アーカイブ:2020年1月6日

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イランの革命防衛隊のソレイマニ司令官殺害の消化が、市場で、どの程度掛かるかは…現時点では判断が付きません。それはイランの報復度合いに影響を受けるからです。しかし本質を考えて欲しいと思います。カタルは中東情勢の予備知識がなく、良く事態が分からず、本日の日経新聞で…その知識を補っている程度です。だからそもそも解説など出来る道理がありません。

しかしこの問題は、米国が1990年に起こした湾岸戦争の時に、イラクを支配していたフセイン体制を倒したことが引き金になり…イラクの混乱が強まったように感じています。クウェートへ侵攻したので、フセインはやられました。でもその時に…撤退をさせるだけの処理方法もあったのでしょう。米国の介入により、フセインが倒れ、イラクの混乱に拍車が掛かりました。ISの台頭もそうだし…シリア情勢も似た展開です。

其の後処理を見ると…なかなか安定しないイラクに対し、米国は維持費負担の問題から軍隊の撤退を決め、混乱は更に深まります。あの辺りは利権が絡み、スンニ派、シーア派の勢力争いが絶えません。何故、いがみ合うのか? そもそも両派の違いも、分からないカタルにとり不思議な成り立ちです。北朝鮮もそうだし…市場原理の下で、正当な競争をして頑張ればいいのに…と思うのです。

シリアでも米国の介入があり、結局、見ていると…米国って、ずいぶん勝手な国だなぁ~と言う印象を持っています。自分達が支援をすると…約束をして行動させたのに、その支援を途中で打ち切るのです。世の中は色んなことがあります。そもそもイランの介入を許したのは米国の意向なのです。世界中で、色んなところで紛争がありますが、何故、武力闘争になるのでしょう。

今回の米中貿易協議も、ある意味では、米国のルール変更による混乱です。でも面白いですね。トランプは株価が高値になると問題を起こし、株価が大きく下がると…対応をします。そう思うと…米中貿易交渉の第一弾の山場を越え、株価が高値圏を駆けて来たので…この辺りで「ガス抜き」が、必要不可欠でした。

ナスダックの日足推移

何か、起るとは思っていましたが、こんな形とは…。予期せぬ展開でした。だからイランの対応にもよりますが、対応は株価位置と…相談になるのでしょう。だってナスダックは11連騰もしていたのです。

基本的に市場原理主義は経済が最優先され、その動向により政策が決定されていきます。日本の「失われた時代」と言う混乱は、今の中国のような仕組みを壊されたのです。「ジャパンアズナンバーワン」と言う日本村論理の仕組みが称賛され、日米貿易に米国が負けたのです。

だから「プラザ合意」と言うルール変更を余儀なくされ、その対応を日本が間違った。そもそも資産価格を仮需により、大きく上昇させる失態を演じたのです。プラザ合意の目先の対応の為、金利平価説を主眼にした低金利政策を実行した結果、仮需が大きく膨らみ、バブル状態を作り出しました。大蔵省や日銀の失態です。

今の米中貿易戦争は、中国論理を潰す理屈です。まるで日本が1985年にプラザ合意で潰れた理屈と同じです。「ジャパンアズナンバーワン」と…終身雇用や年功序列の日本村論理が称賛されていたのに…車の競争で米国を席巻して、米国が多額の貿易赤字を作ると…その日本村論理を潰しにかかる。今は、中国の全体主義と言うか…共産党のやり方はフェアじゃないと言う論理で、中国の力を削いでいます。

自分達はGAFAの支配で、新しい力を得ているのに、フランスがデジテル課税を持ち出すと…潰すわけです。つまりこの世界の「成り立ち」を、僕らは逆に、利用しなくてはなりません。米国の行動の先回りをして、賢い投資をすればいいのです。

たぶん…一部の支配層は、米中貿易交渉の山場越えで…今回の行動を事前に知っている可能性もあります。つまり彼らは株価が下げたら、また株を安値で買いたいのでしょう。その繰り返しです。適度にガス抜きをして、株価に理屈を付けて上下させ、世界中の人間から市場を通して、お金を賢く回収するのです。日本は、その口車に乗って…1300兆円もの富を失い、失われた時代になり、体制が転換されました。

日本村論理はある意味で、その群れの中で生活をしていれば、守ってくれる社会でした。だから終身雇用で、年功序列だったわけです。でもその仕組みはドンドン変化しています。パイオニアの指名解雇事件は大きな出来事でした。でもあの時に、今日の日本の姿を想像した人は、居たのでしょうか?

カタルの所に来るメールを読むと…「効率的市場仮説」を、何度も、何度も解説していますが、その意味の理解が進まないようです。何か材料が出ると…右往左往するようです。

何故、株価の上下で、自分の心が動くのでしょう。無理な投資をしていませんか? 自分の力量を、確り管理できていれば…今回の米中貿易戦争も…、今、起こっている司令官の空爆も…成り行きを楽しめるはずです。この混乱により株価は売られます。だからある意味でチャンスでしょう。

市場の株価の値動きを良く見ていてください。強い株価の動きをしている株があります。明らかに手が入っているのが窺えます。その中で…沢山ある候補の中で、市場が新しいスター株を選択します。出来るなら、その候補株のなかでも、一番効率の良いものを選択したいものです。そもそも原油価格は、そんなに上がっていません。リーマン前は100ドルを超えていました。スマートエコノミー、シェアビジネスが進化し、化石燃料を利用する機会が減ります。

レーザーテック(6920)の日足推移

昨日、カタルは半導体の話を展開しました。この動きはようやく始まるのです。だって2018年から、ずっと価格は低迷を続けてきました。ようやくバランスが取れたのでしょう。だから最先端のTSMCが増産投資を決めると…直ぐに反応しています。スクリーンの株価の底値…、いやレーザーテックでも良いですね。何故、レーザーテックなどは…半導体価格が大きく下がっているのに、株価は新高値を続けて来たのでしょう?

スマートエコノミーの流れは、今回の司令官の死ぐらいで、揺らぐものではありません。よく市場原理の仕組みの本質を見極めましょう。流れをしっかり理解していれば…あとは自分の力量を把握して行動するだけの話です。

カタルは常々述べています。株式投資で一番難しいのは銘柄選別などではなく…自分自身との対話です。力量は、それぞれの個人により違います。だから何か材料が出てアタフタするなら…既にその時点で、自分の力量把握を間違っているのです。株価が騰がる時だけでなく…下がる時も、相場を楽しめるなら…本物の投資家レベルになるのでしょう。

何か禅問答のような対応解説で、申し訳ないが…人それぞれの力量により、アドバイスと言うのは変わるのです。お金持ちに対し…株価が大きく下がれば、「買い場です」…と言えば良いです。

買い続ければ良いのです。時代の流れや方向性は変わりませんよ。今回のような事態は、何れ…何処かでバランスが得られ落ち着きます。そのバランス地点が、何処かは分かりません。相手があるのです。要するに…事態がどう転んでも良いように、自分自身のポジションを常に変えねばなりません。株なんか…上がっても、下がっても、どちらでも良いのでしょう。

要するに自分自身と、確り…対話が出来ているかどうかです。この程度の下げで、気持ちが動揺する人が居るなら、既に相場を張る前から負け組です。

どちらに転んでも良いように…自分自身と確り対話をして、投資方針を決めておきましょう。でもカタルの本日は、自分にとって過分な持株なので…SUMCOを利食いしました。他にも、いくつか…この安値で利食いと言うか…。損切りと言うか、ポジション調整をした次第です。下がっても良いし…上がっても良い対応を取って置けば、相場を続けられます。

皆さんは、間違っています。自分の考えなんか…市場の共通の価値観ではありませんよ。そもそも…市場の共通の価値観とは、常に変動しているから、そんなものを、あれこれ議論しても仕方ないのです。

偶発と言うか…、なんと言うか。既に米国内の一部では、決まっていた事が実行されたのでしょう。つまり、この影響度合いは米国にとってマイナスにならないから、彼らは始めたのでしょう。だって株価は高値で…更に上昇気配だったのです。

でも日本株は、まだ「流動性の罠」から完全に抜け出していません。だからどちらかと言えば…疑心暗鬼の中での株価の上昇でした。でも考えて下さい。昨年の8月、日経平均株価は16000円になると騒がれていましたが、結局、日銀のETFや自社株買いなどで2万円も割れなかったのです。もう少しです。

日本も東芝の子会社へのTOBなど…M&A時代が始まりますよ。本物が残る体質に変化しています。

経団連の中西さんは雇用の話をしていました。ようやくと言うか…、なんと言うか…。カタルの息子が昨日、孫を連れて遊びに来て、今は年棒制になったそうです。ボーナスなんか、分割でもらうのだそうです。社会構成はどんどん合理的な判断に変わって来ています。僕らは、確り…時代対応できるように、常に関心を持ってニュースを見て、そうして…そのニュースの背景を自ら考えましょう。何故、その事態が起るのか? その対応をどうすればいいのか? 株価の上下に、心が揺れない体制を構築しましょう。それでは…また明日。



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