかっても…快適な時間を過ごせるなら、お金は使うべきでしょう。でも追証でお金が消えて…カタルは金欠病です。まぁ、この病気はいつもの事ですが…。様々な経験をした来たカタル君、ノホホン…と、今の相場も今の生活も、楽しもうと心掛けています。

カタルは自分の気持ちの持ちようで…人生は楽しめると思っています。たとえ困難な生活でも…それを楽しくユトリは、自分の「心掛け次第」だと思っています。お婆ちゃんの奇行には驚かされますが、おかげでティファールの電気ポットは、最新式のものに変わりました。次はどんな奇行に悩まされるか…。時々、お婆ちゃんはカタルの所に来て、原稿を書く邪魔をします。そうして…、口癖なのでしょう。いつも同じように「稼いでいるか?」 と聞きます。結構、ボケ老人との会話も楽しんでいます。

先日は、消えてしまったお婆ちゃんのオッパイを、触ってあげました。そうしたら板のようになっていて、オッパイ感が、全くありませんでした。88歳のおばあちゃんのオッパイは、いったい何処に消えたのでしょう? ハハハ…。誰しも老いて行きますからね。この変化も…また楽しまねばなりません。それでは…また明日。

会員の方は、新しい原稿をアップしましたから…お読みください。



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