アーカイブ:2021年8月7日

本来の企業価値

ざっと記憶に残るだけで…NTTの2500億円は1年に2度目と言われているし…デンソーの1000億円、任天堂の1000億円、ホンダの700億円など…この時期にしては珍しいのです。通常は、期末=つまり5月に発表をします。今年は1Qの段階で増額修正をする企業が多く…増配や自社株買いなど…「株主還元」も目立ちます。

昨日、僅かに残った東芝株500株の配当金が届きました。55000円ですから、税金を引いても43827円も貰え…お小遣いになります。野村などの…「配当利回り投資」も有効でしょう。何しろ…企業側の内部留保の残高が475兆円を超えており、もう…これ以上積み増すことが出来ません。

既に上場企業の時価総額と比較して、新たなお金がなくても…買収する相手先の企業資産を担保に融資を受けることが可能な企業の数も多いのです。故に、MBOまがいのTOBが増えてきました。「ユニゾ」のケースは、何も例外ではなく…一般的な事例なのです。本日の日経には愛光電気、昨日の日経にはカーディナル、サンコール、少し前はサカイオーベと…数えあげるとキリがありません。

この東芝問題の意味を、理解するために…こちらの記事をお読みください。

つまり…日本村社会構造の根幹が壊れた現象です。だからこそ…このような報道を良く見るになって来ました。ブラックロックなどの大手のヘッジファンドも同様です。

皆さんは目先の株価だけを観て、自分の感情が動きやすいのです。まぁ人間だれしも、自分自身が基準になり、「己の考え方」に溺れます。カタルも同様です。しかし時間軸を延ばす考え方は必要です。目先、自分の持っている株が下がって低迷しているからと言って…何も悲観することはありません。自分が何故、高値の時に、その株を買ったか? その理由を考えて…条件が変わってなければ…株価が安くなった今は、絶好の「チャンス」に映ります。

僅かな…時間軸ですよ。

例えば…実話を引き合いに出しましょう。カタルは「UMC」(6615)と言う株を推奨したことがあります。不祥事の「不正会計」が発覚して、問題になりました。

UMC(6615)の日足推移

その時に、この会社は「行ける」と思って推奨をしたのが、株価は500円から600円前後かな? 2019年の10月頃の話でしょう。調べれば分かりますが…面倒なので正確な時期や株価は分かりません。その後、更に株価は下がります。故に、昨年の3月29日の会員レポートで再推奨をした時の株価が223円でした。なんと半値以下になったので、カタル自身もUMCを1万株ほど買った記憶があります。

その後のUMCは、ご覧通りのチャートを演じ、今年の春に…UMCの株価は1000円を超えます。僅か…1年程度の我慢です。この時間軸でも、人間の心は「萎えます」。

皆さんは、決算短信など観て…企業の「本来の価値」を正確に指摘できますか? 

カタルは株式併合の知識がなく…商船三井の5000円台は、ずいぶん高いなぁ~と言う印象を抱きました。 自分自身の過去の株価イメージと大きく乖離したためです。

昔の商船三井の株価は500円前後なら…そんな割高感をイメージしません。故に…今回の一報に接し…「出遅れた」とも言えます。あの日経新聞を読んだ最初の印象は、ストップ高で…株価は入らないだろうと言う物でした。まさか6000円以下で買えるとは思ってなかったのです。その後、木曜日かな? その辺りで…「株式併合」の事実に、気付いたわけです。

今回のメールで「田中化研」の質問を頂きましたが、内容をよく見てないのですが…直ぐには「大きく…は育たない」との印象を持ったのは、全体株があまりに弱いためです。

株価と言うのは「内部要因」だけで、決まるわけではなく、「外部要因」の比率が、ずっと高いように感じています。たぶん…カタルのイメージは30%が内部要因、70%が外部要因によると思っています。この環境変化で株価評価はPER10倍から100倍まで変化します。

故に、その状況の理解を深めるために、昨日は個人投資家の筆頭人気株の「BASE」の株価を紹介して…今の「相場状況」の理解を促しました。この株は株価が15倍以上になった人気株です。ただ…田中化研の可能性は残っています。故に、「仕掛け人」次第でしょう。

カタルは当初から、「商船三井」の株価は、1万円以上になると思っています。

理由はコロナの「デルタ株」の存在です。感染力が強く港湾労働者も、船員も無理が出来ません。だから運賃相場は高止まりの期間が…「長引く」と思っています。ただ何れ、駄目になるから、「賞味期間限定」の「博打株」の位置づけは変わりません。しかし…株価は2000円(昔の200円)割れから…今は7000円ですからね。

従来のカタルの商船三井に対する株価イメージは300円台が下値で500円前後の株価のイメージが潜在意識にはあります。だから別に700円程度なら、そんなに驚く水準ではありません。通常は安値から10倍でしょう。故に株価2万円も射程に入る可能性があります。

先ほどUMCの話をしましたが、企業には「腐っても鯛」と言う言葉があるように…潜在的な価値があるものです。故にカタルは良く…「不正企業」の再生チャレンジを狙います。

シャープも東芝もそうです。必ず…と言って良いほど、他人が見捨てる企業が出直る場面を狙っています。大昔の話ですが、カタルレポートの第一号の推奨株は企業業績が不振で大赤字に転落した「日揮」(1963)でした。1999年の春の話です。このサイトを始めたのは1998年からです。その翌年の春に、皆さんに提示した株が、当時は大赤字に転落した日揮でした。

でもUMCも同じですが、このような業績不振企業の場合、1年程度、見込みが外れるケースは良くありますね。なかなかスムーズに…利害関係の処理が決まらないこともあります。これは内部情報の範囲ですから、部外者には分かりません。

ですが…1年程度の時間軸のズレなど…当たり前です。

問題は企業の本質、本当の企業価値を見抜くことが、出来るかどうか…です。カタルの選択眼の基準は、なかなかのセンスだろうと思っています。ですが…問題は時間軸です。この克服がなかなかできません。最近では、とうとう…そんなものは当事者でないと分からないと思います。的確な時期と言うのはないのです。所詮、他人の心の中が読めないように…誰が、いつ、その株を買いに動くか…予測など不可能です。

例えば…新電元の読みですが、まさか、あのタイミングで外人買いが入るとは思っていません。しかし企業業績が改善することは、外部環境を観察していれば分かります。あの発想は東芝でした。東芝がパワー半導体の工場を新設したニュースに触れた為です。

資金運用が制限されている東芝が、資金を使うという事は…相当、有望だと言う証です。ここにホンダの方針が重なります。EV投資の加速です。条件が揃っています。だから株価は何れ1万円でしょう。

こんな事は外部環境から事前に推測が可能です。

問題は、何時、誰が、その株を買いに入るか?…と言うタイミングです。ですが、これは分かりません。カタルが上がると思った株は必ず上がります。問題は、時間軸がズレるか…どうか…の話です。

野村証券のアルケゴス事件など、事前に読めません。ロコンドは、フロックの見方は事前に指摘していましたが…カタルは「溺れました」。

何故か? この手の株は最大PER100倍の評価をしても良いのです。田中君に対する信頼度の問題です。今回のM&Aと自社株買い(これは賛否の意見が割れます。)を観て…カタルは合格の再認識をしています。何れ、時間の経過で4180円の高値を更新します。

もともと…カタルは、黒字に拘るより…赤字のままでいいから、高い「売り上げの伸び」を追求すべきだと言うのが…カタルに本音でした。アマゾンやテスラのように…。しかし日本人は「ネガティブ」ですからね。故に、短期間の「足踏み」は仕方ないのでしょう。

自分が「仕掛け人」でない限り…時間軸をピッタリ当てることは出来ないのです。最近はそう考えています。故に「シックHD」(7365)なら…カタル自身が、その時間軸を決められるかもしれないとも考えています。その為の実験を、今、している訳です。

素材は一流域とは言えませんが…なかなかの器でしょう。流石、光(光通信)の重田氏が支配下の置く会社です。後は光のグループ力が生きるのでしょう。光の営業力など凄いですよ。皆さんは、あまり世間を知らないようです。

今日は…日本株の企業価値の話を潜在的なテーマにしています。

故に冒頭の自社株買いや増配報道、そうして、この時期の通期の増額の「異常さ」…カタルには経験がないのです。初体験です。 通常、3Qが終わる時点で、その発表の席で…通期の数字を変えます。これが日本人のサラリーマン根性です。まさかの負け戦の為に、通常なら…今の時期に、その布石を事前に打つのです。それが日本人です。

そもそも…靴のチヨダのような株価位置なのです。何時でもTOBが掛けられても不思議でない財務内容なのです。カタルは最近「T」と言う株を発見しました。これもなかなか優れたものを持っていますが…市場は、株価を見捨てています。こんな株が、たくさん…市場に転がっています。船井電機がTOB(MBO)に遭ったようなものです。

先ずは、他人が注目しない株価位置の時に、自分が「キラキラ」光る宝石を見つけることが出来るかどうか…。

利益の余剰金が579億円もあり、借金は12億しかないのです。しかも…現預金残は364億円もあります。それなのに…何故、時価総額は326億円なのでしょう。いくら魅了がない企業とは言え…この評価です。しかもこの発行済み株式総数のうち、14.3%も自社で保有しています。買収にかかる現金は、必要ないですね。買収した時に相手先の資産を担保として提供することで…銀行から融資を受けられます。経営権を持って、自ら改革すれば…アッと言う間に、お金持ちです。銘柄は、靴のチヨダ(8185)です。

まったく…馬鹿経営者です。

これが今の日本株の実態です。東芝問題が切っ掛けになり、世界中からお金が集まる条件は整っています。メディアは、菅政権を非難ばかりしていますが…出遅れたワクチン接種率も上がり始め…もうすぐ40%です。ですが…スマートニュースのワクチン接種回数は既に9965万回に達し…全国民が、既に1回の接種を完了したような数字になっています。

日本人の「画一化教育」は、弊害ばかりでなく…たぶん、欧米の諸外国に比べ…日本人は従順な国民性ですから、秋にも…接種率の結果は、良いものになるでしょう。意外に年末には接種率が80%を超え…世界でも類をみない優秀な成績になっている可能性があります。

そろそろ…株価はその可能性を探り始める時期にも…思えるのです。何故なら、この時期に通期の業績数字を、続々と上方修正をしていますから、次の四季報が発売される時期には、その数字が大きく変わります。

今はその「先兵隊」として…「海運株」がスタートしたのでしょう。ラッセルする企業の「仕手株相場」を、皆さんで…お楽しみください。それでは…また明日。

これから会員レポートを作成します。最近、カタルの生活習慣も入院から変化し…アップが早まるかもしれません。ですが…明日にでも、お読みください。その方が確実です。



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