名目時代の見分け方

開いた口も塞がらないとは、この事か…。日産自動車だけでなく、神戸製鋼のデータ改ざん問題は、日本の村論理の弊害が、実質経済重視の政策運営のなかで…潜在的な病巣として広がっていたと言う事でしょう。

つまり…東芝問題も、同じ土壌ですね。全ては労働問題の歪みがあるのでしょう。パイオニアの指名解雇事件を受け、日本経済は先送り体質が根付き、弥縫の改善策で、現状を凌いできました。その歪みが、一気に、名目時代の入り口を前にして、噴出している様に思います。先ずは、情報公開で…問題の対処に、全力と取り組まねばなりません。重工の客船受注の問題も、東芝と同じ構造です。今回の日産も、神戸製鋼も同じですね。

何故、車のハンドルには「あそび」があるか?

社会の順調な運営には、ある程度の無駄と思われるユトリがないと…円滑に物事が動きません。昔、日本興業銀行は、必ず東大法科の優秀な秀才以外に、バンカラなタイプを一定な割合で採用していました。故に、昼間から酒を飲む豪快と言うか、なんと言うか…、大雑把な人間が、上司に居ました。大概は、常務止まりで本社に残れず、系列の社長に天下りですが…。カタルの知り合いで、亡くなられた杉下常務もそうでした。

日本経済は「あっぷ、アップ」だったのです。そうして…内部留保を必要以上の貯めこみ…厳寒のデフレ政策に耐えて来ました。その融解が起っているのでしょう。日産自動車も神戸製鋼の問題も、そんなイメージです。

正常化へのステップアップを前にして、今までの最後の膿が、湧き出ている印象です。この後、化学工場の新設などが起るかどうか…。多くの工場は、これまで新設が必要でも改修などで、その場を凌いできました。故に、もう設備の多くは…老朽化しボロボロの状態でしょう。

飛行機をイメージすると、良いですね。通常、飛行機はフライトを終えるたびに点検され整備されますが…フライト時間が多くなると、大きな部品交換をして…大規模な改修をします。そうして耐久年数を残して…新興国などに飛行機を下取りさせ、新品の飛行機に変えます。でも日本の多くの化学工場などは、この耐久年数を超えた中古品を使っているイメージです。故に、事故も多く起っています。

日本の社会基盤の多くが、この状態です。戦後の高度成長期に、整備された施設が老朽化しています。だから…そうですね。代表事例の「横河ブリッヂ」(5911)などは、これからも、この成長期を謳歌できます。たぶん、今の株価は、まだ割安なのでしょう。ずいぶん上がりました…がね。でも…こんなものではないでしょう。

横河ブリッヂの業績推移

横河ブリッヂの週足推移

実はこの構想は、カタルの現役時代だから…ずいぶん前から、存在するものです。それが名目時代を迎え…ようやく、開花します。まだ株価は、3倍程度ですからね。

日本は、少子高齢化社会を迎えているので、基本的に…「スマートコミュニティー」を受け入れやすい土壌が、存在します。カタルは前からこの事を述べています。故にロボットなどが、社会に導入されても、違和感なく…浸透する筈です。

だから官僚君の出番なのです。でも肝心な統率を取る指導者が、劣化していますからね。利害調整が政策運営だと勘違いしている馬鹿が、政策官僚の中にはおおぜい居ます。故に「忖度」(そんたく)など…、馬鹿な根回しをする輩が、増えたのでしょう。教育の重要性が問われます。

NHKの番組が、最近は、充実していると感じませんか? 比較的、良い番組が多いようにカタルは感じています。これは視聴料収入の安定が大きいですね。法律改正で国民の義務になりました。お金は使って…なんぼですね。同じことなのです。実質から名目時代に変わると言う事は…。何故、カタルが「1300兆円の逆襲」に、拘っているか? ここが基本だからです。

そうですね。例えば…ホンダは狭山工場を閉めて、寄居工場に集約されます。跡地の狭山工場は、どうなるのでしょう。名目時代が確立されているなら、次の使用者が、直ぐに決まりますが…実質時代が継続されているなら、その跡地は、損金処理を迫られます。おそらく有価証券報告書には、路線価程度の査定なのでしょう。でも買い手がなければ…ゼロ評価で、場合によれば、跡地の土壌改善処理で厄介者のお金が掛かります。築地移転の豊洲と同じですね。

もし…全国的に地価が、毎年上昇していれば…どうでしょう。10年、20年の歳月が地価上昇により、資産価格が上がるのです。分かりますか? 経済が円滑に回ります。故に世界基準では、資本主義経済なら、必ず地価は、5%程度、上昇しているのです。これが名目経済の世界の話です。馬鹿ですね。宮澤喜一は…。どんなに記憶力が良くて…優秀でも、原理原則を理解しない馬鹿が、上に行く仕組みが歪んでいます。

安倍さんは、ソコソコです。一応、原理原則を、良く知っていると思われます。カタルなら、もっと劇的に社会構造を変えます。キャッシュレスにして…電子カルテを整備し、遺伝子情報も、個人情報など無視して…利用します。ヒットラーのような優勢民族主義に陥るかも知れません。でも…効率化社会を進展させるためには、ある程度、強引な政策運営が必要です。成田闘争のような…馬鹿な時間を使っている国だから、いつまでもモタモタするのです。

今も、自衛隊の解釈で揺れています。馬鹿ですよ。北朝鮮の脅威が叫ばれているのに…軍隊を容認しないなど…。建前論を翳す、政党が存在します。自衛隊員の心情を組みなさい。国民の為に…という大義が、成り立ちませんよ。

本日は、抽象的な表現は止めて…具体論で名目時代の確認を、具体的な事象を使って説明しようと思っていましたが…スペースがあるかどうか…。すっかり、神戸製鋼のデータ改ざんで…狂いました。

先ずは…名目時代は「待っている人」が、居るのです。株が下がったら…買おうと思う後発隊がおおく存在します。何故なら、未来に「希望が生まれる」からです。必ず、株が上がるなら…、下がったら買い続ければ、必ず儲かります。その待ち時間はドンドン短くなっています。市場参加者が増えているからです。日本には、たくさんの待機資金があります。個人の現預金残は945兆円も存在します。

名目時代の多くのケースでは、前の高値が、押し目の限界値に変化します。カタル銘柄のケネディクスで…解説しましょう。沢山の山の株価を入れたので…判断に迷うかな?

ケネディクスのチャート

基本的に、まるで囲った部分がポイントです。カタルは、前から519円、514円、517円の3点天井が、重要なポイントと認識しており、その話をレポートでしています。故に予期はしていましたが…カタルは、ゆとりを重視して、無理して追証を差し入れず…(実際は100万かな?入れましたが…)同時に、ケネディクスの建玉を削減しました。508円の最安値で投げています。9月6日の寄り付きです。

でもやはり500円割れ程度でしたね。当初から、488円までは、下がらないだろう…とは考えていました。しかし貧乏人は保険料を払うのです。

基本的に、このケースのように前の関門と言うか、壁が、一度、その高値を更新すると…今度は、逆に下値の抵抗線の壁になります。だから、今度は607円辺りか…669円を抜いて更に上に行けば…669円の高値が、今度は下がった時の「下値の壁」になります。名目時代は、常に、そうですね。この669円が、今度は、下値なのです。故に高値水準を買っても…怖くはありません。

日経平均株価の推移

もう一つ、事例を掲げましょう。先日、カタルは日経平均株価で解説しましたが、皆さんは覚えていますか? 今年の8月末から9月にかけての話です。カタルは日経平均株価が下げて来ましたが…200日線が下値支持線になると、言ってきました。これが支持されるなら…「名目時代の証明」になると述べて来ました。覚えておられるでしょうか?

事実、一時的に割れましたが…結果は、そこが底で、買い場でした。カタルが三菱UFJを650円台で買っていた時分の話です。

まぁ、結果論ですが…。今から、振り返れば…200日線割れが買い場になりました。良いですか…だんだん時代は、名目時代に傾いており…、ドンドンと、この輪は広がります。

名目時代は「空売り」など考えず…間違っても良いから、積極的に行動する事です。一度、上がった株は、元に戻りません。故に…カタルは、ユビキタスも積極的に実験を試みています。

この株も、名目時代が確立されているかどうかの…一つの実験でもあります。だって10月には、また準天頂型衛星が打ちあがり、これで4機体制が整備され、来年の春から運用されます。ユビキタスは、これから期待される「車載器関連器」が、売り上げ計上されます。基本的に…企業業績は上向きなのです。

物の考え方とは…時代の事件や事象が、相場に反映されます。今回の日産自動車や神戸製鋼を観て…自分が、どんな風に…時代を判断するか? その「眼力」が問われています。それでは…また明日。



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