アーカイブ:2022年2月

アマゾン

多くの読者の皆さんは、「米国株の動向(下げ相場)」を観て、不安に怯えているのでしょう。基本的に「負け組」意識になっている人は、株で損をしているか…上手く行ってない方です。逆に、この下げをチャンスと考えて…期待を胸に抱いている人も居ることでしょう。この人たちは勝ち組なのでしょう。

株式市場の相場観と言うのは、主観の問題ですから…自分の気持ち次第で相場観は変わります。普遍的な市場のコンセンサスも揺れ動いていますから、ターゲットを絞り相場を観察することでしょう。

米国10年債の15分チャート

昨日の米国市場は不思議な展開でしたね。市場ではインフレ懸念に怯え…「金利引き上げ加速」と「ウクライナ侵略」問題が大きな懸念とされています。

この金利高は、既に昨年の6月の段階にFRBの認識は改善されています。金利引き上げ懸念は、市場に広く浸透しています。だから株価は昨年の6月の水準まで下げました。これはカタルの仮説ですからね。真実かどうか…は分かりませんよ。こんな事は断らなくても当たり前なのですが…日本人のレベルは、あまりに幼稚の為に、仕方なく注意を促しています。

一方、ウクライナの侵攻は、資源価格の更なる高騰を招き、インフレ圧力が高まる筈です。でも奇妙にも…昨日の原油価格は4.47%ほど上昇して93.9ドルですが…10年債の米国金利は2.063%から引けに掛けて1.955%に大きく下落しました。でも株価も下がっています。この動きは、何か…「整合性」がありません。金利が高くなって…株価が下がるなら分かります。どちらも下げています。つまり…事前観測の予想は、間違っている可能性があるのでしょう。

今ではサマーズ元財務長官は、臨時会合を開催して、FRBは量的緩和を即刻、停止すべきだと述べています。市場では3月の0.5%引き上げ説を筆頭に…年7回の引き上げが言われています。だから…多くの株式投資での「負け組」の人は、更なる未来の不安に怯えています。でも逆の事を…最近、カタルは述べています。

カタルは昨年、一貫して…「難しい相場」だとして物価高なのに…なかなか米国金利が上昇しないことを「謎」と解説して、その「不可解さ」から…相場を警戒していました。

そうしてFRBのテーパリング開始を観て…「スッキリする」と考えて…強気になりましたが、これは明らかにカタルの判断ミスでした。早過ぎたのです。テーパリングの開始、それ以上にインフレ圧力は強いのでしょう。

市場と言うのは、株価が揺れて…未来の「安定した位置」を探しています。今はその作業の最中なのです。誰もどこが「均衡点」か分かりません。それは未来図が、常に変化するからです。ロシアのウクライナの侵攻を予測する事は、昨年は不可能でした。プーチンが何を考えているか? 誰も…彼の頭の中身は分かりません。

ロシアのインフレと政策金利

あまり報道されていませんが、ロシアでは11日に中央銀行が100ベーシス、つまり金利を1%引き上げて、政策金利を9.5%にしました。ロシアもこれを見る限り…米国以上に物価高に苦しんでいるようです。

ロシアルーブルとドル相場の推移

ここでウクライナ侵攻をしたら、経済制裁を受け、更にロシア国内は混乱をするのでしょう。プーチンは国内の不満から…国民の目線をウクライナに向けさせています。だから強行する可能性がないとは言えませんが、経済制裁は、更ならロシア国内の物価高になり…確実に支持を得られなくなるのでしょう。制裁なら…確実に、ロシアルーブルは、この保ち合いから離れるのでしょう。

まぁ…分からないことを考えても仕方ありません。カタルは、この侵攻の確率はかなり低いと思っています。天然ガスの相場が上がっただけで、目的をある程度達成したのでしょう。今は、やり過ぎの領域だと思っています。

米国株は大きく底値から離脱したので…もう一度「二番底の確認」に行っている段階でしょう。たぶん…今の市場の混乱から見て、7回などの利上げ説は、行き過ぎているように感じています。

下げ圧力に抵抗するARKKの推移(15分チャート)

つまり…この下げはロシア侵攻を材料は、株を買うための演出ではないか…と疑っています。本来なら、もっとARKKのETFは、下げても良いのでしょう。15分チャートを観るとかなり抵抗しています。昨日の下落率は2.52%です。しかしナスダックは2.789%です。若干ですが、良かったですね。

ARKKの日足推移、大きな乖離の様子…

米国金利、ロシアルーブル、ARKKなど…様々な市場の観察点から見て、カタルは時間の問題で、この手の株式(大きく売られた株)の「戻り相場が開始」されると考えています。

つまり日本株ではソフトバンク=サイバーダイン=メルカリ=そうしてBASEです。BASEに拘っている理由は、出来高水準であり…市場の人気度です。

カタルはハイリスクを好む人間ですから…この選択は当然です。多くのみなさんにとっては「博打」でしょう。カタルは、常に「生きる信条」が「一所懸命に頑張る」と言うのを目的にしています。これはカタル独自の理念です。皆さんに強要するものではありません。

だから昨日述べてように、成長株の話をこの2日間で簡単ですが解説しようと思っています。でも成長株と言って最近のケースで思うのはヤフーでしょうが…昨日データを集めようとしたら…ないのです。昔のデータが手に入りませんでした。日本らしい…会社のホームページもないのです。

そこで…考え方は、一緒なので…米国の「アマゾン」をターゲットに選択しました。

アマゾンの初期の頃の業績推移

でも…あまりの成長で「数字の単位」が変わり苦戦しました。そのデータを披露します。間違っていたらゴメン。自分で確かめてください。データ元は此方です。

上場初期のアマゾンの株価推移

流石、米国ですね。古い決算データも簡単に手に出来ました。アマゾンが上場されたのは…1997年5月15日のようです。2.438ドルです。当時のチャートを付けておきます。そうして20年後のWSJのレポートが此方です。

肝心な事は、実際の財務状況です。1997年に上場して2002年までの5年間は赤字を続けていました。基本的に本業の利益はあったのですが、先行投資が嵩み…利益より規模を求めた経営を続けたのです。

アマゾンの売り上げと利益のグラフ

この時に市場から、散々…何故、黒字化させないのか…ジェフ・ベゾスはメディアから攻め続けられていました。ITバブル期に高値113ドル近辺を付けますが…その後、ご多分に漏れず…株価は売られ…5.51ドルまで売られますが…なんと、そこから復活を遂げます。自分でチャートを観て確認すると良いですね。ティッカー(株式コード)は「AMZN」です。

アマゾンの後半の売り上げと伸び率と利益推移

この2001年からの20年間の売り上げ伸び率は平均で28.22%でした。約3割の水準を維持したのは…やはり凄い経営者です。この期間ですからね。1年や2年ではありません。

PSRの分布図

カタルが問題にしているのは、この売り上げの伸び率の話です。この伸びが高い会社は、利益を計上してなくても、株価は評価されます。RSRと言う指標で表現されます。売り上げの何倍まで時価総額を評価するか?…と言う指標です。

PSR10倍は割高か、どうか…アマゾンで観ると分かります。当時の発行株式総数が分かるかな? 先ほどの年次報告書に載っていますから、関心のある人は自分で計算してください。

此処で「終価係数」と言う概念を紹介します。この意味は、現時点で保有している資金を、一定期間、一定の利率で複利運用した場合に将来に受け取ることが出来る金額を求める際に使用する係数です。つまり3%で資産を運用した場合、10年後、20年後にはいくらになるか…を、計算したものです。

此方のサイトで計算できますから、自分で好きな数字を入れて計算をしましょう。

アマゾンの平均売り上げの伸び率は28.22%でしたから、その数字で入れて100万円を投資した場合、20年後には1億4425万円になります。10年で1201万円です。つまり約12倍になるのです。一般的な企業の場合の基準はPER10倍が基準になりますが、アマゾンのような潜在成長率の高い会社の評価は高くPERは100倍程度でも、構わないかもしれません。だって10年で12倍ですから…ね。

だから現状のアマゾンは、今でもPERが47倍の価値を示しています。

でも…売り上げ規模がこの水準で、更に成長を続けられるものでしょうか? 凄い経営者です。基本的に潜在成長率が高い企業の株価は、好評価を受けます。カタルがロコンドを薦めた理由です。今はフロックの売り上げ認定で…ここから立ち直るかどうか、田中君の手腕が問われます。

同じように…赤字を選択した鶴岡裕太と言う経営者に、カタルは興味を感じています。明日は、この話を展開します。

マザーズ指数と三菱UFJの株価推移

何故、カタルが成長株投資の話をしているか? マザーズ指数が大きく売られ…皆、ごっちゃになって…株価が下落しており、その中から、何かスター株が誕生すると思っている自分がいます。だってマザーズ指数と三菱UFJの株価の比較を観て分かるように…今までも、こんな乖離が開く現象は…「不自然さ」を覚えるからです。

レーザーテックと川船の時に、カタルは同じお金なのに…こんなに市場評価が違うのは不自然だと述べています。基本概念は、此処にあります。チャンスはみんなに平等です。その平等なチャンスを活かす人と…そのチャンスを無駄にする人の違いは、何か?

その話をしています。

ITバブル期の米国債10年債の利回り推移

カタルは闇雲に、博打を選択している訳ではありません。その行動の背景には、自分なりの考え方があるのです。その理論武装を、今、レポートしているのです。ITバブル期が生まれる背景の環境は…米国金利は、どんどん上昇していました。1998年10月は4.101%だったのですが…その後、2000年1月に6.823%まで金利は2.722%も上昇しました。その様子のチャートも掲載しておきましょう。

明日は何故、BASEを選択しているか? その話をします。忘れなければ…の話ですが。あまり深刻に考えず…相場は、どうにかなるさぁ~ケセラセラです。また…明日。



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