未来の指標

カタルがチャート予測に興味を失ったのは…「よっちゃん」との出会いです。彼は野村の子会社だった国際証券の出身で、今は三菱UFJモルガンスタンレー証券になっています。優秀な社員でした。そのまま残っていれば…社長は学歴の関係で駄目かもしれませんが、役員は間違いなかったのでしょう。

彼が、歩合セールスになる切っ掛けは、顧客を裏切るように会社から指示されたため…辞める道を選びました。当時、手掛けている株の中止を指示されたのです。きっと手がけられた会社の役員から要請があったのでしょう。背景は知りませんが、上司の指示は絶対です。

会社を辞めるか…、用意された支店長の椅子に着くか…。どっちかの道を選べと言われました。でもよっちゃんは、顧客を裏切らずに…その関係を重視しました。そうして…顧客に野村証券を通じて、持ち株を売るように指示して、自分はあくまでも買いのポジションを貫き、顧客の資産を守りました。当時は「株式持ち合い」の色彩も強かった時代です。

不条理な会社からの指示は、仕事をやれば増えることもあります。仕事の出来る人間は顧客との関係も深く…一心同体です。不条理な行動を求められる社員は大変です。歩合セールスの多くは、社風に逆らった連中が、多く居ました。

沈潜などもそうですよ。会社側から、この株を沈めろ…と求められますが、その理由は会社側の要請と言うものもあります。あるいは投資信託の持ち株を外す場合もありますね。色んなケースがあります。だから純粋に顧客の為に働きたいと…思う事も多いのでしょう。

一般的に仕事ができると言う事は、ジレンマを抱えることになります。そんな岐路はサラリーマンである以上、たくさん嫌な選択を迫られます。馬鹿な上司の仕える稼業も大変です。

話しを戻しますが、そのよちゃんは、仕手筋のグループの仲間でした。新宿の金貸しと弁護士と政治家などが絡み、市場を動かし、週刊誌や新聞を賑わしていました。その実行部隊を指揮していたのです。毎日、帝国ホテルに集まって、相場の戦略を立てます。そうしてチャートの専門家を交え、形を作る訳です。今なら確実に相場操縦で、「御用」になる株価操作なのでしょう。でも当時は規制が緩かったです。

カタルは上京して、よっちゃんと知り合い、チャートなんか…人為的に作られている背景を知り、馬鹿らしくなりチャートの勉強を止めました。それまでは結構、熱心に色んな本を読んだりして、独自に勉強したものです。

今は細かくなり…これから相場になる手前で、信用規制が掛かります。日証金の役員の保身でしょう。やりたい奴には、やらせれば良いと思うのですが…人為的な規制が直ぐに入ります。

この理由は、昔、手元にない株を、空売りの玉に貸し付けた為に問題になったのです。でも信用取引の約款には、売りたい時も売れないことが書かれています。皆さんは読んだことがないと思いますが…信用取引の反対売買は、このような規制を受けます。信用で買ったものを、売りたい時に売れないのです。そんな事が、昔、実際にあったので…近年は直ぐに空売り禁止になります。

そんな背景もあり、カタルはチャートを重視しなくなりましたが、それでも株価の軌跡は需要です。何処に壁があり、何処から真空地帯になるか…玉が読めます。所詮人間は、感情で株を売り買いします。多くの人は値動きで感情が動きます。喩え…その株価が真実でなく、仮の姿でも…そうです。

僕らが目指す「賢い投資家」は、「適正価格」を探すわけです。それも「未来」の適正価格です。

でも未来の適正価格は、現在の条件で、コロコロ変わります。今の僅かなズレが未来の株価を大きく変えます。東芝のケースにしましょうか…もし半導体を売却しなければ、間違いなく株価は、最低で500円でした。今は残すとは言え、主導権をいったん売却したわけです。

でも東芝は再出資して、その持ち株は41%だったと思いますから、持ち分適用会社なのです。収益が全部消えることなく…持ち分だけ寄与します。この半導体会社は、投資ファンドですから、将来は上場します。その時には主導権を取り戻し…再び子会社化するのでしょう。その選択肢を残したから、交渉で揉めて…ホンハイへの売却が消えたのでしょう。完全売却なら、本当は3兆円とも言われていました。

まぁ、背景は兎も角…。このように条件が変わります。いきなり人気になる路線が消えるのでしょう。今度、株主総会で揉めます。株主還元が課題になります。最低で1兆円程度の自社株買いを求められるのでしょう。経営陣は大変です。オリンパス処ではありません。

その度に、株価は修正されていきます。東邦チタンも同じですね。相場の過程で信用買い残が膨らみ…この処理の時間がかかります。クロスマーケティングもそうでした。あの急騰は想定外でしたが…あの過程で信用買いが増え…整理を余儀なくされました。加えて、予期せぬ「のれん代」の一括償却です。

だから株価は、乱高下する事になります。今は非常に難しいのです。FRBの政策が岐路に立たされています。その見極めが難しい。

ドルは世界の基軸通貨ですから、米国内の環境だけでは決められません。雇用統計値は好調で…6月の利上げは決定され、好感されており、NY株価は上がりました。年初のイメージが復活し、相場が揺り戻されます。

しかし…どうでしょう。イタリアに続きスペインも混乱してきました。何もトルコやアルゼンチンなどの新興国だけではありません。米国とEUの関係はこじれ…混沌としています。昔なら株価は大きく下げています。底割れをする環境です。

でも今は、もう名目時代に突入している可能性が高いのです。6月に入り値上げも再び起っています。賃上げ効果は、徐々に表面化します。

故に、この時期のソニーの株価が、何故、注目されるのでしょう?

5%の賃上げなのに…あの今期見通しです。カタルは、先ほど、問題になっていたソニーの保守的な今期見通しを、少し…見てみました。その内容が此方です。(IR資料より)

ソニーのセグメント別今期見通し

おかしいですね。あれはロイターでは、なかったかと思いましたが…あのビデオの解説者が言っていた通りです。ゲーム事業の伸びが、何故、今期はマイナス評価になるのでしょう。通常、どんな馬鹿経営者でも…このような今期見通しはあり得ません。いくらなんでも…この今期目標の数字は、誰が見てもおかしいと感じるでしょう。

株価は、どうでしょう。 200日線を維持できるかどうか…。間もなく判断が求められる変化日を迎えます。昨年10月末の決算数字を受け大幅高した株価が正しいかどうか…この半年以上の時間を経て、次のステージへの株価の行方の判断が市場から求められます。

ソニーの日足推移

会社側の見通しが正しいなら、株価は200日線を割れ長期下落の株価波動に入ります。逆に5%も賃上げをするのに、今期見通しが悪い筈がないと思うのが普通でしょう。だってゲームの前期の伸びは通期17%の伸びです。ところが今期見通しは19438→19000なのです。更にテレビなども賃上げ効果が4期目に入りそろそろ効くはずですが…オリンピックも控えているのにマイナスなんか…おかしな見通しです。

果たして…古河電工に様に、株価が崩れるかどうか…。もう直ぐ、その判断が迫られます。カタルは、ソニー株は、まもなく上がると思っています。

日本株はもう直ぐ、新しい展開に入るかどうか…。その判断材料の一つとして、その代表的な指標株としてソニーの株価に注目しようとテーマにしてみました。

カタルは常に相場状況を判断する「キー」を求めています。その判断はこのソニーのような事象を組み合わせて、総合的に判断されます。たぶん、ソニー株は200日線を割れずに、反発すると思っています。このような変化日は非常に重要な注目点です。逆に、一度、200日線を割り込んでから、反発する場合もあります。これはボックス離れのケースで使われるテクニックの常套手段です。

ソニーがこの春に5%の賃上げをしなければ…ソニー株の価値は、そんなに高くありません。他社に先駆け、5%もの賃上げを実施したから…注目度が、俄然、上がりました。この理由はソニーの低迷期にあります。その補てんも意味されているのでしょうが…やはり日本株全体を判断する材料の一つだろうと思っています。

故に月曜日に100株だけ、カタルも買ってみようと思っています。儲かれば、たとえ僅かでも…直ぐに利食いします。参加する事に意義があります。儲けようとして買うのではなく…相場の「感覚を磨く」為の必要経費です。

カタルは、いつもそうです。ミイラ取りがミイラになりそうな古河電工も、米国の設備投資の判断材料になると…軽い気持ちで参加して、失敗しています。でも最初の5430円の買いは、ブツブツ投資の成果で、僅かですが利食いで撤退しています。そうして再び…このアイディアに拘ったのが失敗でした。

でも此処での急落を見て…ようやくカタル基準の銘柄になりそうです。3000円台に入るなら、リバウンドを狙って…買うのでしょう。一度は、逃げる場面が、いつか来ます。でもあまり儲かりません。このような後ろ向きの投資は…この投資は、もともと今回のソニーと同じで…相場の状況を見るための必要経費の投資です。

カタルは実践派ですから、必ず、自分で相場の状況を確かめます。実践して失敗や成功を自分で味合わないと…相場の感覚が掴めないと思っているのです。評論家は、所詮は素人です。

実践派の本物を目指すためには、様々な必要経費を払い、常に相場を観察します。それが…カタル投資です。果たして、どうなりますか…。相場はこのように楽しめます。自分の考えが正しいかどうか…未来の株価が答えを教えてくれます。それでは…また明日。

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