アーカイブ:2020年9月22日

日米株比較の考察

昨晩のNY市場は大幅安しており、心配の方も多いでしょうから…カタルの意見を述べておきます。下げの理由は、コロナ二次感染の拡大懸念による調整なのでしょう。色んなことを言っていますよ。最高裁判事の任命問題から金融界の不正送金問題など…

ですが…カタルは全く心配していません。このまま株価が大きく下がることは、絶対に近いほどの確率でないと思っています。理由はチャート論からも分かります。

S&P500の日足推移
NYダウ平均株価の日足推移
ナスダックの日足推移

米国株の一般的な指標はやはりSP500などのでしょう。NYダウは僅か30銘柄ですからね。そうして近年はハイテク株の比率が多いナスダックの株式は、やはり時代を表しているのでしょう。その3つを比べて下さい。NYダウ平均株価だけが、新高値を更新しておらず、調整入りをしています。先ずは、その様子を見て下さい。

3つを比較するとナスダックが一番強く、次いでS&P500で最後がNYダウ平均です。カタルは前も述べましたが、NYダウだけが高値を更新せずに、相場がこのまま終わることはないと思っています。

株式のクライマックスは、もっと壮大な相場を演じて壊れるものです。

「楽観と共に成熟して、幸福感と共に消えて行く」…と言う諺の通りです。市場にハイテク株批判が存在する中で、相場が終わることはありません。加えて、此方の記事などは参考になるかも知れません。この現象は、わが国も同様です。個人の現預金は1000兆円から1031兆円に増えています。

日銀の資金循環表から

要するに、金余りの中で…株式が大きく下がる道理がありません。故に、単なる需給バランスの調整に過ぎないのでしょう。 3月のコロナ禍から…上昇を続けて来た株式相場の外部環境は、全く変わっていません。

需給バランスを知るうえで、チャートの株価波動を観ても崩れていません。むしろこの乖離調整は「爆発せずに」…、事前に調整を入れていますから、すこぶる…健全な動向なのでしょう。カタルはそう考えています。

それより…カタルが述べている、ひょっとしたら…既に、日本株は31年にも及ぶ「清貧思想」の「実質経済」から、資産価値を認めた「名目時代」に突入している事が、確認出来るかも…知れません。NYが下がる事で…日本株の強さが、逆に「際立つ」かも…しれません。

事実、この9月の日経平均株価の動向はNY安にも拘らず、NY離れとも思われる陽線を連発していました。NYの相場を受け、朝方は日本株も安いのですが、大引けは株価が戻し…寄り付きより大引けが高い「陽線」の日が多いのです。勿論、日銀のETF買いの効果もありますが…バフェットの様な良識的なファンドが日本株の割安さに着眼をして買っている可能性があります。

9月に入ってからの出遅れ株の修正の動きは、その事を示しています。

昨日、カタルが検索した所…一株当たりの純資産を株価が割れている企業の数は1741社もあるのです。しかも0.5倍以下は662社ですよ。更に内部留保の463兆円の意味を考えないとなりません。前田道路の敵対的TOBの意味を理解しないとならないのです。

あの現象は…なにも偶然に起った事ではないのです。その後の世間の動きを観ましょう。ニチイ学館などのMBO、伊藤忠もファミマに対しTOBをしています。大戸屋の買収話は大きく報じられました。

ようやく日本企業は効率化の流れに、周回遅れですが…歩み始めたようです。

だからあの変わらないことが、「わが社の社風」だと述べた日立が、子会社を売却したのです。総資産経営からROEへの流れが、日本でも生まれ始めています。日本人と言うのは自主的に、動かない馬鹿ばかり…です。背中を押され…ようやく決断をして行動をします。そうして周りが動くと、一斉に、我も、我も…と参入します。「赤信号、みんなで渡れば怖くない」

正しいとか…間違っていると言う判断基準ではなく、みんなが、どう動くか?そればかりを気にして行動を決める人種です。

カタルは昨日のレポートで、成長力のない企業がこれ以上内部留保を蓄積することは不可能だと述べています。

TOBが一般化すると…必ず狙われます。何故なら、買収する先の企業資産を担保に、お金を借りることが出来ます。僅かな金利などを考慮して企業を解体すれば良いのです。PBR1倍以下と言うのは、そういう事ですよ。悪戯に内部留保だけを蓄積して、低株価を放置している企業経営者は…日本に多く居ます。

故に…カタルが実験をしている様々なケースが、これからどうなるか? 見ものです。

既に名目時代入りをしているなら、ケネディクスもユビキタスも…株価は上がり続けます。ROE経営が進展しているなら、スカラの高・効率化?とも思われる経営戦略は、市場から評価されるでしょう。

菅政権の政策を受けDX投資に、一斉に日本企業が走り出すと…時代の変化が早くなります。でも…お金はジャブジャブ余っています。必然的に、資産投資は活発化します。

論理的な背景も、株高を支持しています。下がれば…チャンスです。こんなチャンスを活かせなければ…一生、日陰の生活でしょう。今の日本株は、非常に大きな歴史的な転換点にあります。何しろ…31年ぶりに「眠れる獅子」が目覚めて動き出します。個人の現預金残は1031兆円もあるのですよ。預貯金の金利と株式の配当を比較すれば…どっちが得か?小学生でも引き算が出来ます。

幸い、この9月は中間期月で、多くの企業は9月の中間期も配当を実施します。今週はその権利を受け取れるチャンスでもあります。ですが、何も「バリュー投資」だけではありません。

カタルは少し前に「スイング投資」の実例を掲げました。かい離率が大きく上方修正をしたら…持ち株を減らして「リスク度」を軽減させ、そのかい離が縮小したら、今度は持ち株を大きく膨らませるスイング投資を紹介しました。

過去、日産自動車の株価が2倍になったケースで、計算した机上論を述べています。現物投資は2.7倍にしかならないが…スイング投資なら、実に39倍になると言う投資テクニックです。勿論、この方法は大きなリスクがあります。失敗をすれば…お金が消えます。

しかし成功するなら…僅かな期間でお金が大きく膨らみます。カタルは、今年2度目にチャンスが訪れている「ロコンド」(3558)を積極的に買っています。果たして…この実験は吉と出るか、凶と出るか…。神のみぞ…が知る世界です。

しかし…諺には、昔から「3割、乱高下に向かえ!」と言うものが、残っています。果たして先人の知恵は当たるかどうか…。

3割下落したロコンドの日足推移


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