いよいよデフレ脱却相場

カタルは国債長期金利の急低下と急上昇を見て、日本はデフレ局面を明確に脱しつつあるのではないかと…考えています。所謂、安倍さんの公約である「脱デフレ」の成果が出つつあると考えています。理由は批判の多い、日銀の異次元緩和から、ハローウィン緩和による効果がようやく表れ始めていると思っています。2013年春に実施された異次元緩和の導入で三井住友銀行を中心とする金融機関による長期国債の売却で、金利は一時急上昇しました。しかし明確な脱デフレと言えば、国債金利は2%の壁を破ることが求められます。つまり名目成長率が大きく上昇する訳ですね。2年目を迎える賃金上昇の流れは、その原動力の一つです。

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名目を大きく押し上げる背景は、新時代革命のスマートコミュニティーの発展により、世界の…人類の進化が大きく進むのですね。その為に世界の金利は上昇するものと思われます。今は歴史的な量的緩和時代、このピークを、今、通過したと考えています。ベルリンの壁崩壊から始まった新興国の台頭と言うパラダイムショックに翻弄され続けてきた日本は、全ての仕組みが変わりました。60年ぶりと言うJA改革は、その象徴的な現象の一つですね。そうして0.2%と言う国債金利の低下、今では、マイナス金利などと言うバカな論理が、垣間見られますが…この歴史的な現象がターニングポイントになるのでしょう。正常な利回り裁定が起こるなら、調達金利は上昇する筈です。

日銀自らが危険資産である株式やリートを購入しているのは、ある意味で価格保証ですね。日銀がこの購入を止めるまで…あるいは、買い入れた資産を民間に売却し、それが完了するまで、これら資産価格の上昇は続くのでしょう。その様子を表したのが国債金利の動きとも言えます。カタルは異次元緩和導入から、直ぐに、今の相場の流れを感じ取りましたが、実にまもなく2年の歳月を要したことに成ります。カタルの大きな読み違いは米国景気の回復と外人投資家の動向の読みでしたね。

当初、異次元緩和は円安と言う副作用とも呼べる現象を、株価が優先して織り込みに行きました。米国景気の回復もあり自動車を中心とする外需依存銘柄の上昇ですね。円安効果により企業業績が膨らんだからです。しかし本筋は日本の「デフレ脱却」なのです。ようやく、最近になって、おかしいと…思っていた株価の修正が始まったようです。邦銀株の上昇は、まさにその代表的な事例ですね。本来、日銀券をばら撒けば、日銀券は劣化し、資産価格は上昇します。ところが長く続いた構造改革の為に、誰もが日銀の行動に疑問符をつけ、批判を続けています。その為になかなか金利裁定機能が動き出さないのですね。そればかりか…目先論理で、計算に合わない国債を求め買い入れる有様です。それが先頃付けた0.2%水準の国債金利ですね。しかしここに来てようやく金利裁定と言う市場経済では常識的な現象に回帰し始めたようです。

リートの利回りは低下し、国債金利は上昇する。不動産価格は上昇し、株価も上がるのです。日銀が資産価格の上昇と言う期待インフレ率が生まれるまで量的緩和を実施続ければ…やがて劣化する日銀券の信望は、失われ始めるでしょう。公務員や年金生活者優位の政策から、働く若者優位の名目成長率を重視する正常な経済成長に突入しますね。これは一つの歴史的な変わり目です。ベルリンの壁崩壊から始まった、「モノ」の価値観の変化ですね。EMSと言う受託生産製造の流れがピークアウトするのです。アップルがフォックスコンに生産委託した現象ですね。TSMCなどのファンドリー企業のピークアウトと考えても良いでしょう。モノへの価値観が変化し始めているのです。

この背景はインターネットの発展でクラウド環境が整備され、人類の価値観が大きく変化し始めている表れだと考えています。最終的には、有意義な時間の共有であり、物から文化への傾斜を示します。スマフォのゲーム産業のROEをみれば分かると思います。知的への要求など…、目に見えない付加価値が大きく評価される世界です。カタルが007に高評価を与えている理由の一つでもあります。既に何度も述べていますが、先ずは信用創造機能の復権、信用創造ですね。具体的には株価の上昇や不動産の上昇と言う二大資産価格の上昇です。そうすると、社会にユトリが生まれ、冒険が可能になります。

カタルが金融庁批判を長く繰り返してきたのは、清貧思想が行き過ぎると、人々は委縮し積極的な行動が阻害されます。そうして些細な現象を、社会が一斉に批判しますね。NHKが、たかが万引き程度のユーチューブ映像を大げさに報道し、警察が血眼になって犯人捜しをするような非効率極まりない現象になって現れています。すべて清貧思想の蔓延に由来します。社会にユトリがないのです。もともと道徳などの教育制度が問題ですね。躾は小さい時の教育が大切なのです。英語教育など、どうでも良いのです。先ずは人間としての基本的な資質を育てる昔の「修身」のような教育が必要なのでしょう。これは日本社会の原点ですね。

相場はようやく、正常化への道を歩み始めたように感じています。そこで…何故、三菱UFJやみずほが、安いままの市場評価なのか? 昨日の日経新聞に資本コストを下回るとPBRが1倍を割れるとの考え方の基本が述べられていました。もっともらしい解説ですが、三井物産を始め、どうしてROEが10%以上なのに…PBRは1倍以下なのでしょう。企業経営者の怠慢ですね。村論理で守られていたので、経営者はその歪みを正さなかったのです。ユナイテッドアローズがABCマートにTOBを掛けられ、買い占めにあったのは最近の事例です。それに懲りて…今回は企業業績が悪いのですが、自社株買いを実施しましたね。このような企業は調べたら、100社程度、存在しました。ROE10%以上でPBRが0.8倍以下の企業群ですね。更にPERと言う20倍以下と言う箍も設けました。故に住友商事は外れましたね。一時的な損失の為にスクリーニングから外れました。それでも100社もリストアップされるのです。時価総額上位の銘柄をアップしました。 

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しかしスチュワードシップコードの導入や三菱UFJの委員会設置に代表されるように、社外取締役の法令化の動きにより、グローバル基準の導入が加速します。故にROE経営が定着しこれらの銘柄も、何れ株価が是正されるのでしょう。ただ安いのは訳がありますから時間を要するでしょうね。

おそらく…資産価格の上昇をテーマとする相場の流れは、続くのだろうと思いますね。異次元緩和に実施から、2年遅れの政策の表面化を、市場は評価するのでしょう。邦銀株やケネディクスなどの株価ステージが大きく変わる局面と考えております。果たして、この考え方は間違っているかどうか…どっちにしても、夏までには真価は明らかになるでしょう。本当は2012年10月から異次元緩和実施で、円安効果の銘柄から内需に転向するのが正解だったのですね。それをカタルは脇役の円安効果を読み違え、本筋を強調するあまり、待たされ続けたと…現在は考えています。単なる配当狙いの金利裁定なのか…まだはっきりしませんが、2年も経過しているので「デフレ脱却」の資産効果を評価しても良いですよね。やがて邦銀株も東京海上の様な動きに変化し、2006年~2007年の高値を奪回するのでしょう。本筋は、故に、トヨタの売却から三菱UFJの買いなのでしょうね。それでは、また明日。明日は007の決算を考える予定です。



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