昨日、会員向けレポートを書いていて…思いました。カタルの仮説は、二つの理由から日本株の下値は堅く、強固な状態になっており…株価は大きく崩れないと言うものです。
株価の決定要素は様々なものがありますが、ようやく日本も、まもなく…本格的な「名目時代」に移行出来るんではないかと思っています。このカタルが使っている名目時代と言うのは、基本的に資産価格の上昇を前提とした名目経済の話です。経済には物価動向を加味した実質経済と言う考え方もあります。しかし僕らは名目の世界で生活をしているのです。だから名目成長率を上げないと、人々の心に「希望」が生まれないのです。この考え方が、これまでは抜けています。
日本の戦後の構築は「奇跡の復興」と呼ばれていましたが…基本的には米国の庇護下における鎖国制度です。国内企業は国内基準を重視して外部からの参入を拒み、自分たちは海外に進出して稼ぎます。コメの価格を見ると分かります。海外価格と国内価格の差は歴然としており、二重価格制度を維持して…戦後の復興を成し遂げてきました。
しかし1980年代に入ると「ジャパン アズ NO1」と呼ばれるように持て囃され…米国で貿易戦争に遭います。そうして1985年にプラザ合意を受け入れ…日本は構造改革に着手しますが、この村制度を、グローバル対応に変えるために30年の歳月が掛かりました。
事例としてユニクロやニトリが良い事例になるのかな? 500えんTシャツは衝撃的なデビューだったように記憶しています。背広の価格破壊も進みました。今回の日米貿易交渉でメディアは農産物の輸入に対し…全く騒がなくなりました。EUとのFTAでもそうです。農家は自然消滅しています。何しろ…生産年齢は80歳を超えていますから…。はやく農業を会社組織に移行させて、制度改革して食料の自給率を上げなくてはなりません。安倍さんは決して完ぺきなわけではなく…及第点レベルの政治家でしょう。
2013年の4月に量的緩和を導入し、未だに完ぺきな名目時代に突入せず、デフレの関門である株価22750円を打ち破ることが出来ないのです。もう7年ですよ。この理由は、未だに…「失われた時代」に洗脳されているのです。カタルがメディア批判をするように、バカなメディアは何も日本の未来を考えていません。だから一人当たりのGDPは、諸外国の上昇に置いて行かれ…どんどん劣化したのです。この理由は政策方針です。それと日本人に染みついた清貧思想です。
危険を冒しラッセルする人を排除する村論理、ライブドアの堀江さんが犯罪者として刑務所に入り…オリンパス、IHI、東芝など、など…。いったい何が違うのか? ご都合主義の二重基準の法律を、どう解釈すれば容認できるのでしょう。ラッセルする奴らは村論理を壊すから、無理やり排除する国策逮捕、東京地検のゴーンの逮捕はどうなるのか? 最近はすっかりトーンダウンです。
日経新聞はJPモルガンのダイモンの株主第一主義からの転換発言を、ことさらに採り上げ…村論理に都合の悪いROE論理は、あまり取り上げません。その為に世界レベルで見ると分かりますが、米国が先頭で…欧州の背中も遠くに置かれている現状です。
村論理を維持するには、効率化が落ちます。ROE論理を推し進めれば、M&Aが盛んになり一気に構造転換が加速するのに…いやはや難しい国です。それでも…最近はようやくROEと言う概念が、日本の経営者にも浸透し始めています。日立が日立化成を外すのです。あの日立が…ですよ。
少し前の日立を知る人間にとって「青天の霹靂」です。もうこの新しい胎動は止められません。時代の変遷の爆発地点が、刻々と…迫っている印象を抱いています。たぶん今回の消費税の引き上げが、その起爆剤になり、一気に流れが加速すんじゃないか…と思っているのです。
この仮説が事実なら、30年間眠っていたマグマが、一気に噴火するはずです。その兆候がもう始まっている筈。故に米中貿易摩擦で揺れる今週の株式市場の観察は、殊更に…ワクワク感が増しているのです。
今回の…この観察は、実質時代から名目時代に飛び出す象徴的な現象になる可能性を高く感じています。我々は、失われた時代の30年間にも及ぶ、空洞化と言う構造転換を、時間をかけながらやってきました。戦後の成長を支えた「村論理の清算」の為の時間なのです。
たぶん…中国は強攻策を選択しましたが、論理的には米国に分があります。中国は妥協をしながら、自らの政策を転換すべきなのでしょう。しかし…トランプの敗北に賭けたのです。でもカタルは馬鹿トランプが嫌いですが…彼の論理は、一理あります。元がドルに変わることは出来ません。中国が変われば別ですが…仮想通貨がドルに変われる日は、いつ到来するのか?
こんな話を展開すると焦点がずれてきますが…仮に、今回のゴタゴタでも日本株の動きが底堅く…ある種の兆候が加速するなら、いよいよ始まります。新しい舞台の幕が開くことになります。
果たして…本当に、新しい舞台の幕が開くか? それともまだ待たされるか? その見極めがつく可能性があるのが、今回の…この試練の観察です。この壮大な実験の観察が、今週から始まるのでしょう。
もう様々なデータから見て…飽和点に来ているというか…。その準備が整っているように感じているのです。あとは実際に、その潜在的な動きが表面化するかどうか。
来年はオリンピックが行われ、そのあとに…始まるかも知れません。要するに、時間の的確な読みは出来ませんが、まもなく…日本の新しい時代の幕開けなのです。
奇妙にも…平成は年号が変わり、最後の1年は、指数による乱舞を演じて幕を閉じ…長い苦難の清貧思想が蔓延する「縮こまり」の時間を余儀なくされました。ようやく令和になって…本格的な「輝きの時代」が来る予感を、ヒシヒシと感じています。もう直ぐですからね。
今回の観察がカタルの推測通りなら…もう怖いものはありません。馬鹿になったものが「勝ちを収める」飛躍の時を迎えます。
たぶん、このチャンスを逃すと…もう生きている間に、二度目のチャンスはないですね。その舞台の幕が開くかどうか…。追証には気を配らねばなりませんが…非常に楽しみな時間がやってきます。
下げ相場も、観察の焦点を絞って…相場を眺めましょう。奇妙にも本日の日経新聞には、株式持ち合い残高を掲載していました。ずいぶん減ったものですね。しかしこの時期に、こんな記事を…本当に偶然の産物なのでしょうか?
カタルの…このワクワク感が、読者の皆さんに伝わるかどうか。本当にカタルの考えるような相場が見られるのかどうか。それとも…また「空振り」の虚しさが、心に残る時間になるのか?
はたして…どちらの時間が、やって来るのでしょう。読者の皆さんに、カタルの焦点が…共に見えると良いのですが…。会員の方も昨日の有料レポートを参考にされ、カタルと共に焦点を観察してください。会員の方は、新しい原稿をアップしたのでお読みください。
それでは…また明日。