いくつかのシナリオ

事前予想通り…トランプ大統領は、「カナダ」と「メキシコ」の輸入品へ25%の関税を実施しました。この後…「中国」の製品にも10%の関税をかけると言います。

トヨタの北米の販売と生産(一番上をクリックするとダウンロード)

トヨタの詳細のデータは発表されており、米国の自動車販売台数は233万2623だいでした。一方、現地生産は127万206台です。106万台ほどを他国から輸入して販売しています。この内カナダの生産から販売を引くと29万台、メキシコは意外に少なく12万台です。他は日本からの輸出なのでしょう。

カナダやメキシコで日本の自動車メーカーは、車を生産して…米国内に輸出しています。この問題は大きな問題です。メキシコを主力に生産しているメーカーもあるのでしょう。調べるなら…自分でネット時代ですから、情報を集められます。

今はレポートの論点が違うので…省きます。一時は3月に「横ズレ」する案もあったのですが、関税の実施になって、米国市場は、「金利高」の「株安」に転換し始めていました。関税の適用が「インフレ圧力」になるというものです。この後の影響を見極めるのは難しいのですが、トヨタ系列の「デンソー」(6902)は、関税分を製品に転嫁すると述べていました。全部ではないのでしょうが…。

「リバースレポ」の残高のグラフ

ここで…気になっていた「リバースレポ」の残高のグラフを観ましょう。この意味は市中に溢れる資金をFRBが、金利を付けて…市場より集めていました。カタルの認識が正しいかどうか分かりませんが、カタルは米国に溢れる「余剰資金」と言う認識で、この推移を追っていました。このグラフを観ると分かりますが、如何に…「コロナ禍」で大量のドルがばら撒かれたか…その実態が分かります。

ある意味で米国市場は「宴の後の市場」と言う認識です。

既に米国以外は「景気後退」とも取れる…経済環境です。特にドイツはマイナス成長なのでしょう。故にECBは、連続で「利下げ」を実施しています。カナダも同じです。世界中は利下げの対応です。でも米国はようやく始まった印象でした。

カタルは「間違った相場観」を押し通しました。「新興株」を、ずっと…取り上げていました。米国金利も「下がる」と言う見通しでしたが…ずっと強い状態です。今まではコロナ禍の余剰資金の影響で…米国の消費は伸びていました。Walmart Inc. (WMT)の株価を観ると分かります。高値を追っています。

Target Corporation (TGT)の株価

しかし…安売りスーパーのTarget Corporation (TGT)の株価を観ると分かりますが、ピークを打って…株価は低迷したままです。このような現象は、株高の恩恵を受けているのは所得水準の低い「下位の種族」ではなく…「上位の種族」なのでしょう。しかし…その上位の種族も現状の維持が苦しくなってきました。

もともと…米国株は世界の株式から観ると「割高」水準です。PERが30倍台なのです。この水準はかなりの経済成長が前提で成り立つ現象です。今の米国はトランプ関税を見越して在庫を積み増し、消費は堅調に見えますが…一気に転落する可能性も秘めています。この後…株価が下がると、一気に「消費」も冷え込みます。このスピードと…関税による「米国回帰」のスピードの争いです。今年は此処が米国経済の見どころになります。

最近は「ファナック」(6954)の株価が堅調ですが、中国の在庫調整…そうして米国への新規投資を先行してやっていました。米国は不法移民対策を実施していますから、末端で働く人は足りなくなります。しかし…最近は高学歴の人の就職も難しくなってきました。良い条件を求めて転職するより、現状を維持できるかどうか…に変っています。

一連の政策を観て…最も心配しているのは「タイムラグ」です。消費は一気に冷え込みますが…米国内の設備投資が一気に加速するわけではありません。この時間差は2年程度あるのでしょう。ファナックのようなケースは珍しいのです。でも新工場を建てたのは確か…整備の為で、製品の現地生産ではないと思ったのですが…詳しくは知りません。でも他社に先駆け…米国内の整備をしたことは事実です。

この難しい読みの時間に、市場はどんな変化をみせるか?

考えられるのは「スタグフレーション」の懸念です。景気は後退して物価高が進む最悪のシナリオまで想定しなくてはなりません。バフェットは事前対策を完了しています。みんな…識者は、皆さんが考えているより「先に行動」をしています。だから市場には「材料出尽くし」と言う諺があります。大衆の行動の「逆を行け!」と言う株式市場のセオリーです。

でもあまり強硬策を連発して、米国の我儘が過ぎると…日本や中国は米国債を売ります。そうすると一気にドルと言う「基軸通貨の崩壊」が始まる可能性まで在ります。この非常に低い確率のシナリオまで、カタルのような馬鹿でも心配しているのですから、世界の識者は先手を打っています。

まぁ色んなリスク要因があるから…乖離の高い現状を、老婆心ながら心配しています。でも米国は「市場原理」で、他国より有利な条件になっている国です。その牙城を揺るがすDeepSeek」(ディープシーク)事件ですから、慌てた市場でした。しかしイタリアは既に防止の道です。安全保障問題が急浮上しています。

しかし…カタルはこの技術革新に前向きな評価です。DeepSeekがオープンAIから「蒸留」した証拠あり-米政府AI責任者と言っていますが、AIの仕組みは幅広いデータを蓄積して学習をするのですから、この主張は間違っているように思えます。

まぁ市場の不確定要素の一つですが、悪戯に「恐れを抱く」のはどうか…と思っています。色んなシナリオがあるのです。しかし米国の根幹にかかわる「市場経済」です。この錬金術を手放す筈はないでしょう。米国経済の「力の源」です。日本も嘗ては、この手法を取り入れて…戦後は「奇跡の復興」を成し遂げました。しかし…今は「清貧思想」が溢れ出た所です。

何故、この報道に価値があるか?

カタルは海外から日本株買いの順番が来たと思っているのです。だから「フジメディアHD」事件を、別の角度である「コーポレートガバナンス」に焦点を充てた…視点で、市場を観ているから、「トヨタ」に続き…日本製鉄もROE経営に転換している様子に、直ぐに「気付く」のです。

日本は「確実に変身」し始めています。「総還元性向」一つ、とっても、毎年上昇しています。そうして最近はDOE(株主資本配当率)も話題になり始めています。皆さんに基礎知識が不足しているでしょうから…こちらのサイトを読むと良いのでしょう。

会社の企業価値以下に、株価が安く「放置」されいるのです。

日本製鉄系の会社の株価は安いままです。なにも偶然に「大阪製鐵」(5449)や「山陽特殊製鋼」(5481)のTOBが起きたのではないのですよ。前から始まって…いたのです。日本の構造改革は古くは、「松下」(パナソニック=6752)が子会社群を吸収した時ですから…もう20年近く前だと思います。そうして「日立」(6501)が成功し…「東芝」や「セブン&アイHD」(3382)などは、負け組の「構造改革」遅行組なのでしょう。だから買収リスクに遭うのです。

そもそも…「スチュワードシップコード」から「コーポレートガバナンス」問題は、そういう構造改革を促進させる世界の流れなのです。ようやく…正当な競争は始まるのです。

「ニデック」(6594)の「牧野フライス買収」(6135)も同じ背景です。だから…カタルは「淘汰の時代」でもあると述べています。これを阻止しようと…官僚などの政策官僚は水面下で動きます。自分達の利権が絡みます。一説によれば…「日産」(7201)と「ホンダ」(7267)の統合話は、政府主導で始まったそうです。BYDの躍進で…尻に火が付いたのです。

「総還元性向」など…株主の資本論理に沿った時代の流れが加速し始めており、一気に海外からM&A資金も流入し始めてきました。「セブンアイHD」が利用するかどうか…分かりませんが、諸刃の剣です。「ユニゾHD」は、初のケースなのでしょう。従業員側によるEBOでした。少し言葉の解説が必要でしょうか? TOBにMBOにEBOなど…でも顛末はファンドが手を引き…「空中分解」です。契約の不備なのでしょう。

かなり専門的な解説になっていますが、株価を考えるシナリオは、そう単純ではありません。様々な思惑が水面下で「つばぜり合い」を演じています。そんな理由を詮索しても…あまり意味はありません。しかし…人間の欲望は、際限なく…「株価の成り立ちの背景」を知りたがりますが…、最後は、株を売った本人、あるいは買った本人に、その理由をいちいち…聞くしかないのです。そんな事は不可能なのです。馬鹿な要求をしないことです。

僕らは様々な諸条件がある中で…可能性のある「シナリオに賭ける」しかないです。だからどちらに転んでも良いような「投資方法」である…無理をしない、自分の力量の合った投資が適正なのです。それを「馬鹿な奴」は、ワイワイ…言います。投資は自分の頭で考えて行動することです。他人の行動なんか…全く、関係ないのです。

現状の海外投資家は「腰」が引けていますが…日本の構造改革の進展を観て…少数与党の現実は政策論議になっています。意外に…構造改革が一気に評価されるかもしれません。

「エムスリー」(2413) の週足

団塊の世代が、みんな後期高齢者世代になっています。医療改革は待ったなし…医療のDX化は必然です。だから長期に株価が下落してきた「エムスリー」(2413)は、そろそろ…まともな株価になって来ました。この判断に批判的な報道を紹介しました。

でもカタルは、このクラスではないと…日本から世界(アジア)に向けた発信が出来ないと思っています。日本の市場は大きいのですが、やはり高い成長を誇るアセアンです。特にベトナムは独立機運が高く…誇りを持った民族です。今は共産政権のように見えますが、過去は米国のCIAなどと組んだ時期もあるのです。

ベトナム革命を指導した建国の父であるホー・チ・ミンの成り立ちを「NHK+」で観ました。「ベトナム 勝利の代償」と言う番組でした。明日まで視聴できるようです。2月3日午後10:44までとなっています。今の時代は便利になりました。好きな時間に自分好みの番組が観られる時代です。まぁNHKの宣伝ではありませんが、良い番組が揃っています。出来る事なら…、もっと広範囲に網羅して欲しいものです。

カタルは日本の構造改革の進展を評価した海外投資家が、何処で…一斉に買いに出てくるか? ここが今年の焦点の一つだろうと思っています。

「商船三井」(9104)の 週足

だから今国会のラピダス法案に注目しています。今の市場は残念ながら、「目先筋」の「1買い2ヤリ」ばかり…です。だから「日立」や「重工」のようなグローバル銘柄は、継続した筋の買いがあったので…相場が続きました。でも「商船三井」のようなチンタラした時間軸なのです。

「三菱UFJ」(8306)の 週足

このスピードが速まると思っているのです。「野村証券」の相場の目先は、まもなく…山が来ますが…この株だけを売り買いの対象に選んで…年間を通じた売買をしても良いのです。「三菱UFJ」(8306)のような形になります。でも目先はこの株も売り場なのでしょう。

「ジェイドG」(3558) の週足推移

でもカタルは貧乏人ですから、短期で最低は5割高になるような株を選択しています。「ジェイドG」(3558)も「タイミー」(215A)も上手く展開できるなら、株価は10倍以上になる素地があるのです。

でも直ぐに株価が10倍になるわけではありません。「三菱UFJ」(8306)は3年ほどで…株価は3倍になりました。3年間、保持すれば良いのでしょう。「ジェイドG」は既に1年間が経過しています。「タイミー」は、まだ上場したての「ホヤホヤ」企業です。でも小川君は若いですが、なかなかの器でしょう。

基本的にカタルは「若い世代」を応援したいのです。87歳の日枝さんは優秀かも知れませんが、日本の未来を考えた行動か…どうか…。「お笑い文化」を持ち込んで…日本民族を堕落させた元祖かも知れません。まぁどっちでも良いのです。老兵は消えゆくのです。皆さんは賢く…カタルを利用しないと駄目ですよ。でもカタルの言ったとおりに…「時間軸のズレ」は、ありますが、なっています。

「野村証券」 (8604)の週足推移

散々…「野村証券」が低迷していた時に、文句を言われました。アルケゴス問題など…事前に察知は出来ません。その後の経営も、「急角度の選択」ではなく…奥田は「対処療法」の経営なのです。だから時間軸が「ズレた」のです。

もともと…野村証券の企業価値は遥かに高い水準です。大和証券とは「月とスッポン」です。「USスチール」で学ぶことは…日本は米国の傘下で育った事実です。だから…今はアセアンの成長を捉えた経営が正しいのでしょう。

「Jトラスト」(8508) の週足

そろそろ…「Jトラスト」(8508)を継続的にやっても…良い時間かも知れません。明日から、安い日に少し買ってみるかな? 2022年の敵討ちです。あの時にお祖母ちゃんの老人ホームの一時金を作ろうとして、敢え無く…討ち死にをしました。でも今の「変動率」は「劣る」のです。

だからチンタラした時間が耐えられるかどうか…カタルが早く、早く…と、もっと激しい「新陳代謝の促進」を望んでいる理由です。こっちの寿命が持ちません。でも京都移住が失敗して…尖った運用を目指したけれど…カタルにはそんな神業のような技量はないですからね。難しい問題です。故に「エムスリー」(2413)を掲げているのです。皆さんは、賢い選択をしましょう。



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