アーカイブ:2019年10月

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世の中の動きは混沌としており、いくつかのシナリオが存在するので…なかなか判断が難しいのです。先日はISMの製造業総合景況指数が大きな要因で…米国株は下放れの「切っ掛け」になりました。貿易摩擦の影響が米国経済にも跳ね返ってきた「ブーメラン現象」が強い為でしょう。この事は前から指摘されていました。改めて実感させられたに過ぎません。

ISM非製造業総合景況指数の推移

昨晩は非製造業の総合景況指数が発表され、更に雇用統計の発表を控え、NY市場は300ドル以上安かったようですが…トランプ氏の米中貿易発言や、今度は逆に、「利下げ期待」が増して…米国株はプラス圏になったと言います。

NYダウの昨晩の動き

金融政策と株価の関係は、基本的に景気の悪化が確認されると…それを改善しようと金利を下げ、資本コストを下げる金融政策と…需要を直接増やす財政出動(公共事業)などの財政政策が実行され景気が改善します。税制改定などもその一つです。

MMT理論(現代貨幣理論)などは…この話です。日本は既に日銀が大幅に国債を買い、更に財政の拡大が続いていますから、緩やかなMMT理論を実施していると思われます。実質的な「財政ファイナンス」の話です。

話しが逸れそうですから…戻しますが、既にFRBは2回の利下げを実施しています。予防的な処置と言いますが、実際は既に景気後退は始まっているのです。故に半導体価格の下落は続いています。昔は石油価格や銅などの鉱物資源市況が注目されましたが、今の時代は半導体相場が景気活動の目安になるのでしょう。

逆業績相場から金融相場への変わり目です。

だから…日経新聞のスクランブルに「先の先に強気論」が市場に出てくるわけです。実際にカタルはSUMCOの株価や安川電機、村田などの動向を述べています。この動向は世界景気の改善を見通す動きです。でもDXI指数の底入れは確認されていません。まだ底を叩いたかどうか…分かりません。

底這いの動きには違いなのでしょう。そう思って買った古河電工の株価は、再び崩れましたからね。でも同時期に買ったSUMCOは見事に利食いになっていました。この判断も…難しいのです。先の先に強気論がベストタイミングかどうか。この話はカタルが述べている「進化論」の話です。

逆にカタルが掲げている新日本建物やケネディクスは、日本経済の名目経済化の度合いを示すものです。最近、よく米国株と日本株が比較され、今までは必ず、日本株が常に…米国株より弱い動きでした。しかし最近は日本株の割安論が一般化しています。

この大きな背景が…ようやく日本でも構造改革が終了し、コーポレートガバナンス(企業統治)の改善が見られているからです。実は関西電力の問題は、日本の村論理の話ですが…それと同時に、このコーポレートガバナンスの話です。つまり…近年、(時代が)流れているレオパレス21やLIXILに、ソニーなどの動きが株主還元に繋がる流れとも一体化しています。

繋がりが見えますか? これは基本認識の一つですから、確り…と頭に叩き込んでおいてください。だから日本株は、米国株に比較しても…強い動きになる筈なのです。30年間の眠りから日本経済が目覚める「さわり」の部分です。

日本経済に新しい胎動が始まっています。故にカタルは、途轍もない大相場がやって来ると思っています。何しろ30年もの眠りから覚めて、後ろ向きの実質経済から、前向きな名目経済に変化するわけです。

だから不動産株は上がり続けます。昔のような土地神話が定着するまで、上がり続けます。昔の日本では土地は下がらないと言う「土地神話」があったのです。故に確かな担保として、銀行は土地を担保にして…いくらでもお金を貸しました。これが経済を下支える原動力になったのです。実は世界中、この名目経済の定着は常識で…それが道理なのです。

ところが馬鹿な澄田や三重野と言う元日銀総裁が続き、竹下、宮澤などの馬鹿政治家が、躍ったおかげで…日本は不幸な「失われた時代」に突入したのです。これから、この実質経済の「逆転現象」が生まれます。

新日本建物の企業業績を見れば分かります。この会社は自転車操業ですが…利益は伸び続けます。本来ならケネディクスも一株利益が100円台に乗せるはずなのです。開発投資が遅れたので…変化は2年後辺りかな? 

ケネディクスは自転車操業ではありません。多くの収益は継続的に生じる積み重ねの利益です。でも新日本建物は自転車操業です。だから利益の質は悪くゲーム産業のような利益だと考えても良いのです。それでも伸び続けますから、やはりPER10倍以下はおかしいのでしょう。通常の名目経済下なら、PER20倍程度の評価が正しいのでしょう。つまり株価は1400円台の評価です。

こんな話は面白くないかな?

今はFRBが2回の利下げなので…この政策の結果を買う相場、つまり未来を買うか…それとも過去の景気悪化を売る相場、つまりISMなどの動向や雇用統計値などですね。その綱引きです。

ハッキリ言って雇用統計などは、もう指標の対象になりません。遅行指数だからです。でも今の市場関係者は、余りに長く注目され続けた指標なので、トラウマと言うか…麻薬に浸かった状態なのでしょう。

スクランブルの「先の先」を考える…と言う記事は、海外勢の買いを示したものでカタルが述べていた「進化論」の話です。スマートコミュニティーに向かっている世界景気の話です。ようやく…此処まで来ました。

この事をカタルは昨年の春から述べています。つまり1年半…掛かった訳です。如何に、古河電工やSUMCOの狙いが早過ぎたか…カタルの馬鹿さ加減を証明した動きです。

今は「潮目が変わる」瞬間の最中です。日本国内の大きな流れ…つまり実質経済から名目経済への流れが、背景に流れています。同時に、FRBの動向や米中貿易摩擦などの動向を加味した「進化論の流れ」です。どちらを選択するかは個人の自由です。

どっちにしても…相場が大きく下がる幻想はありません。たとえ貿易戦争が激化しても、株価は既に時間の経過で、様々な未来を織り込んで動いています。此方の記事がその状態を語っています。

再び、更に2回の利下げ観測が浮上し、その為の金利低下により…バリュー株の流れが退潮して見えますが…どの時点で折り返すか? この話は日本の実質経済と名目経済の流れにも大きな影響を及ぼします。

色んな流れが、見え隠れしますが…どの流れを選択するか、難しい潮目の変わり目なのです。昨年の10月から始まったクリスマスショックと、今の流れをダブらせて考える人がいるとすれば…その考え方は間違っています。

既にFRBは、2度の利下げを実施し、景気の改善に舵を切っています。米中貿易摩擦も相場に充分に反映されているから、上げ下げを繰り返すトランプ相場とのレポートが存在します。

どっちにしても時間の問題で、新しい相場が開始されます。いよいよ弱気相場が終演を迎えます。幕が下り…新たな「令和」の新しい幕が上がるのでしょう。日本の場合、単に景気循環の波ではなく、平成と言う実質経済が終演を迎え…令和と言う名目経済が始まる追い風相場が、これから5年以上続きますから壮大な大相場が開始されます。

でもカタルは前のバブル期入りの初期の相場は、まだペイペイで…観ているのですが…今のような知識もなく理論的な構成が分からないのです。

兎に角、1982年か…1983年辺りから始まったと思うのですが、本格相場の本物体験がないので、皆さんと同じように未知の領域です。でも感じるのです。明らかに新しい胎動が始まっていることを…、「流動性の罠」から抜け出し、日本経済はようやく新しいステップに入ります。非常にワクワクする相場です。

それでは…また明日。



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