アーカイブ:2021年8月16日

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7月30日の「商船三井」(9104)の決算を受けてから…丸2週間余りが経過して、早耳筋の投資家が株価を積極果敢に攻めて200日線乖離は90%まで達しました。基本的に、どの投資家も株価が2倍になったので…「利食いをすべきか」どうか…迷うタイミングです。短期筋は利食いをして、押し目があるなら…それに備えようとします。

これは資金力により「投資戦略」は変わります。

通常は、この決算短信が一般化する四季報の発売日に合わせて「一段高」を狙います。ここでは…我々が手掛けた「新電元」(6844)のケースを観ると分かります。あのタイミングで外人買いが入ったのは、四季報の発売日を意識して狙ったのでしょうが…この動きは「空振り」でした。でも買っている筋も悪くないし…企業業績も継続して上昇しますから、また株価は上がります。こんな事は、もう決まっています。

外人の仕掛け買いのタイミング
新電元(6844)の日足推移

あの5月12日の決算で、業績は「悪抜け」しており増額報道は明らかでした。この会社は「受注残の推移」を、毎月、発表しています。だからカタルはパワー半導体は伸びる業種で自動車は伸びていますから…事前に狙っていました。でも、まさか四季報の出るタイミングで仕掛けるとは…思っていませんでした。今の海運株はもっと「劇的な変化」を迎えます。こんな事例は過去、カタルは観たことがありません。

商船三井は、配当付きの9月末を迎えますから…短期の配当狙いの買い需要もあるでしょう。この辺りの読みは難しいですね。しかし…どっちにしても、この2週間から3週間余りの間、株価が休んだとしても「短期調整」で、株価の下落があったとしても僅かで…直ぐに反発しますから、休めば…絶好の追撃場面の買い場になります。

一方、郵船も配当をだしますが、目先は融資残が増え…発表によれば9月期末は200円で期末に500円の予想ですから、目先は…商船三井に後れを取ります。分からないのは川崎汽船です。中間配当をするべきだろうと思いますが、今のところは発表がありません。

仮に、中間配当がなくても…期末には配当をすることは間違いないでしょう。しかし…海運3社の中では、一番、保守的な会社の事は事実です。

何故、株屋が「商船三井」に肩入れをするかと言えば…決算発表の時期を見ても分かるように、いつも先頭を走って来ました。株屋は先頭を走る奴を応援します。それに応えるのが会社のカラーである「社風」です。故に期末の配当も、今は郵船に後れを取っていますが…たぶん増配を決定します。

このような…株主還元姿勢を含めた経営戦略の差は、長い期間、その会社を観察してないと分かりません。この社風が株価に「付加価値」を与えます。

ベテランのアナリストは過去の経過を知っており、それぞれ会社の社風の違いが身に付いています。この違いは、アナリストのキャリアになって現れます。長い期間、会社を観察していると…決算の出し方も強気に出す会社と、いつも川崎汽船のような「サラリーマン根性」丸出しの会社と分かれます。

だから「日立」(6501)が子会社を売り、変身を図っている意味は、非常に価値のある現象なのです。変わらぬことが社風と自負していた…日立の変身です。このような変身の姿が、日本企業全般に「改革の風」を吹き込むのです。

ここが難しい所です。時代の風が「追い風」になっていると一気にその現象は広がります。そうして先頭を走った企業の株価も上がり、改革は、楽に成功します。

電通の高橋さんの自殺を、何度も…カタルが取り上げて、解説するのは…あの2015年12月が「時代の転換点」だったからです。

あの自殺報道の1年後かな? その動きに呼応して、同様に、労働者に経営の「しわ寄せ」を押し付けていた宅配業は社会問題になり、一気に、その原価を宅配料に上乗せして、料金を引き上げて「正常化の道」を歩みました。ヤマト運輸の問題は、次々に波及し、どこも彼処も…同様の問題を抱えていることが明らかになって行きました。

この電通の高橋さんの自殺も、日立の子会社売却も同じことです。

日立が変わることで…他の日本企業も効率化経営に移行します。ROEを重視するグローバル経営に、日本は舵を切ったのです。

カタルが「野村証券」(8604)を高く評価するのは、「虎の子」の野村総研株を売ってまで…「自社株買い」を実施したことです。更に野村は、信用金利も業界で一番安くしており、これが本来の「正当な経営」姿勢です。

松井のように手数料を下げても信用金利が高いようでは、投資家を騙しているようなものです。今の日本の金利水準を観れば…松井は経営姿勢が疑われ、野村証券が「襟を正した」正当な競争です。大和証券も高いままです。大手でも戦略が違います。

ここでは…「コメの価格」を考えると分かります。日本人が劣化したのは、問題を常に先送りしているからです。「成田闘争」です。

正当な正面攻撃で「社会改革」を実施せずに、小手先の眉唾で…国民を騙し続けています。こんな政治はありません。メディアが悪いのです。今でも、コロナで「嘘の報道」をし続けています。国民を間違った方向性に誘導しています。

ガン治療も同じです。手術より放射線治療を選択したほうが、高齢者にとっては優位な筈です。しかし…もとを糺せば、日本人の我々が、自分の頭で考えた行動を取るようにすれば…良いのです。だから…最後は教育問題になります。「画一化教育」の弊害を是正すべきです。

でも…カタルがこの後の相場で急激な「立ち上がり」相場を想定しているのは、この画一化教育の日本国民の従順性のある性格です。

世界ではワクチン接種率70%の壁と言われますが…日本は他国に類を見ない程…優秀な接種率になると思っています。何しろ、「みんなで渡れば恐くない」と言う国民性です。年末から来年に掛け、株価は3万円の大台を超えて…38915円に挑戦すると思っています。その舞台が、至る所で…条件が揃っています。

仮に今、力を入れている海運株が市場から支持されるなら…日経平均株価も年末にかけて大きく上昇します。

野村証券(8604)の日足推移

ここではカタルの読者の支持が多い、野村証券株についても触れておきます。野村証券の増額修正は、もう既定路線です。更に米国のテーパリングの関係から金利も上昇気味になり…金融株の三菱UFJも同じでしょう。ここでは野村証券のチャートを付けて…皆さんに、そろそろ「買い増し」を考えるタイミングです。底値が確定したのでしょう。

保守派の人は、海運株を打診程度にして、押し目があるなら参加します。もしなければ…配当落ちには…必ず、一服します。その乖離調整の中で…もう一度、海運株を丹念に拾うのが、一つの選択肢でしょう。別に乖離調整がなければ、拾う必要はなく…今回はパスして次回と言う手もあります。でも必ず、自分自身の経験値を高めるために100株程度は、買っておきましょう。

そうしてここでは…下値の「野村証券」や「三菱UFJ」を狙う方法や、「S」君は、1割程度株価が上がっていますが…ここから大きく変化しますから、この下値を拾いましょう。あるいは「ロコンド」(3558)や「シックHD」(7365)の選択肢もあるでしょう。

それぞれ…投資家が自分の力量の見合った投資行動を採用すべきでしょう。ただ半導体の評価は難しく…今は避けるのが賢明です。シックHDの785円が買えました…嬉しいな。

東京レクトロン(8035)の日足推移

もともと「エレクトロン」(8035)なんかに、批判的なカタルです。こんなバカ株を買う奴の顔を観たいものです。ですが…安川電機のようなものですからね。割高でも、あまり下がらないかもしれませんが、確実に200日線は割れると思っています。

ハイ、本日も川崎汽船を寄り値で200株買いました。株価は4960円でした。逆に商船三井を100株だけ売りました。半端なために…端株を売りました。

この枠で…川崎汽船をもう100株だけ追加します。ハイ、運よく4955円で100株買いました。本日の入れ替え作業はこれで終了です。本当に…毎日、コロッケばかりを食べて…良く飽きないものです。困った性格ですよ。これはもう…。

そうだ…「東芝」(6502)の話もしましょう。そろそろ…東芝も買い場の可能性があります。4300円以下は買い場でしょう。「キオクシア」の上場が控えています。そうして、この売却利益で自社株買いをする予定の筈です。

東芝の網川社長が「株主の権利妨害」を認めました。この意味は非常に大きいのです。「村社会論理」派閥の「実質的な敗北宣言」です。皆さんは、こういう事象を軽視しがちですが…人々の心を誘導する非常に大きな事象です。この事実は、日本は世界から見て…「異質な存在」だと認めたのです。

先ず、構造改革をするためには、現状の間違った姿を「自らが認める」必要があります。問題意識を明らかにして…それから改革にステップを踏み出せます。

ですが…間違いを認めることは、勇気のいる行動です。日本人の多くはこの間違いを長い期間、認めていません。宮澤喜一元総理は、晩年、自分がやって来た失政を反省していました。資産価格の下落に導いたのは、彼らの責任です。その為に「失われた時代」が誕生して…社会が荒廃しました。

今の中国と比較すると分かりますよ。しかし最近中国も怪しい空気です。「恒大集団」は借金返しに四苦八苦しています。既に物件は「投げ売り」状態との噂が出ています。ここが…一つの焦点です。この動向からは目を離せません。でも宮澤喜一は、自らの失敗を晩年に悟りましたが…三重野や澄田などは厚顔です。呆れる輩です。

このような連中の為に「村社会」が維持されているかと思うと…情けない日本のシステムです。確かに今回の海運株の起点になったONE(オーシャン ネットワーク エクスプレス ジャパン株式会社)の誕生は、村社会だから…話が纏まり合理化効果が発揮されている面もあります。しかし…どちらかと言えば…弊害の方が多いのではないかと思っています。

格差は拡大しますが…これは個人の努力の違いだから仕方ありません。

能力のある奴に会えば分かります。田舎で秀才と呼ばれるレベルの奴は、所詮は「井の中の蛙」です。上には上のレベルがあります。東大卒もピンきりです。カタルの仲間で東大を卒業してソニーに入社して、株が好きで株屋になった人がいます。でもその彼もノルマが達成できずに…株屋を辞めさせられました。どんな世界にも優秀な奴がいるものです。

だから競争原理だけを追求すると、年棒の差は大きくなります。年収が20億円と200万円の違いです。でも「幸せ度」は、どちらが幸福か…それは個人の満足度合いの問題ですからね。お金のタガではありません。

自分が信じる道を選択すれば良いのでしょう。お金があるからと言って「幸せ」とは限りません。病気にならず…日々の生活に満足感が得られるなら、それで充分でしょう。幸せの基準は、人それぞれ…違いますからね。

やはり海運株は内容から見て…いくら乖離が高くても、下がらずに時間調整をして9月半ばには、もう一段高する確率が高いようです。

それでカタルは…昨日「1万円相場の鐘は鳴る」と言うレポートを書きました。あの程度の勉強を、自分がしないと駄目ですよ。他人任せの金儲けなどありません。誰を信じるかではなく…自分、自ら勉強をして決算短信を見て「投資利益」の数字を確認してください。こんな事は小学生でもわかる常識です。

カタルは何故、毎日、レポートを綴っているか?

自立した大人の投資判断が出来る投資家を育てたいと思っています。そうしてカタルにもアドバイスしてください。互いに「切磋琢磨」すれば…やがて市場を通じて日本人、みんなが…豊かな社会になります。カタルレポートがその礎になるなら、これに勝る喜びはありません。故にカタルは赤裸々に自身の失敗も語っています。

エーザイは最近の失敗事例ですが…負けを認めたわけではありません。実はカタルにとって、このような現象は良くあります。「UMC」(6615)も今回取り組んでいるシックHDも「スミダ」(6817)も…みんな同じです。必ず、カタルが上がると考えた株は、その後…大きく上昇を続けています。問題はその時間軸の話です。

ここが課題ですが…もうすぐ克服できるでしょう。それでは…また明日。焦らずとも…自分の力量を考えて、無理をしない投資を心がけましょう。一度に買わない、一度に売らない。ブツブツ投資を心がけてください。それでは…また明日。



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