見えない流れ

このところ株価の行方が見え辛くなり、はっきり言って、投資行動に迷いを感じています。今後、どの流れが、市場で選択されるのか? 見え辛いのです。 

「金融規制克服論」の賞味期限は少なくなり、市場は、新しい段階を迎えていると思われます。しかしトランプ政権の迷走もあり、どの路線に流れが傾くのか…カタルには見えてないのでしょう。今までは、大概、こんな時は、全体の株価が下がっていましたが…何故か、今は下げないのです。 

本日の日経新聞を読んで…理由はこれかもしれない。…と感じました。日銀によるETF買いが、市場の浮動株を吸い上げ…板が薄くなっているのでしょう。下値を待っていても、なかなか下げないから、仕方なく買うのですが…今度は、逆に思うように上がらない。そんな膠着状態が生まれているのかもしれません。 

市場を見ていると、日銀が選択しない過小資本株、さらに最近は低位株が物色されています。アークが戻っており、今回、カタルは手掛けていませんが、この株に変化を感じたのは412日にデータ上は変化が見られ…518日に更なる上昇気配が感じられました。最初の買い支持の時の株価は95円の時、そうして518日は107円です。そうして621日に122円を付け、昨日も120円がありました。 

最近は、オンキョーのような人気株も生まれ、低位株が動意づいています。おそらく…しばらくは、この展開が続くと思われます。全体は高値保ち合いの膠着状況が、新しい流れが決まるまでは続くのでしょう。 

新しい流れの材料として…考えられるのはいくつかの分野があります。一つの注目点は、日経新聞の4面にある「データ独占防止 悩む日欧当局」と言う記事です。この話をいつもカタルはレポートしています。 

小野薬品の事例が、分かりやすいかな? 小野薬品の免疫細胞療法のオプジーボは画期的な新薬ですが、全部の患者に効くわけではなく、およそ20%のがん患者に対して有効とされています。どうも遺伝子のタイプがあるらしいのです。 

だから無駄な投薬を省くために…事前に遺伝子解析をして、効くならオプジーボの投薬をすればいいし、効かないなら、初めから無駄な時間を使わずに、ほかの選択肢が増えます。この経済的な効果は相当な金額です。つまりデータ解析の重要性が分かります。どの薬にも体質により、効くタイプと効かないタイプがあり…膨大なデータがあれば、その理由がわかり、社会医療費の削減につながります。だから早く電子カルテの統一化からデータの利用が欠かせません。   

実は、最近、アマゾンが460店舗を持つ自然食品チェーンのホールフーズマーケットの買収に動きました。買収額は137億ドルだそうです。15300億円ですね。この狙いは、様々なのでしょうが…その中に消費者の購買行動を分析する為、データを集めることを目的にした買収だろうという見方があります。つまりデータを集めるために…多額のお金を使ったという見方です。 

グーグルもそうです。車もデータの蓄積を生かし…最近は、事故の起こりやすい場所に近づくと…注意を促すアナウンスが、カーナビから流れます。目に見えない効果というか、どんどん効率社会に向けてIoTの活用が進みます。AIスピーカーが一般化する時代になると…人工知能が人間に行動を促すことを、喚起するようになるのでしょう。この情報はお得ですよ。この映画は如何ですか? この音楽はどう? こんな感じで購買行動を催促されるようになるのでしょう。 

これまでは…市場調査などは地味な分野でした。せいぜい、交通量を調べて、信号機の長さを変える程度の利用でしたが、今度は監視カメラが交通量を測定し、AIが自動で信号機を調整するようになるのでしょう。つまり市場調査が価値を帯び、活用方法が広がり、お金が生まれます。故にカタルは「クロスマーケティング」を選択して推奨したわけです。この会社の評価は、これからです。しかし、現状は「かい離」が高く、一旦は卒業宣言をしました。 

しかし…市場評価が、このデータ分析との評価に変わるなら、最大PER100倍程度まで、株価が再評価されることがあります。現状は20倍程度なので一般株の評価でしかありません。この辺りは…会社側の努力もなければ駄目だし…、社会全体が、その分野のパイを拡大させないとダメです。しかしこの分野の話題は、時代の進化で増え続け、日経新聞も取り上げる機会が増えるでしょう。分りますかね。市場評価というのは、「時代の変化」で自然に変わるものなのです。 

この考え方は、非常に重要です。昔は普通の成長スピードだったのですが、時代の変遷で企業成長のスピードが変化するのです。それまでは年率で5%程度の成長でしかなかったものが…20%、いや50%と…いきなり高成長を始め、どんどんとスケールアップしていきます。株式投資で面白いのは、この段階です。 

クラウドワークスは、単なる人材派遣会社のようなシステムではありません。クラウド上で処理するので…面白いのです。問題は抜け穴対策をしっかりやって、クラウドワーカーの囲い込みも重要です。きっと、この辺りに穴があるから…伸び率が鈍いのかもしれません。カタルのイメージでは50%増から倍増ペースなのです。 

データ分析の話を、本日は展開しましたが、もう一つの市場の注目点は、やはり半導体ですね。東芝は、ある意味で恵まれています。この黎明期的なイメージが生まれている市場環境の中で、半導体の会社を売却できますからね。もし2年ほど前なら…2兆など、とてもとても…の水準でしょう。今は、期待感が非常に高く、半導体が注目される市場です。しかし一概に半導体といっても、分野が広く…的を絞る事を要求されます。 

まぁ、この辺りは…またの機会にしましょう。要するに…カタルの頭にあるイメージは、様々な展開がありますが、どれに絞られるか…現状は判断がつきません。故に、「休むも相場」と言いますから…カタルはポジションを縮小したのです。これが正しいか、どうかも分かりません。株価は、市場の総意で決まりますからね。本日はこの辺でお終いです。



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