アーカイブ:2019年11月16日

不気味な動き

なにやら…「不気味な動き」に思えてなりません。最近の株高なのですが…様々な事象がある方向性を暗示している様にも感じられます。例えば…こちらの報道です。

カタル自身、本格的な名目相場の体験は1983年末から1984年始めの経験ですが…そこから5年~6年程の大相場を経験している筈です。しかし当時のカタルは今より、ずっと…馬鹿でした。

カタルの証券界への入社は1979年です。第二次オイルショックで就職が難しい時期だったように記憶しています。でも学生時代からバイトで貯めたお金で株の売り買いをして日経新聞を読み続けていたのです。

もともと…博打好きのカタルの高校時代は、午前中に学校に行き麻雀の面子が集まると午後から下宿先に戻り、毎日、麻雀をやっていました。あるいは学校の近くの友達の家が「たむろ」する場所になっており、いつも10人程度の人間が押し掛け、麻雀に花札、チンチロリンや…トランプにパチンコなどの組に分かれ、博打に明け暮れていたのです。だからその延長戦で…大学も同じです。変わったことは大学生になると競馬にのめり込み、競輪場まで足を運ぶ馬鹿学生でした。

だから株に出会った時は天職に思えて…他人の金で毎日博打が出来るなんて素晴しい職業だと思ったのです。当然の帰結ですが、就職先は証券会社しか受けませんでした。でも馬鹿は馬鹿…です。ロクに会社も調べずに…野村証券が業界で一番だとは、知らなかったのです。カタルにとっての一番は、新潟の長岡の大手通に店を構えた丸福証券と言う地場証券だったのです。この話をするとキリがないので、ここで止めますが…。

経済の基本も知らずに…証券のセールスです。国債は元本保証だと思い、嘘のセールスをしてお金を集める馬鹿ものです。その後…金利は上昇気味になり、今では嘘のような話しですが、6.1%の利付き国債が売れない時代の話です。その6.1%国債を販売した顧客が1年程して、換金にくると元本が割れており…カタルは詐欺の手先になったのか…と思い、真剣に転職を考える馬鹿ものでした。

結構、セールスは上手かったのです。だから同期では常にトップの新規開拓で…毎月、表彰をうけました。僅かな金額ですが毎月ですからね。常に月に10名以上の新規顧客を開拓してきます。この数字がどの程度なのか分かりません。たまに同期に負けることがありました。金子君と言いますが…彼は植木組の本社に行き、労せず新入社員が株を買ったりすると、たまに負けるのです。

金融知識もなく…業界紙と言う嘘で綴った新聞を読み、それを信じてセールスをするわけです。そんな…経済の基礎も知らない人間が、体験する大相場ですから、その当時の状況が良く分かっていないのです。だから…経験と言っても漠然としたイメージしか残っていません。

今回、カタルは9月14日に会員向けに、その様子を語った臨時号を発行しました。その書き出しは…こう綴られています。『相場の動向をみると…どうも「本物相場」の様相が見えるので…このパターンを頭の中に入れ、これからの相場に対処して下さい。そのデータをいくつか示します。』

馬鹿証券マンのカタルは、歩合セールスとして失敗の連続を繰り返すと…自分自身の知識のなさを実感して勉強をします。土日は専門学校に通い、証券アナリストの試験を受ける為に勉強をしました。そうして失われた時代下においては…セールスの無意味さを実感し、(だって…株を買えば下がる毎日で、顧客に株を勧められないのです。)だから仕方なく、毎日、国会図書館に通い…昔の新聞を読んだり、データを集めてグラフを作成したりする毎日を過ごしたのです。

この当時はネットもないですから、足を使ってデータを集めるしかないのです。今は便利になりました。ネットを開けば…過去のデータが直ぐに手に入ります。日本だけでなく…米国の資料も簡単に手に入るのです。良い時代ですね。やる気になるなら…一人前の経済人に誰もがなれます。

米国金融株の指数化グラフ

その米国金融株の動きを示したグラフが此方です。リーマンショック後の金融株の動きを指数化したものです。リーマンショック時を1として株価が比較されています。流石、ダイモン氏が率いるJPモルガンです。2016年の景気浮上期に他の金融株を大きく引き離しています。

実は…最近カタルがバンカメ(BAC)の話題を良く述べますが…どうもこの2016年のJPモルガンの動きと同じような現象が、今度は負け組だったBACに起るんじゃ…ないかと考えているのです。もともとシティーは一番駄目株で、日本のみずほ銀行のような存在です。

米国商業銀行の動き

もう一つ…こちらは証券会社を除いた商業銀行だけの大手4社のグラフです。いよいよ高値に躍り出た様子を示しています。この背景では米国経済で何か進行しているのでしょう。カタルは様々なパーツを組み合わせて…相場の未来図を予想しています。

基本方針が如何に大切かは、昨年春からの失敗で痛いほど学びました。駄目相場だと分かって居ながら、敢えて果敢に「火中の栗拾い」に出掛け…手痛い失敗を食らいました。高値圏に躍り出ていた「東邦チタン」の一段高に賭けたのです。無謀にも…年末年始のアノマリーに挑み負け組に転落しました。

奇しくも…昨日の東邦チタンは一年遅れで、ようやく華が開くような相場を金曜日は演出していました。チタンとMLCC、更にサウジの案件など…環境がぴったりマッチすれば…この株は、市場のスター株になり得る器でもあります。

この一年のタイムラグは、どうして生まれたか? 基本的にスマフォの減速です。更にMLCCの需要予測のズレもあります。5G時代になると車の通信化が進み…コネクティドカーが一般化します。時代の波と株価の関係をピッタリ当て続けるのは、なかなか難しい。

今年もそうです。少し早いかも知れないと始めたJトラストは、やはり早かったようで、一服を強いられました。千代化もある意味で同じようなタイミグで仕掛けました。多少、早かったのでしょうが…今年の春の段階では、ここしか…カタルには見えなかったのです。

カタルはいつも…先読みをし過ぎる傾向があります。時代の流れは、色んな理由で進展が遅れます。この時間軸は常に揺れています。

グロースと呼ばれる成長シナリオが加速されたと思うと…今度はバリューと言う時間が流れたりします。基本はお金を多く投じれば…競争に勝てるのです。一人でやる研究より、100人体制なら物理的には100倍です。しかし研究活動は人数と比例するわけではありません。ラッセルですから試行錯誤の世界です。新分野の開発は、時に10年も20年も掛かります。

何度も言いますが、カタルが上京したての頃…既に有機ELの量産化に向けた実験はスタートしていました。30年も経って、未だにジャパンディスプレーは量産化の工場を持てません。LGとサムソンの2強です。本当は日本の技術なのですよ。キャノンがトッキを買収した経緯を話したことがあります。トッキは何年も何年も赤字が続いて倒産の危機でした。でも大手資本がバックに付き…ようやく開発に成功します。このトッキの製造装置を使いLGもサムソンも量産化をしているのです。

この話は…お金を掛ければ夢が実現できる話です。お金で時間を買う事も出来るのです。グロースとバリューの話で揺れる金融界ですが…カタルはあるシナリオを考えています。

あまりに…早いからまだ公開はしませんが、本日の「円安懐疑論」、日経新聞が珍しいですね。カタルは、もともと円高賛成論者です。円安が良いとか言う経済学者は馬鹿です。円高が良いのですよ。この話と本格的な名目時代の大相場の話は繋がっています。この繋がりは、一般の方には、なかなか見えないのでしょう。余程…背景を勉強しており、突飛なアイディアがないと思い浮かばないストーリーです。今日はサワリだけです。

昨日の日経夕刊の十字路に中前さんが、「米国の消費と世界経済」を寄稿しています。カタルはこの数字を見て意外感を感じました。米国の消費額は13.3兆ドル、中国は4.7兆ドルだそうです。一方固定資産投資は中国が5.3兆ドルで、米国は4兆ドル、そうして日本は1.2兆ドルです。さらに米国の労働人口1億4900万人の44にあたる5300万人が年収2万ドル以下の低賃金労働者だと言います。

そうしてウォールマートの利益は大きく伸びていました。いくつかのパーツが繋がって見えます。「市場の整合性」の話をしていますが、こんなヒントでは、99%の読者が、カタルの狙いは理解できないのでしょう。でも、あり得るシナリオなのです。

本日はたくさんのヒントを散りばめたレポートになっています。カタル自身も確信はありませんが、これからその方向性を考えつつ、市場動向を観察することになります。野村証券株は、何故、異常にも思えるほど強いのか? 

株式投資は、偶然に株価が生まれるわけではなく…仕掛け筋は時代の焦点にスポットをあて、攻めるのです。CTAなどの一流域のファンドマネージャーは年収20億円レベルの給料が当たり前の世界です。ファンドの成功報酬を加えるともっと多額のお金になる事もあります。

馬鹿は馬鹿なりに…一流に憧れ、あれこれと…あらぬ幻想を抱いているのです。それでは本日はこの辺で…向上心のある方はリンクしたレポートを読み、昨日の日経夕刊も読み直すでしょう。人…ぞれぞれです。また…明日。



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