かたる:正直、この辺りの判断は難しく…迷いがあります。故にどうしても腰が引けた投資態度になります。最近は、買っても良いかな?…と思う銘柄がポツポツで出てきますが、どうしても「帯に短し襷に長し」なのです。基本は心が揺さぶられるほど…買ってみたいと思うチャンスはなかなか訪れないと言う事なのでしょう。慌てずに…チャンスが訪れるのを待つか…。それとも強引に可能性のある銘柄を追うべきか…迷います。
この奥歯に物が挟まったような感触が、いつまで続く事やら…。今の市場は疑心暗鬼の中で手探り状態なので大幅高する事もなく…かと言って、下がる訳でもなく…少しずつ上昇するパターンなのでしょう。まだ日経平均株価は20500円にもなっていません。
安川電機が決算を発表し…この動きは注目されます。いくらなんでもやり過ぎだろうと感じた昨年初めの動きから、一貫して調整波動が継続し、設備投資関連株の怖さも思い知らされ、同時に…この株の面白さを感じている次第です。
昔は600円から1000円前後の往来株だったように感じていました。でも昔から「仕手性」のある会社でした。この「仕手性」があるかないか…は経験値により判断されますが、この感覚は重要です。
最近は有料会員向けの原稿で、相場の成り立ちを解説しています。その補完ですが、大相場になる株は、それ以前の「相場の蓄積」が影響します。過去の値動きなど…市場がこれまで育んできた印象度が重要なのです。「ブランド力」とも…表現すればいいのでしょうか? でもこれは値動きの蓄積ですから、企業業績にも表れないし…勘のようなものです。
相場が大きくなるためには意見の対立が欠かせません。観方の違いで価値観が大きく変わるのです。同じ一株利益でも株価評価は様々です。やはり、この点で…東邦チタンは面白い様に思います。為替は社内レートの110円を割れ円高に推移しているので、この点はマイナス評価、しかも見込み在庫を増やして操業度を高めていますから、今の環境に適しているのかどうか…難しい判断です。
しかし主力の航空機市場は揺らぎません。先日はボーイングの話を述べましたが、本日はエアバスの報道が伝わっています。
「欧州の航空・防衛大手エアバスは9日、2018年は旅客機受注が減少して米ボーイングを下回ったものの、世界の航空需要については引き続き楽観視していると明らかにした。 エアバスの新規純受注は747機と、17年の1109機から減少した。18年の納入機数は800機で、09年以降初めて納入機数が受注機数を上回った。 18年の受注残は7577機で、これは9年分の生産実績を上回る。エアバスは大量受注が数年続いたことで航空会社への納期が長引いており、新規受注の確保が難しくなっている。」…と報道されています。
この記事で重要な所は18年現在の受注残が7577機と言う点で…9年分もの、こなせない受注がある事です。でも航空機の契約は様々なタイプがあり、キャンセルが容易なものも存在します。でもどの産業を見ても…こんな9年分もの受注を抱えている業界はないでしょう。ボーイングも同様なのでしょう。
故に東邦チタンの西山さんは米国在庫が切れて来た状況を把握しており、在庫の積み増しに動いている可能性があります。もう直ぐ、今年の生産目標も発表されるのでしょう。為替や市況の読みが難しく…意見が割れます。だから相場になった時にガンガン空売りが入り、西山さんの先読みが当たると…大相場に発展する素地があります。
一般的な市況産業は原油価格のように、世界経済の流れに大きく影響を受けるものもありますが、航空機に関しては緩みません。でも原油価格は減産をしているように下げていますから、産油国の海水淡水化プラントなど…チタンを多く使う一般産業は、影響を受ける可能性は在ります。
半導体は市況価格が下がり、大手メーカーは、何れも…生産調整を余儀なくされています。この辺りの緩みが、どの程度か? 1年程度は必要なのかどうか。でも市況価格をみると…今の所は緩やかな下落です。急落している感覚ではありません。この辺りの見方も合わせ、意見が割れます。東邦チタンは仕手化の要素が…かなり高いのでしょう。
多くの一般読者と言うか、素人アナリストもそうですが…相場を良く知りません。プロはこの辺りの意見の対立に、相場の成否を賭けるのです。難しい時期だから、結果は分かりませんが…可能性は存在し、仮のその観測が正しいとすれば大相場になります。1年後の株価は誰も分かりません。現在の状況が変わる事もあるのです。こんな風に書くと…リスクのリターンの関係や、株価位置をみると参加したくなります。
JTECの株価位置、ユビキタスの株価位置、このような株価位置は非常に大切なのです。既に10倍になったサンバイオの株価位置と比較すると分かります。多くの素人がワイワイ言うのは株価位置が高くなった時です。株価位置が低い時に言うなら分かるのです。
たぶん五味さんは多くの銘柄を、打診買いをして…その中からいくつかが大成功したので「そーせい」のような成功事例もあるのでしょう。彼は良い感覚を持っているのでしょう。
サンバイオなんかの相場も、誰かが下値圏の1000円から2000円前後で大量の買いを持っているから、高値圏でも平気で買い増しなどが出来るのでしょう。
相場と言うのは、下値圏でどれだけ大量に玉を仕入れ…我慢できるか。ほぉ~JTECもユビキタスも切り返してきました。今の株価位置が分かると言うものです。この2銘柄はカタル銘柄ですが、何れも…素質を持っています。でもカタルは貧乏人だから、既に目先は売り抜けました。自分の力量を、どう判断するかの問題です。相場観とは違う面があります。
最近は売り上がりばかりで…手の内はガラガラの状態です。でも昨年はこの時点で300万ほど儲けていたのですが、現在は60万ほどの儲けで…昨年の1/5です。やはり難しいのでしょう。カタルの心理が、弱気に傾いている影響もあるのでしょう。通常ならJTECもユビキタスも売らずに…買い乗せをしているのでしょう。それほど…昨年12月の下げはショックでした。
その点、SUMCOも興味があります。東邦チタンと共に株価の値戻しが遅れている株です。半導体の読みも…難しいのです。スマフォは減産だし…でも自動車は大量の使用量になっています。何しろ…コネクティッドカー時代です。これは5Gの普及とともに爆発します。古河電工は、かなり強い値戻しになっています。でもあの打診買いは…3050円前後だったと思います。その株価を、依然、下回っており…まだ時間がかかるのでしょう。進化論も時期尚早なのでしょう。
本日は、ある株を1000株だけ買ってみました。この株も…嘗ての人気株です。昨年11月30日は800円台でしたが、今の株価は519円です。似ているでしょう。ユビキタスに…。でも、この株は、ずっとクラスが大きな会社です。もしこの手の株も値戻しが出来るなら、かなり状況は改善しているのでしょう。要するに…相場観とは常に変化し状況を見ながら判断をするものです。本日は「株価位置」の大切さを、解説しました。
はやく安川電機辺りも、底入れすると良いのですが…どうでしょう。それでは、また明日。