アーカイブ:2020年6月28日

市場原理主義

昨日、会員向けレポートを書いて思っていましたが、その中でカタルは「市場原理主義者」と言う言葉を使いました。この考え方は、株は「経済を映す鏡」だとと言う表現がありますが、カタルの考え方は株価の後追いで、経済が動いているんじゃないか…と言うものです。

カタルはソフトバンクの投資行動を見て思いました。昔は…新興企業など、訳の分からないものにお金を投じませんでした。日本人は…特にそうです。

銀行金利が1%にも満たないのです。それなのに…三菱UFJには。何億円も預金する人が大勢居ます。でも…通常は1000万かな? 政府が保護をする最大の預金額は、その金額です。つまり三菱UFJが不良債権などの「焦げつき」が多額に発生して倒産すれば、1000万円の補償額を除き、あとの預金は全てパーです。残りのお金は諦めなければなりません。

それなら…低い金利に我慢することなく、三菱UFJの株を買い、配当をもらえば…5%以上の利回りなのです。何故、個人は、賢い投資方法を選択しないのでしょう。

カタルには、謎の行動です。銀行預金より株式投資をすべきでしょう。日銀の資金循環表によれば…個人金融資産の現預金残は1000兆円もあるのに、証券の割合は日銀の資金循環表によれば…267兆円で、保険等は525兆円です。この内、株式投資は211兆円です。

日本の株式投資の預金額に対する割合の推移(株式投資/現預預金)

この比率を時系列でデータを取りグラフ化しました。リーマンショック前には25%を超えています。この比率を50%以上にするのが、カタルの「草の根」運動です。株式投資を分かりやすく解説して…皆さんから市場が信任されるものにしないとなりません。その為に日々、カタルは努力を続けているようなものです。

さて冒頭の「市場原理主義」とは…リスクを取って果敢に投資をすれば、大きな果実が得られます。ソフトバンクの孫氏はビルゲイツに会った時に、雑誌を紹介され、その雑誌社を買収しました。その時に編集長に「最も有望な企業は何か?」聞くのです。

編集長は米国「ヤフー」を掲げました。その為に彼はすぐに行動を起こし、多額の資金投入を決めます。これがソフトバンクの成長を支えた原動力になりました。彼の大胆な行動が、「成功」の二文字を手に入れることになりました。小手川君が200万円を200億円にしたのも、大胆な投資行動です。

要するに…最後は、人間の「器」の勝負なのでしょう。

何故、孫さんの話をしたかと言えば…市場原理主義は、お金が時代を変える面があるのです。実体経済が、お金を動かすのではなく…お金が、実体経済を動かすのです。

新興企業が多額の資金を得て行動します。本日の日経新聞に中国の 滴滴出行 が載っています。先日、ソフトバンクが、追加資金を入れた会社です。この事実が分かりますか? その資金を使って 滴滴出行は自動運転タクシーを実行するのです。

今、IMFなどの資料で、実体経済と遊離をする株価が高すぎるという懸念が生まれ、コロナの二次感染リスクと共に、相場の先行きの「意見対立」が激しくなっています。

カタルは一貫して…コロナはインフルエンザのようなもので…殊更に都市封鎖などをすべきではないという論者です。だから先日はスウェーデンの学者先生のレポートを紹介しました。むしろ、都市封鎖などの被害の方が大きく、世間の一般常識は間違っているんじゃないか、とも…考えています。

まぁこの話は、いろんな意見があるから置いておいて…「お金が時代を動かす」のです。だから株式投資と言うか、株式相場において一番の懸念は「流動性の供給」が絶たれることです。

米国のマネーストックの推移

でも今はどうでしょう。世界の中央銀行は、挙って資金を供給しており市場にはお金が溢れています。これで…株式市場が下がるという論理の方が、おかしいと思います。お金が株式市場を動かし、その動向を見て、人間が行動を活発化させます。コロナの感染拡大が、人々の行動を制約させ、景気が落ち込むという発想は、非常に分かりやすい解説ですが…お金が時代を動かしているという視点が欠けています。

だから現時点では…カタルは、殊更に二次感染リスクを恐れ、現状経済の見通しを危惧することありません。むしろ潤沢なお金が、人間の活動を後押しするから、二次感染リスクを乗り越えて、二番底を形成して、まもなく株式市場は「活況」を迎えるんじゃないか?…とも考えています。

当然の話ですが…皆さんが一般的に指摘する懸念も同時に持っています。でも、そんな保守的な行動を、カタルは選択せずに、パッパラパーと…これまで通りの行動を貫きたいと思っています。カタルの辞書に「保身」などと言う言葉はありません。常に果敢に「挑戦」するだけなのです。それでは…また明日。

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