アーカイブ:2021年1月

時間の読み

好決算銘柄のオンパレードになって来ました。たぶんこれから始まる決算ラッシュにおいてかなりの企業が増額修正をするのでしょう。この動きは昨年の6月頃に走りがあり、9月から相場はその動きを感知して爆走を始めています。基本的に最近の傾向としてパッシブ運用が中心なので指数投資も始まりました。

スミダコーポ(6817)の日足推移

カタルは6月に自動車株の打診買いを始め…何度か、買っては投げを繰り返し、その時間を読もうとしていました。その頃から…出遅れ株にも注目し割安株を提示していました。例えば、島精機は再安値近辺で推奨し値戻しに入りましたが、ここ数か月は停滞をしています。逆に石油資源開発などは、最近になり…ようやく株価が上昇を始めました。

島精機(6222)の日足推移
石油資源開発(1662)の日足推移

別に小型株だけではなく…大型株も、たまに取り上げています。昨日、高値を更新したAGC(5201)など少し早かったのですが、7月26日の会員レポートで3230円の推奨となっています。その後は直ぐに下げてから、ようやく上昇を始めています。

AGC(5201の日足推移

まぁ…これだけ株価が上がっているから当たり前なのですが…何故、こんなことを振り返っているかと言えば…今の相場判断が非常に難しいのです。高騰を続ける指数銘柄と半導体株関連などの株価は休むと思っています。

ただ…あまり下がらない可能性もあります。逆に先日紹介したように基本的に小型株は下げています。昨年の9月から乖離調整を余儀なくされています。このグループは3月から9月にかけて高騰しましたから、この反動相場が続いています。既に4か月が経過しています。もうすぐ、信用の期日の時期が来ます。ロコンドを見ると分かりますね。カタルは今年になってから初めて「底入れ宣言」をしています。

ただ…この宣言も下値ボックスが続き…最後の駄目押しで新安値を入れてから株価が上がるパターンもあると述べており、仕掛け人の動きがみられないので疑問符付きですが…カタルには一番、良く見えています。だから昨年書いた「カタルの失敗」のレポート通り、山手線の周回遅れの相場を待っているところです。順番の読みを間違えると…こうなります。

ただ…カタルはもう一つの展開も視野に入っています。昨年の6月から自動車関連株などの出遅れは「キチン循環」の話です。あまりにひどいコロナ禍で経営者は半導体の発注を減らしたのです。だから今、車の半導体の不足が言われています。

この半導体は巣ごもり需要のパソコンなどに流れました。要するに自動車の経営者はバカ揃いで…今の減産に追い込まれています。カタルは6月に中国の統計を見てすぐに自動車が復権すると読みましたが、実際は早かったのです。正しい選択は8月でしたね。その約6か月後、それが現実となって…今の状態があります。

市場には様々な景気循環の波があり、日本の場合、これらの景気循環とは違う、実質経済から名目経済への変化があります。

この資産価格を重視する隠れた波動があるのです。金融株を買っているのはこの話です。野村証券などの銘柄は数字が合い、尚且つ、企業業績は良いはずです。しかし…この変化は見え辛いのです。余程の日本通でないと…日本で起こっている社会変革に気づかないのでしょう。何しろ、個人の現預金残は1034兆円ですよ。このお金が動き始めるわけで…とっても大きなスケールで…長い波動です。

ここにDXなどの技術革新の流れもあります。コンドラチェフの波と言う、キャッシュレス社会のAIを取り入れた話ですね。脱炭素化もスケールの大きな話です。最近、スポット市場の電力価格が寒波の到来で高騰し、社会問題になり上限宣言をしていました。電力株が上がり、J-POWER(9513)を1月5日に、目先も取り上げるとして…「今日の市況」で取り上げました。その後、この株は急騰劇を演じています。

カタルレポートの「当たり」を取り上げているわけではありませんよ。このレポートは「玉石混合」です。ですが…一般的なメディアとは違い、株式相場を知ってもらうために、敢えて難しい専門性のある「テーパリング」の話なども盛り込んでいます。

いちいち…細かく解説をしだすと大変なのです。そうして時間の読みの難しさを理解してもらうために、本日は株式教室の題材に「時間の読み」を選び、過去のカタルレポートを追って相場の流れと現状の説明をしています。

今はかなり「リスク」がある場面です。

もともと年初の会員レポートにも書いたように…バイデン次期大統領の追加の経済対策が決まり…まもなく就任式です。休みやすい環境にあります。昔から「節分天井彼岸底」と言われるように賞味期限は短い相場です。

村田製作(6981)の日足推移

加えて…村田製作を見ても分かるように…この追加対策を先取りして、9月から高騰に次ぐ高騰を演じています。村田製作などは、明らかにスピード違反です。いくら、いい企業業績が発表されても株価はあまり反応をしないと思っています。

読みをは外したカタル君の低迷を物語る姿

難しいのです。年がら年中、相場を張り続けているより、少し時間を置きたい心境です。ただ…お金余りは続いていますから、相場が大きく下がるとも思えません。故に…期待も込めて…方向性を変える相場も考えられます。休んでいた小型株の復権があるかもしれません。

あるいは、吸収しきれない資金なら、名目時代の金融セクターの選択もあり得ます。…がこのセクターの浮動株は非常に多く、この程度の資金流入では相場を支えられるかどうか…。でも…何れは、来るのです。昨日の発表かな? シティーは自社株買いを実施するとか…。

この動きは、今後の相場の焦点になりえます。

ローム(6963)の日足推移

何も村田だけでなく…ロームも9月から異常な上がり方です。良いのは分かっていますが…相場と言うものは、必ず、休みます。一度、休むと…通常は最低半年間、場合によれば2年程度の時間が必要な場合もあります。損切りを承知で高値を追い続けるか…。それとも休んで次の相場展開を観察するか…。難しい選択を迫られています。

今の所の主役は、日本を代表する電子部品株です。外人投資家が好む選択です。ですが…株価は既に好業績を完全に織り込んでおり、ここから彼らは利食いを交えます。たぶん2月半ばまで…落ち込まない企業業績が鮮明になるところまで…の命でしょう。

カタルは貧乏人のためにこの値嵩優良株相場と言うのは、昔から得意ではありません。良いのは分かっていますが…貧乏人には100株を買うのも100万円台と高値の華です。だからなのでしょう。

まぁ、そんな中で…もがくカタル君の現状です。これからロコンドの決算数字を分析してみようと思っています。その結果は、何れレポートします。本日はやることが他にもありますから…この辺でお終いにします。中途半端な形ですが…分からない人間に完璧さを求めてもせんない話です。また明日。



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