アーカイブ:2022年6月18日

FOMCのドットプロット

先ずは此方の報道をどうぞ…このドットプロット(金利予測分付図)との認識で…S&P500の株価は、更に下押しました。そのトレンドラインも掲載しておきます。

S&P500の週足推移と傾向線

昨日、日銀は金融緩和姿勢を維持して、尚且つ、株式のETFを6月13日に続き17日も701億円の買い入れを実施しました。一方、世界は「中国」と「日本」だけが、金融緩和姿勢を続けています。しかし米国株安に引きずられ…日本株は下がりましたが…流石、中国株は上がっていました。

上海総合株価指数の日足推移

今回の驚きは、相対的な物価水準が高い「スイス」の金利引き上げなのでしょう。マイナス0.75%から0.5%を引き上げて…マイナス0.25%としました。同時に…2022年の物価インフレ率予測は2.1%から2.8%に引き上げたそうです。世界中が利上げに動く中で…円安物価高になっているから、金利上昇圧力が増すから、日銀は「政策転換」を迫られる筈だとして、ヘッジファンドのブルーベイ・アセット・マネジメントは「日本銀行と闘うつもりだ。」と述べて…日本国債をショートしたそうです。

カタルとは「真逆の見解」です。日本の経済を一番よく知っている筈の経済紙の日経新聞社が、世界に向けて…「正しい情報」を発信しているのか? カタルには「不可解」なのです。

日本のメディアは「金魚の糞」で…海外の「後追い報道」ばかりを繰り返しています。そうして…誰かが「間違った解釈の報道」をしても「ウケ」を狙って、「視聴率争い」をします。正しい報道を目指すのではなく…視聴率が報道姿勢の基準になっているように感じています。確かに…新聞社もテレビも営利企業ですから、スポンサーに配慮して恣意的な報道もあるでしょうが、その前に正確な情報を伝える義務があると思っています。

今は急激な金融政策の変動期なので…昨年の春から現金と言うか…。「リバースレポ」市場にお金が貯まり続けています。(これはカタルの仮説の一つ)この額は6月17日現在、2兆2292億ドルに上ります。1ドルを135円とすると実に300兆円を超える資金が「待機資金」として、積み上げっており緊急避難をしているのでしょう。

株も債券も駄目…資源などのオルタナティブ投資などにも資金は向かいません。ウクライナ情勢などの「不確定要素」が多いためでしょう。

ところが日本人は物価高を批判しますが…その前に、自分達の資金を動かしません。依然、「現金が一番」だと思っています。日銀は、ずっと…「資産価格の上昇」を狙って、危険資産である株のETFを買い続けているのに…この行動を批判する馬鹿学者が大勢います。

長年、デフレの選択で経済が疲弊して自殺者が出ても関係なく…「清貧思想」を支持し続けています。日経新聞は、代表的な実質経済論者だと思っています。紹介する報道と言うか…論文と言うか…。その選択を観ていると、その手の学者ばかり…紙面に登場しています。

逆に…MMT理論などの浸透はありません。実質金利がどうの…実質的な賃金の目減りがどうの…そんな報道ばかりです。僕らは「名目の世界」で生きているのに…人間の本質を全く理解してないから「失われた時代」になったのです。ある意味で、日本を悪い方向性に導いたのは…政策官僚とメディアです。

流石に、ここまでくると…政策官僚内にも反対する種族が増えて…ようやく形成が逆転しそうな気配です。たぶん…岸田さんの金融所得課税発言から資産所得倍増論への転換は、その政策官僚のレクチャーで、岸田総理の態度が変わったと思われます。

先ずは…イールドカーブの0.25%以上への修正を主張する前に…日銀が買っている大量の国債の処理をどうするか? 本当は償却するのが、一番でしょうが…この劇薬は円安方向に働きますから、今は出来ませんから、せめて永久国債への転換、あるいは超長期国債を発行して、その国債への転換です。これが喫緊の課題でしょう。

政策の優先順序で、簡単な「原発再稼働」も出来ないのに…難しい日銀の国債問題の処理は、なかなか…進みません。一部のメディアから、この永久国債への転換の話が出ましたが、直ぐに封印されたようです。この処理とプライマリーバランスの話は同じ土壌です。

だから…日銀が緩和しているうちに、国の借金を減らすインフレを加速させるのが、一番、妥当な政策です。物価を2倍、3倍にすれば…国の借金は実質的に目減りします。そうして資産インフレを起こして消費税を上げます。物を動かせば…税収は増えます。「貨幣乗数効果」を高める政策です。国民全員の「期待インフレ率」を大きく…上げるのです。そうすれば…お金は動き出します。

もうメディアは狂った馬鹿です。政策官僚も同じです。最後はガラガラポンになりますから…その前に移行しなくてはなりませんが、その為には準備が必要です。

日経新聞さん、日本の割安な株価の報道をして…日本が「大きく変わっている現状」を世界に向けて報告しましょう。

株式投資の配当が、如何に魅力的か? 3%以上でPBRが1倍を割れて、しかも「増収増益の企業」は、非常に多く存在します。GPIFは…海外資産を売って、日本株を買えば良いのです。ジャンジャン…買いましょう。だって金利裁定が効くのです。日銀が低金利政策を実施していますから…このチャンスを活用しない奴は、大馬鹿野郎です。

何故、「Jトラスト」が上がり、「国際紙パルプ商事」の株価が、この「株安下」…つまり「市場要因の悪化」のなかでも…市場から支持されるか? それは採算に合うから、市場に存在する数少ない良識的な「買い手」の支持を受けた結果でしょう。何も、カタルがレポートで書いたから、株価が上がったわけではありませんよ。そんな事で株価が上がる道理がありません。

カタルは「三菱UFJ」や「日本製鉄」を掲げ、いずれも…この環境下で、昨年末の株価より株価は上に位置しています。こんなクラスの株価をカタルが書いたから、動いたわけではありませんね。時代を正しく観察している結果…その見方が正しく…時代がその方向性に動いているから、株価はその方向性に流れています。

カタルは「しょっちゅう」?…いつもと言う意味ですが、自分自身の相場観を修正しています。時代変化に合わせようとしているのです。その度に損切りの対処をしています。今年はこの方転換と言うか修正は数が多く…既に3回か、4回かな? 修正しています。

先日は、今、起きている路線の選択も一旦は考えたのですが…日銀の緩和などで、日本株の見方を強く持っていました。だから「野村証券」を選択して、新たに2万株を買い…間違ったために「損切り」を余儀なくされました。「時間軸がズレた」だけの…話なのです。まさかFRBが、此処まで「豹変をする」とは思っていません。こんなバカなやり方を採用するとは、考えていませんでした。

明らかに心配していた「オーバーキル」です。やり過ぎです。金利水準は正しい観方かもしれませんが、「スピード」の選択肢が「間違っている」と考えているのです。中央銀行の政策の浸透度と言うのは、そんなに直ぐに転換が、社会に浸透するものではありません。

だからJPモルガンの株価など…弱いわけです。米国は日本と違い、預金率が低いのです。市場から資金を調達して、貸し出しなどに使いますが…市場調達金利は直ぐに上昇しますが…既存の貸出金利を直ぐに引き上げられません。でも日本は大半のお金が預金ですが…安定した低金利の資金なので、金利上昇の恩恵を高く受けます。

だから物価高は、何れ…銀行株の株価を押し上げますが、遅々として株価が上昇しないのは、まだまだ…多くのハードルがあるからです。最大の課題は、日銀が抱えた日本国債の「永久債への転換」でしょう。それを封印しても良いのですが…その為には、インフレ率を大きく上げる必要があります。

この選択は、あまり劇薬ではありませんから…徐々に物価を上げて「所得の移転」をします。老人から若者へ…年金生活者から勤労労働者への「所得の移転」です。物価上昇とは…そういう事です。

我々…年金族は、賢く「金利裁定」を実施して、割安の株式を買い続ければ…やがて日本株は暴騰します。その時まで野村証券株を、粛々と…買い集めて置けば、最後に4桁から数千円に大化けします。その待ち時間は0.5%の金利を払い、4%の配当を貰い…この鞘を受け続ければ良いのです。1000万円なら35万円で…1億円なら350万円です。カタルの年金分以上です。今回も50万円程度の配当を貰ったのかな? ノンビリ…と、構えれば良いのです。

当初から述べている「金利裁定」と言うのは、こういう事ですよ。 

株価が500円を割り込んでいる現在の利回りは「4.49%」の四季報表示です。予想配当は22円です。でも成長力があるわけではないから、配当性向をもっと上げるべきでしょう。最低で配当性向は「50%」ラインが当たり前でしょう。前々期は経営の失敗の影響があり…70%程度の配当性向でした。前期は47%です。しかし今期の予想利益は一株あたり69円ですから、その50%の35円程度にすべきでしょう。皆さんで株主総会の折に…この事を訴えましょう。

基本的の日本の多くの企業は、大きな成長が期待できませんから、内部留保を積み増すことの意味がありません。既に484兆円も積み増していますから…これ以上は「無駄」なのです。だから100%還元のニコンのようなケースも、これから…多くなります。

日銀様のお陰で…0.5%の信用金利を利用して「配当投資」を出来るのです。機関投資家ではなくても、安い金利で資金を利用できます。野村証券の0.5%は良心的です。…と言うより、これが正常な経営です。これでも…損をせずに「鞘」を抜けるのです。しかし…大和証券も松井証券も暴利を貪っています。この3%で信用の建玉残が多くあるなら、1兆円でリスクなしに300億円の収入です。

信用力があるなら…金利裁定は、基本的に「無限の買い需要」を生みます。だって外人投資家が信用力を使って、日本国内で安い金利で、借入を実施して…その資金で株を買うだけで株価は関係なく、毎年、安定的に…3%、中には5%もの鞘を抜けます。

仮に株価が下がるなら、更に、どんどん…買い続ければ良いわけです。企業業績が安定して、安定した配当が望めるなら無限の資金を手に出来ます。ただし信用力には限りがあります。更に安定した業績が見込めないと駄目です。

でも…ね。既に日本は「実質成長時代」ではなく…日銀も政府も「資産インフレ」を謳っている「名目成長」時代なのです。

一体化した政策ですから、必ず、この効果が出てきます。問題は今の日本の環境を日経新聞が、海外に伝える報道姿勢をするか、どうか…なのです。

日本株は下がらないのですよ。だって「無限の金利裁定」です。市場の限られた識者は、その事を理解しているから、アジアの成長に賭けた「Jトラスト」の株価は、この環境下で…300円割れから550円まで上がり、そうして日本の低金利を利用して、高い粗利が見込める…一般的には、紙は「斜陽産業」だと思われているから、有利な条件で買収が成功した「国際紙パルプ商事」の株価は、上場来の高値を更新しています。

何れも…この選択は「時代に合った戦略」だから、市場の支持を得られ…僕らは利益をあげることが出来たのでしょう。

日経新聞社は、早く海外に「日本の変化」を連日…具体事例を掲げて報道しなければなりません。休眠化していた工場を再開するルネサスエレクなど…数え上げるとキリがありませんよ。キャノンのように「国内回帰」を経営目標に掲げた企業があるほどです。早い者勝ちです。早くに中国から生産基地を国内に移転させれば…貴重な人材を手当てできます。

ですが…間違いなく、数年後は「働き手の確保」が難しくなりますから…5Gを利用したスマート工場がドンドン立ち上がります。ファナック株は、絶対に上がり続けます。ですが…皆さんが、期待するスピードではありません。安値を買うことが、株式投資で正解かどうか…。今、僕らは「薄利多売買」で実施している「マザーズ株」投資効率はあまり良くありません。ですが…この取引を通じて貴重な体験をしています。時間さえかけるなら…恐いものはないのです。

「ブツブツ投資」は絶対なのです。問題はその手法を利用する我々…投資家サイドにあります。自分の力量を過信し自己愛が強いと…このマザーズ投資は、まだ向かないかもしれません。しかし…このARKKのキャシーウッドさんやソフトバンクの孫さんの考え方は、やはり正しいのです。正しいけれど…今は「逆風」なのです。それだけの話です。

故に保守的ですが…早くから「株主還元相場」を掲げている理由は、金利裁定の概念が一般化する時間のなかに、僕らは暮らしています。日経新聞が連日、総還元性向(株主還元)を訴え…内部留保484兆円の話を伝え…個人の現預金残を動かして「資産投資」を加速させるなら…その時間が、あっという間に訪れます。

海外には、豊富なお金が眠ったままです。デンソーや日本製鉄、ニコンやキャノンなどの事例を、丹念に説明すれば…日本の今の時代変化を、外人投資家は理解するでしょう。彼らはやれると思ったら、大胆に…「先物から」行動を仕掛けます。

日経平均株価の月足推移

たぶん…参議院選が終了して岸田さんの本当の政策姿勢が確認できるなら…年末年始は、株価が3万円から年初来の高値30795円の奪回を目指すのでしょう。そうしたら…来年は念願のバブル期「最高値の38915円」を奪回します。何しろ…この株価位置でも、「金利裁定」が効くのです。驚きです。

それでは…また明日。



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