アーカイブ:2018年1月

キーワードは米国金利

昨年から今年にかけ…ようやく一般人の認識も「流動性の罠」を抜けると思い始めているのでしょう。逆日歩比率にも、東証の空売り比率に、微妙な変化を感じます。前回、お約束した東証の空売りデータを紹介しておきます。上は月単位のもので…下は日々の推移です。東証もエクセルデータで、纏めて公表すべきでしょう。その方がずっと使いやすいのです。カタルは手作業で…このデータを入力している訳で…手間が掛かります。

東証の空売り比率データ(月ペース)

東証の空売り比率データ(日々)

日々のものより…月単位のデータの方が分かりやすいですね。日本経済は、基本的にバブルの清算が終わったのは…2003年です。この年に、「みずほは…倒産する」と言われ、株価は10万円(100円)を割れます。カタルは、この「みずほ株」を中心に証券営業をしたのを鮮明に覚えています。その後…見事に、この見方は当たり、カタルの年収は1億越えになります。

それから2006年頃が、年収のピークだったのですが…リーマンショックは2008年9月です。その前にサブプライムローン問題で1年程度、揺れます。それからリーマンショックです。最初は信用度の低い人に、無理やり住宅購入を促したことが、切っ掛けになりました。この問題が表面化し…1年程度したら、CDSに波及してAIGなどが、破たんしていくわけです。

AIGの立ち直りの速さを見れば…CDSの仕組みは問題ではなく、過剰依存が問題だったので、その反省に立ち、世界の金融界は、高い目標の…自己資本比率規制を強いられています。この規制をクリアするために…必死で、世界は総資産の圧縮に動きました。これが、リーマンショックが長引いた本当の理由です。世界の中央銀行は、その失った信用供与分を、銀行などの金融機関に変わり、肩代わりしてきたのです。CDSの信用供与度分を、中央銀行が補ったのでしょう。

ようやく…世界の銀行は、新基準でも余力が生まれ、拡大経営に動いています。これが今の実態です。故にテーパリングなのです。この引上げスピードが遅いと…株や土地などの資産価格が上昇し、実態経済も過熱して行きます。逆に早すぎると…ダリオ時間の復活となります。

カタルが、「ダリオ時間」と「イエレン時間」の考え方を、対比させて…長く相場を解説していました。覚えていますか? あれは2016年、春ごろの話かな? そうして2016年7月の日経新聞の馬場レポートを切っ掛けにして、「失業率と物価」の関係に気付き、「流動性の罠」からの脱出を、解説してきました。そこから半年、2017年の春ごろ…日本も変化が訪れます。

銀座シックスの8Fだったかな? 開発投資をした住商がヒューリックに部分売却しましたが、直ぐに…ヘッジファンドが、その権利を買った話を紹介しています。120億円が200億ですよ。昨年の春から夏です。このような短期の不動産売買は2003年前後から活発化していました。2005年~2008年の株式活況は、CDSなどでレバレッジを掛けて、足の速い資金が、日本に大量流入して起りました。その時に…ケネディクスの株価は4000円台に突入したのです。

今回は、高い自己資本比率を確保した上での本格的な背景である資金流入です。問題は…中央銀行による資金の引上げ速度です。でもこの東証の空売り比率をみると…依然、空売り残は多く「失われた時代」に、日本人は汚染されている様に見えます。だから依然、空売り比率が、高いままなのでしょう。

中央銀行のスタンスを観るのは、米国金利の動向が問題になります。特に今年後半から来年に掛け、一気にインフレ圧力が高まると思っています。原油を始めとする資源価格等の動向からも、目が離せません。

金曜日の相場は、千代化(6366)が大幅高していましたね。これはヘッジファンドの買いでしょう。東邦チタンと言い…ヘッジファンドの狙いが、分かりますか?

米国国債金利の動向

株と言うのは、「際」が、面白いのです。今年の後半から来年に掛け、一段と…市場はヒートアップする…とカタルは考えています。米国金利は…場合によれば5%ラインに向かう可能性もあると思っているのです。次のポイントは3%を超えた所です。

良いですか…カタルは、いつも事前に…未来を観測しています。その通りになるケースも、ならないケースもあります。そんな事は、当たり前の事です。

要するに、様々な事象が、どうして起るのか? 何故、千代化が金曜日に大きく上昇しているのか? その背景を、事前に掴んで置けば…これから上がる株も、容易に想像が付く訳です。そのヒントを、カタルはレポートで紹介しています。

金曜日のレポートに、「知的財産権」の問題を提示しました。これから米国と中国の覇権争いが加速します。貿易摩擦問題だけではないのです。トランプのTPP発言はTPP11が発効する前に、布石を打っています。RCEPとの関連もありますからね。

株式相場の読みは…色んな事象を組み合わせて…水面下に流れる未来の流れを、如何に早く…感じて、事前に投資できるかどうか…ですね。その為には、様々知識がないと…組み合わせ作業が出来ないのです。

コインチェックの580億円分の仮想通貨流出問題、何故、金融庁(担当部署がはっきりしてないのかも知れません。)は、以前にマウントゴックスが事件化しているのに…手を打たないのでしょう。

政府が、明確な態度を示さないから、馬鹿な犯罪が続くのです。580億円ですよ。前回は470億円です。日本の行政体制は…馬鹿ですよ。犯罪に加担している様に見えます。

大御所さんのお婆ちゃんの話を、何故、カタルは、度々…登場させているか…。金融取引は、いつも…そうなのです。「真坂、魔坂、まさか」の坂道に、転ばぬように…自分自身が常に、気を付けねばなりません。互いに気を付けましょうね。それでは…また明日。



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