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かたる:今は、非常に難しい局面にありますね。多くの識者は米国大統領選を控え、混乱が予想されるので、手控えるべきだと考えています。実はカタル君も、同じような考えです。クリントン氏は、そもそも民主党員で、金融規制強化派です。カタルは安全保障上、中国の躍進を押さえる必要性があり、金融規制が強化されているのかもしれない…とも考えています。膨れに膨らんだ、リーマンショック前の金融デリバティブ残高は天文学的な数字でした。

カタルが、此処で述べている金融デリバティブは、「CDS」と言う債務を保証する金融商品残高の事です。一つの取引に対し10倍にも20倍にも拡大したものと思われます。その為にリスク分散が可能になり、政治リスクがある共産圏の中国にも信用供与が広がり、今日の中国の躍進があります。中国も賢いですね。日本の土地本位制を利用した成長を真似して信用創造します。これが名目の世界です。名目の世界は、資産の増加マジックを利用して実体経済をドンドン引き上げます。世界中がそうなのです。中国は極端なケースですが、米国も同様のマジックを利用し、アメリカンドリームを煽っています。これが成長の源です。

ところが日本は…、秀才の宮澤喜一らが主導権を握る時に、この信用創造のマジックを否定します。年収の5倍で家が買えるように地価を下げる政策を採用したのです。池田勇人のように所得倍増論を打ち立てるのではなく…地価を下げるデフレ政策の採用が、大量の不良債権を生んだのです。この間に地価は下げ続け1300兆円以上が失われます。ようやく政策転換が実行されたのは、安倍政権になってからです。

しかし…時すでに遅し、完全に火種が消えています。よく「ディスカバリー」のサバイバル番組で「火おこし」をするシーンがありますが、一度、完全に消えた火を再びおこすのは大変です。現在は、未だに流動性の罠に居ります。ようやく地価は今年に入り、全国規模で反転していますが…何しろ20年以上も地価は下げ続けていますから…これを上昇軌道に乗せるのは大変ですね。

ETFを日銀が買うなんて…。世界中、見渡してもこんな事例はありません。日銀自ら危険資産を買い入れていても、未だに日本人は「実質の世界」の頭になっています。政策が株価の方向性を決めるのですが…誰も日銀さえ、信じていません。それはこれまで…何度も何度も騙され続けてきたためです。カタルの歩合外務員人生は、まさにその繰り返し…「お客さん、ようやく買い場がやって来ました。」…と頑張ったITバブル、2003年は「みずほが潰れれば、日本が沈没です。」と言ってセールスしました。しかし三菱UFJでさえ、未だに純資産を回復できないのです。黒字で配当利回りも高いのに…何故、純資産以下の評価なのでしょう。

だって…考えてください。売却すれば1000円で売れる資産を抱え、毎年50円ずつこの資産残高を積み上げているのですよ。何故、500円の評価なのでしょう。矛盾だらけです。

日立やトヨタの片田舎の資産なら、純資産価値を下回っても仕方ありません。だって売れませんからね。でも都市銀行が抱える資産は、東京の駅前ばかりです。みんな飛ぶように売れる資産ですね。やはり価値がある筈です。それなのに…何故、論理価格の半値以下なのでしょう。これを正当化するには「デフレ」しかありません。資産価格が将来も下がり続ける事が前提になってないと、論理的な解釈は出来ません。ジャンジャン、日銀券をばら撒いているのに…そんな事が本当に、将来、起こるのでしょうか? どう考えても、あり得ませんね。わが国を代表する三菱UFJが、正当な評価を受けるまで…日銀は緩和姿勢を続ける筈です。何故なら、「金融は経済の要」だからです。

資産価格が上昇するなら…事業に失敗した担保も、査定通りの流動性を生みます。つまり事業に失敗した人は、チャレンジが続けられます。ところが、これまでは…担保があってもドンドン下がったのです。田舎の土地など絶対に売れません。そもそも買い手が居ませんね。値段など、あってもないようなものです。

本日も指数連動寄与率が高いと思われるソフトバンクやファストリは賑わっています。日銀がETFの買い入れを、僅か3兆円ほど増やし…合計で6兆円にした為に、市場では「期待値が発生」し始めています。この希望的な観測が、アナウンスメント効果であり、名目の世界の入り口です。明日は…僕らだって、努力さえすれば…きっと生活が更によくなる…と努力を積み重ねるアメリカンドリームの誕生です。

今の時代は、楽しく生きれば、それで良い。贅沢などせずに、その日を過ごせればいいという人間ばかりの価値観になりました。それは、周りの人間が皆チャレンジを続け、挫折ばかりを見ている為です。中には…孫氏のように時代変化を機敏に捉え、運に味方され、神様の裁量に助けられ続けている人も居ますが…多くは、挫折するのです。ほんの一人握りの人が成功し、他の9999人は失敗に終わります。これが時代変遷の中の成功者でしょう。

馬鹿は馬鹿なりに、最後まで馬鹿になろうと…本日も、カタル君はケネディクスを買い増ししました。カタルは未だに「1300兆円の逆襲」と言う壮大なテーマに向かって生きています。これは上京以来、ずっと言い続けている名目の世界の価値観です。果たして流動性の罠と言う泥沼から、這い上がる事が出来るかどうか…3年ぶりのチャンレンジです。

多くの人は、信用創造の意味を知りません。森ビルの森泰吉郎は、米屋の倅なのに…一代で財を築いたのです。これは信用創造マジックです。ダイエーの中内さんもそうなのです。でも途中で、晩年は挫折しています。本当は森ビルもアウトだったのです。ダヴィンチと同じ状況だったのですが…流石に、金融庁は…此処までは潰しませんでした。村論理の裁量でしょう。

バブル期の「麻布自動車」や「秀和」、「桃源社」のような勢力が誕生して…始めて名目の世界が、軌道に乗ります。「1300兆円の逆襲」がリスクマネーを育て、スマートコミュニティーの世界を後押しします。石橋を叩いても渡らない資金など、いくらあっても意味がありません。100万円借金に行ったら、200万円を渡す度量の人間を多く育ててこそ、名目の世界が、軌道に乗るのです。馬鹿は、馬鹿なりに…一途になって行動したいと思っています。

さぁ、「信用創造の復活」だ! 頑張るんじゃい。読者の人は馬鹿を楽しんで下さいね。バラエティー番組を観ているようなものです。高値で買って、追証になり、安値で泣く泣く投げる「くり返し」…これを3年も続けています。いつになったら、訪れる名目の世界。馬鹿は夢に向かって…いつも歩むのでしょう。また、明日。



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