核心を考える

今日は、あまり時間がなく…詳しいコメントを書く事が出来ません。おそらく多くの読者は、昨晩のNY市場の動向に不安を募らせているのでしょう。一般的に言えるのは、異常事態を救った量的緩和の後遺症は大きいという事です。正常化の道を歩むため、過剰な自己資本比率規制をグローバル金融に強いている為、基本的に世界の金融は日本を除き、この対応に苦労しています。その為に、なかなか金融機関の総資産の圧縮が止まりません。つまり金融が縮んでいるので、実態経済も小さくなるのが道理なのです。これが問題の本質です。その影響がBRICsなどに強く表れ、原油をはじめとするCRBなどの商品指標にも、影響を与えています。この動きは、バーナンキ議長が出口戦略に言及した2013年5月から始まっています。2年物国債金利の推移をみると分かります。

米国2年物国債の利回り推移
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米国2年物国債の利回り推移

同時に、先進国への国内回帰の現象も見られます。その現象は先日、説明したように…例えば自動車販売は、1―6月期でロシアは-36.4%、ブラジル-19.8%、中国-3.1%、インド+3.6%で、インドだけがプラスです。一方、米国も4.4%増に続き、ドイツ5.2%増、イギリス8.4%増、フランス5.5%増です。日本は消費税引き上げの影響を大きく受け、11%減と新興国並みのマイナスです。ただ最近ようやく前年比ですが、8月は1.9%減まで回復しています。

WTI原油価格の価格推移
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WTI原油価格の価格推移

爆食が続いていたため、資源開発が進んだ影響で、商品指標の落ち込みは大きいのですね。原油価格は代表的な事例です。シェールガス開発が進み、供給が需要を大きく上回る、供給過多の状態になっています。商品指標を見る場合、原油価格を代表的にイメージ化するのが無難でしょう。同時に…人口を多く抱えるインドの成長度合いが、これから大きな影響を、これら商品価格に及ぼします。自動車販売に見られるようにBRICsの中でも比較的、順調なのはインドです。その株価動向も見ておきましょう。

インド株式の指標推移
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インド株式の指標推移

問題は金利を引き上げることで、更なる資金の引上げ(新興国から米国へ)が起り、新興国の減速が、一層激しくなるかどうか…なのですね。基本的にリーマンショックの本質は、共産圏など…、本来は貸し出しが出来ない危険な所に、資金を行き渡せるリスク分散の金融デリバティブの発展が、もたらした快挙です。その為に人類は大きな前進をしました。これまで自由主義圏の先進国だけだった市場を、中国などを含む共産圏まで、消費市場を大きく拡大させたのです。その為に世界経済は、一段と市場が大きく膨らんだのですね。カタルは、ベルリンの壁崩壊をみて、日経平均株価は10万円に躍進できると…あの時に考えたのです。1989年の話です。どうしてか? 市場が自由圏から共産圏まで拡大して、日本は、さらに飛躍できると考えていました。でも実際は違いましたが…。

この成果はリーマンなどが販売したCDSの存在で、そのCDSを裏付けしたAIGなどの再保険機能が活躍したのです。ところが…サブプライムローンなど、仕組み自体は健全な物でしたが、査定と言うか…行き過ぎたモラル低下の為、品質が大きく劣化したデリバティブ商品を過剰生産したために…、その金融商品が腐っていることが判明したのが、サブプライムローンの問題提起です。サブプライムローンにも、ルールがあったのですが、そのルールが破られ、品質が著しく、劣化していたのです。その為に、一部で劣化したものがデフォルトに陥り、一気に、CDSの構造まで疑われたのが「リーマンショック」です。しかしAIGの早期の立ち直りを見れば、明らかなように…仕組み、そのものは、やはり健全だったのです。

でもオバマは、この金融商品を基本的に否定しています。金融機関が過剰な投機に走ったのが原因で、過剰な投機に走れないように、自己資本比率規制と言う総量規制を布いたのです。BIS規制やバーゼルなどと、呼ばれる規制の強化です。この基準をクリアするために世界の金融機関は、一所懸命に総資産の圧縮を実施しています。その現象の末端を、カタルが6月10日に感じたのです。HSBCなどのリストラですね。

当然、金融機関は新基準をクリアするために行動します。その動きが完了してないところに…中央銀行が量的緩和の出口を模索したので…、一気に減速が加速し出したのが、昨年後半からの中国からの資金流出です。8月末に株価が大きく下がったのは、中国の米国債の売却が、元の切り下げにより、一般的に認知されたためです。この動向を観察する期間が必要なのですが…、FRBは国内景気が好調なので…引き締めを模索しています。此処に大きな溝(ギャップ)がありますね。

この矛盾を、ヘッジファンドが突いたのが、先頃の米国株の1000ドル安現象です。一番大きなのは上海総合株価ですが…世界の資産価格の時価総額が、吹っ飛んだ金額は、一説によると…800兆円とも言います。その為に、ヘッジファンドは空前の利益を叩き出しています。多くのメディアが、中国懸念などと言いますが、基本は、世界金融の「規制」なのです。

この転換スピードを、どうコントロールするか? 此処が一番、重要な所ですね。FRBの金融政策は、そのさじ加減を、左右する問題です。先頃、FRBは銀行規制強化を2019年だったと思いますが、先延ばしする案の報道がありました。ドッド・フランク法なども関連するのでしょう。この辺りの詳しい知識が、原稿を書くにあたり、勉強しなくてはなりませんから、今日は時間がなく、「サワリ」だけにしておきますね。カタル自身もよく知りません。

残念ながら時間になりました。カタルは、これから新潟に出かけます。久しぶりに仲が良かった高校の同級会に参加するためです。この続きは…月曜日は駄目ですが、火曜か水曜日の休みに、少し勉強して続きを書きますね。でもイエレン女史のコメントは、今までと違いますね。これまでは金融政策は、米国の為に存在するとしてきました。IMFや世銀の要請を、コメントでは跳ね退けましたが…、一方で、配慮もしており問題を認識しています。三重野元日銀総裁と「天と地」の違いがあります。

でもイエレン女史は、米大手ヘッジファンド、ブリッジウォーター・アソシエーツの創業者、レイ・ダリオ氏の意見とは…程遠い印象です。もともとイエレン女史は量的緩和などの影響により、株高が行き過ぎているという意見ですからね。異常な低金利が過剰な資産高を演出しているとの考え方なのです。米国は日本とは違い、デフレの泥沼に陥っている訳じゃないのです。事実、株価も、土地などの資産価格は、順調に上昇を続けています。日本のように「失われた時代」は…全くないですね。

日本株は大丈夫だと考えているのは…、「デフレ脱却」が成功するとカタルは考えています。早くマネタリーベースの効果を、一般社会に波及させるために、当座預金に眠る資金を、流動化させるべきですね。200兆円以上も眠っているマグマなのです。火山活動のように…間もなく、爆発するのでしょう。前回のQE2の施策は、カタルは間違っていると思っています。リートやETFの購入は、兎も角、国債の買い入れ額を増やすのではなく、付利金利の撤廃が先ですね。場合によれば、一定額の準備預金を除き、マイナス金利を適用すべきとも思っています。

本当に…デフレ脱却まで、あと一息なのです。安保法案が成立し、一気に、政策が経済に向き、金融政策だけに頼るのではなく、規制緩和の構造改造が必要です。足りないスマートコミュニティーへの進展を、図るべきですね。その為に先進治療薬の認可を、早める報道が金曜日の日経に載っていました。JTECは赤字なのですが…やはり魅力的ですね。なかなかですよ。安保が済むと安倍政権の生命線の株価に配慮する政策が、日本郵政の上場に絡み本格化するのでしょう。カタルはいつも前向きなのです。それではまた…ね。明日、明後日はお休みです。



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