時代の風

カタルが「デンソー」(6902)の「変身」記事を発見したのは、2年ほど前でしょう。たぶん…この報道が「切っ掛け」になったのでしょう。レポートで紹介した報道は、見当たりませんでした。この報道は2023年3月のものです。

「デンソー」(6902)の 日足

この時分に「デンソー」は、トヨタグループを率先して、自ら…「構造改革」路線を、歩み始めたのでしょう。そうして…その2年後に、トヨタの大御所である「豊田自動織機」(6201)の「MBO」の話が、登場します。

此処では「イオン」(8267)も同じような発表をしています。会員レポート銘柄の「コックス」(9876)の話です。時価総額は55億円ですが、現金を44億円も持っており、且つ、無借金なのです。確実にTOBなのでしょう。

豊田の構造改革ですが…でも、「松下電器産業」(パナソニック=6752)の頃でしょう。あの時代に、全てのグループ間の「株式持ち合い」意識は、既に変化しており、松下電器は「パナソニック」に変化して…「子会社群」(寿や電子など)を、内部に取り入れました。でも同じ頃、「日立」(6501)は、別の形を歩みました。グループを内製化するのではなく、整理して…「淘汰する」…道です。分離のまま、「他社」に売却しています。

この20年間くらいかな? 今の「持ち合い株式」の問題は、時間をかけて進んできたのです。これが日本の「村社会」の構造改革の「時間」推移です。

カタルは、この「遅い変化」を、「成田闘争」になぞらえて…「成田時間」と呼んでいます。分かっていることを、時間をかけて…みんなの「意識変化」を、ジッと…待ち続けるのです。

だから、聖徳太子の「和を以て貴しとなす」と言う精神が、日本人の「心に宿っている」と述べています。株屋にとって、「辛い」…時間です。

1997年~1998年にかけて、カタルは「証券界」を一度は諦めて…この「IRNET」の会社を立ち上げました。その当時に…この「IRNET」」は誕生したのです。でも、この時期は「どの上場企業」も「IR」(「Investor Relations」=投資家向け広報)と言う部署もなく…その言葉も知らない有様です。

「キリン」(2503)なんか…新川の本社に行った時は、確か…経理部に出向いたのです。「ソニー」(6758)も広報担当の部長でした。経理部と広報と「曖昧な区別」だった時代です。

しかし、カタルは必ず…「IR活動」が活発になり、それを専門に、インターネット上で伝える会社が「必要になる」と考えて…起業しようと思ったのです。今から30年近く前の話です。カタルの想像通り、今では「IR」と言えば…誰もが、知る名前になりました。

日経新聞の子会社組織の「日本IR協議会」と言う「天下り組織」もあったのです。その為に、カタルは「日経新聞の本社」に行って…「話をした」記憶があります。日経新聞も、一緒に参加してもらおう…と思っていました。流石に、役員待遇の編集長には会えず、副編集長でした。

まぁ昔の話は、「どうでも」良いのですが…今は相場の「時間軸」に悩んでいます。

正確に「捉えられるか」どうか…。既に、カタルは自慢ではありませんが、上がる銘柄は「事前に分かる」のです。問題は、どのタイミングで、株価が「本格的な上昇波動」に入るか? この「課題」の克服です。最近の会員レポートは、かなりの「精度」になって来ました。

3月23日の段階で…「ソフト産業株(DX)」を掲げていたのです。「ベイカレント」(6532)や「ライズ・コンサルティング・グループ」(9168)などです。その前は…「トライアルホールディングス」(141A)の株価が上がる前に…挙げています。

「エムスリー」(2413) の日足

まぁ、いくつか…掲げていますから…会員自身も「迷う」のでしょうが、ある程度のレベルになったように感じています。「エムスリー」(2413)も株価が上がる前に、何回か…掲げていました。確か…この株は、年初からでしょう。だから株価が2000円台に乗る前からの「指摘」です。今日は自己自慢する日でなく…日本の「構造改革」の話です。

もともと…日本の車の生産台数は、2024年は823万4645台です。しかし…でも実際に「販売される車」の台数は442万1494台なのです。何故、400万台弱も、多いのでしょう。これは「トヨタ」(7203)の300万台の生産体制の「維持」と言う…国内の「雇用を守るため」に、作られた仕組みの為です。

しかし…(名古屋の人はゴメンね。)何か…が「おかしく」感じるのです。

この雇用を維持するために、一次下請けメーカーは、兎も角、2次~3次になると…末端の「下請け工場」は「大変な努力」を、強いられるのです。自動車は裾野が広く…4次下請けもあります。このような生産体制があるから「トヨタ」と言う会社は成り立っています。その末端は、毎年、部品単価の「値下げ要請」があるのです。ひどい時は、半年に一回です。乾いた「ぞうきん」を絞る行動です。

その限界点が、日産「マーチ」の生産移転でした。2010年の初めに…当時の日産のゴーンが決断をします。タイで生産した小型車ですから、1台当たり…5万円程度の「利幅」しか…ない車を、タイから日本に、「輸送して」販売するのです。これが自動車の「生産現場」の実態です。

こんな産業なら、日本に「必要はない」筈です。何が…「雇用を守る」だ! 国民に我慢を押し付けて…「自己利益」を優先させるトヨタです。「デフレ」の正体です。もともと…「下請け叩き」は、トヨタの専売特許です。

結局、ブランド力から「広告宣伝費」欲しさに…メディアも、「トヨタ」の悪口を言わず…「ビックモータ」が悪者になって、「中古車」業界、全体が叩かれました。でも結局、正しい筈の「トヨタ」も、同じような保険の「不正請求」をしていたことが、後で判明します。

章男社長の会見は「型式認定」の「日本の不可解さ」を述べていました。

でも国土交通省は「国際ルール」と言って、彼の主張さえ…認めていません。今回はトランプ大統領が「非関税」障壁を問題にしています。日本基準が、世界のルールから、微妙に…「ずれて」おり、そのズレを、日本政府は認めません。「ランプの色」程度…どうでも「良いように」思う…カタルです。

森山幹事長は「コメ」の輸入関税問題に言及し、「コメの価格」を守ろうとしています。夏の参議院「選挙」が近いためでしょう。しかし…この政策は、何か…が「おかしい」と思うのです。栄えるなら…もっと「若者」が、農業を営み「栄えるはず」ですが、この関税政策の「保護の結果」…農家の生産年齢は、ドンドン…高齢化しているのです。65歳以上が70%も占めるのですよ。なにが…「生産者の雇用を守る」ですか? 

正当な競争をして…「国際価格」で勝負すべきでしょう。

カタルは、昔の馴染みの鮨屋の大将が、面白い奴で…「カルフォニア米」の鮨を食べたことがあります。結構、美味しかった記憶が残っています。今回ではなく、前回のコメ不足の時の話です。その時に、「タイ米」が、出回っており、そのタイのお米を「チャーハン」にしたら…チャーハンは、日本のコメよりタイ米の方が、むしろ、パサパサして…美味しいかもしれません。

「雇用を守る」と言う「大義名分」は、日本の「進化」を妨げて…成田時間を延長させるだけなのです。日本人は、自ら積極的に…「構造改革」に取り組んで「新陳代謝」を促進させるべきでしょう。日本で「使う」以上の車なんか、苦労をして「生産体制を維持する」意味が、あるのでしょうか? 

だから…冒頭に掲げた「デンソー」の株価が、日本の「構造改革の証し」のようにも思うのです。

メディアは「豊田自動織機」の話をしていますが、これは日本の「構造改革」の話であり、日本人が決めるべき問題です。森本自民党幹事長の「コメ価格の維持」と言う考え方の根底にある考え方は、一見、トヨタの300万台の生産体制の維持と同じで…「雇用を守る」話ですが、その根底にある時代の流れは、「違う…構造改革」を、市場は求めているように感じています。

だから「DX」を、もっと…積極的に取り込んで…「AI革命」を世界に先駆けて、日本が成し遂げるべきです。誰もやったことがない「未知の道」を、自らの手で創って…世界の「デファクトスタンダード」を創るのです。

光や量子の世界を取り入れた「NTT」(9432)が提唱する「IOWN」を普及させるべき…国家予算を付けるべきでしょう。昨日…ようやく政府は「ラピダスへの出資」を可能にする…「改正法案」が成立しました。「批判」が多い…案件です。

カタルも「どちらか」?…と、問われれば「反対の立場」です。しかし…もう「着工」したわけですから、グダグダ…と言わずに「一気呵成」に時間軸を、もっと早めるべきです。

カタルは「奥田」のような奴は、嫌いです。1期で出来る仕事を、彼は、3期に分けました。ようやく…前向きな「M&A」や「プライムブローカレッジ」の再開です。昨日の決算発表では、カタルの事前「観測」通りの数字を叩き出しました。

でも、相変わらず…「しょぼい」奴です。カタルなら1000円まで…「買えるだけの株」を「自社株買い」で…「無制限」に、実施します。何故なら、野村証券のブランドなら、「社債金利」は3%代(台)なのでしょう。それなら…7%も払う配当より、得ですし…更に純資産価値は1208円ですから、1000円まで株を買っても、その「鞘」が抜けます。自社株買いをやれば、やる程…ドンドン、株価の価値(企業価値)は、高まります。たった600億円の自社株買いだ…そうです。

「信越化学」(4063)は、5000億円の「自社株」買いです。「信越化学」の純資産価値は2220円で、時価は4046円なのです。しかも「信越化学」は、今回の「関税分」を上乗せして…「輸出する」そうです。「強気な経営」です。

やはり…奥田って…しょぼい奴いです。自慢そうに…会見をしていますが、これはカタルが、普段から語っている「時代の風」の話です。

どんな…脳タリンの経営者でも、この程度の「数字」なら、誰でも出せるのです。むしろ…3倍程度は「劣っている」ように感じています。一株利益を300円台にして、株価は1200円を超えて…2000円台にしてから「自慢」をするなら分かります。でも現状の株価は800円台に乗ったばかりです。カタルと同じで、「トホホの奴」です。また…明日。

これから会員レポートを作成しますから、会員の方は、明日にでもお読みください。



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