アーカイブ:2021年10月2日

すごろく

「行って来い」と言う諺があります。まさに…今週は、そんな展開でした。

菅総理の辞任にも驚きましたが…総裁選の結果を観ると、日本は相変わらず、変わらない…と思います。未だに「村社会派閥」は多く、冒険を怖がっているように感じます。なかなか清貧思想の他人批判は止みません。

眞子さまのご結婚が26日に決まったそうです。皇室も芸能人扱いと同じです。可哀そうに眞子さまは…PTSDだと言います。小室圭さんを、ここまで叩くメディアのモラルはどうなのでしょう。カタルには、すべての世の中の現象が、自分の不満や失敗を他人に転嫁する行為のように思えます。その行為を「報道の自由」だと言います。もう完全に狂っています。

権利を主張するなら…最低限の「モラル」があると思っています。それを逸脱する連中に「権利」など…ないと思っています。メディアの人間は、概ね…高学歴です。小さい頃のお父さん、お母さんの教育レベルを疑う次第です。

株式市場を観ていると…価値観は人により「様々だなぁ~」と思います。目先ばかりを追い、コロコロ主張を変える人間は、あまり信頼できません。

LNGの価格変化

今回の総裁選でも、そう感じました。原発なしに、これからの電力問題をどう考えるのでしょう。ここに来てLNGは高騰しており、欧州中心に話題になっています。日本の場合は固定価格の割合が多いので、電力料金への転嫁の増加は僅かですが、それでも先月、今月、来月も値上げが決まっており…3か月間連続だそうです。我が国の電力料金は高い方なのでしょう。なかなか最近のものは見つからず…こちら程度かな?

電炉を始め…チタンなどの製造にも、多くの電力が使われます。産業競争の根幹に拘わるものですから「エネルギー問題」は重要です。脱炭素化に向かうなら、EVをテーマにする前に現実的な対応を考えねばなりません。小型モジュール原子炉(SMR)を総裁選で述べたのは、高市早苗総理候補だけでした。河野さんは主張が変わっていました。

今回の総裁選で岸田氏が選択され…市場は「期待感の欠如」と言う評価のようで、株価は下がりました。「行って来い」です。

でも今回の騒動で分かったのは、あと少しで…日本も「完全離脱」できるところまで、変化が進んできたと言う…「確信」を得ました。ただ市場を観ると船株のように…ネガティブな主張が幅を利かせます。この株の行方も見ものです。どうなるか…。仕手株評価でしたが…本物の「仕手戦」に移行できる準備が、この下げで整ったように思います。

どうなりますか…。イナゴ族の論評などアテにできません。こいつ等は自分の願望を述べているだけです。論理的な背景もありません。

このまま株価が沈み…相場が終わるのか? 

それとも長く…市場で信頼されてきた収益力で、資金の回収時間を表すPERと言う指標が正当なのか? 一過性と思われている収益の価値観の判断など…誰もが先は見えず、カタルの興味は尽きません。今の相場の最大の論点は、米国発のインフレの行方…そうして市場では、この船株の評価の仕方でしょう。あとは…意外かもしれませんが、総選挙の結果を待たないと…本格的に株価は動かないのでしょう。

難しい問題です。

誰も未来は分からない。株式相場は半年先を読むと言いますが…本当かな?…と、この古くからの確信も揺らぎます。全ての基準と言うか…価値観が大きく変わり始めているようにも感じています。

ようやく…新しい「米中交渉」が始まるようです。バイデン政権に移行して…中国の通信設備大手・ファーウェイ・テクノロジーズ(華為技術)創業者の任正非最高経営責任者の長女で、同社副会長でCFO(最高財務責任者)の孟晩舟氏が9月25日、カナダで釈放され、中国・深センに帰国した事実を受けて、新しい展開に移行するのでしょう。貿易問題なども難しい課題です。

中国ではサムソン・モデルを真似して…「千人計画」を実施しています。シンガポールも同じようなシステムを、既に実行しています。此方の話題は…最近の世情を表しています。三菱UFJ出身の「倍返し」で有名になった半沢直樹を書いた池井戸君の同期の中で、あの当時の日本に失望をして…名目時代の中国に行った人が居るそうです。カタルが「挫折感」に苛まれ…国会図書館に通った日々の時期です。しかし…未だに成田闘争ですから呆れる世界観です。

岸田総理はたぶん…菅政権のようなバッシング報道は、減ると思っています。何故なら彼は官僚寄りの人間評価なのでしょう。安倍さんや菅さんより…どちらかと言えば扱いやすいタイプと評価されているようです。だから折角の改革が振り戻しになるか…。それとも既に…誰がやっても新しい時代へ旅立てられるか? 株価を見ていれば分かると思います。

カタルが何度も市場環境が「難しい」と述べ…投資資金を引き揚げた話をしていても、個別株を持ち出し…どうか? との問い合わせを受けます。その度に、カタルは仕手材料株の船株の話をしてきました。この株価が市場から評価されないようでは…何をやっても、駄目だろうと思っています。ですが同時に…馬鹿高値のレーザーテックなどは、一方で評価されPERと言う「収益力の評価」の価値観も揺らぎます。

読者から「日本製鉄」(5401)の話を貰いました。確かに安い株価です。間違いなく、この株も今の利益は増額されます。何しろトヨタとの慣習を破って、「値上げ」を強行しました。この関係も面白いですね。

もともと…車の「半導体」不足の話は、「適正利益」の話なのです。ところが…多くの人がこの背景をあまり知らないようです。そもそも、カタルは「ルネサスエレク」を証券マン時代にセールスをした時に、この会社が世界トップ企業だと知らない証券マンが、周りにゴロゴロいました。それ程…市場での評価は低かったのです。

トヨタと言う会社は、確かに…日本の雇用にとって…天皇様のように別格の価値観があります。

トヨタが存在するから…日本は、どうにか食えているとも言えるほど…凄いのです。故に日米貿易摩擦で叩かれ…プラザ合意と言う強烈な改革の実行になりました。強制的な変革です。でもこの改革のツケを今も時間を掛けて…われわれ日本人は「失われた時代」を通じて払い続けてきました。もしトヨタが…昔から「適正利益」の感覚を持っていれば…日本は、もっと「豊かな時代」を歩めたかもしれません。

ルネサスは、トヨタと戦いませんでしたが、日本製鉄は高炉の閉鎖もあり…待ったなしの改革を迫られ…自己主張を貫きました。その結果、薄板鋼板の価格交渉は、トヨタが安定供給を盾に「脅された」…と表現した結果になりました。

この現象は、ある意味で「村社会構造の変革」です。昔なら絶対にあり得ません。そもそも車の半導体価格は、普通の半導体に比べ…価格が抑えられています。設備投資も出来ない程…過酷な競争に晒されていたのです。ある意味で、トヨタの利益はルネサスエレクの利益を搾取して成り立っているとも言えます。だから今の半導体不足は、トヨタの責任と言う見方もできます。

このような総合力で…日本企業の品質は、安くて…良いものだと言われてきました。しかし…三菱電機の事件を見ても分かるように、この不正問題は電通の高橋まつりさんの自殺と同じ背景を持っています。過酷な労働環境が、不正を生んだとも言えます。だから…僕らは「手放さない」…と、ならないのです。別に…三菱電機だけでありません。他も多く出ています。

故に規模優先の「総資産経営」から、効率化の「ROE経営」に移行させないとなりません。もう日本は利益率の低い産業で、無理して競争すべきではなく…産業構造を変えなくてはなりません。

韓国の改革を観ると凄いのです。最低賃金はどんどん上がっています。この弊害で中小は悲鳴を上げ、失業率は高まったと批判されていますが…同時に無人店舗のコンビニは増えて、大企業は労働時間の厳格化を求められ…効率化を推進した結果、雇用を増やす企業も出てきたと言います。

大きな社会変革には犠牲を伴います。プラザ合意の時は凄かったのです。カタルの友達の洋食器の会社も消えました。競争力のない企業は、どんどん…消えます。だから…あの環境を生き残ったトヨタは凄い企業です。その緩和の為に金融政策は低金利を続け…バブルが副作用で生まれたとも言えます。

あの当時のトヨタの下請けは、大変だったでしょう。その名残と言うか…。トヨタは毎年のように、「下請け叩き」を繰り返して…中小企業を強靭に育てて来たとも言えます。二面性がありますから、どういう評価が正しいか…難しいのです。

このようにトヨタには雇用を支えている自負があるから…菅政権の脱炭素化に対して反対を表明したのです。トヨタは大スポンサーですから…メディアからの批判はほとんどなく…知らない人が多いでしょう。

米国でも、脱炭素反対のロビー活動を展開しています。世界中で…です。でも彼もよく知っていると思います。市場を観ると、エンジン関係の部品会社は、どれも非常に「割安な株価」で推移しています。PERは10倍以下でしょう。純資産価値も同じような評価でPBR1倍割れです。例えば…ピストンリングの「リケン」(6462)です。

リケンの会社四季報

PERは6~7倍、PBRは0.36倍、配当利回りは4.37%です。非常に割安な株価です。ハッキリ言って…従業員に割増金を支給して辞めてもらい…高付加価値製品だけに特化した方が良いと思うほどです。しかし…連結で観ると従業員は4406名も居ますからね。

リケン(6462)の日足推移

このようは指標で観ると割安ですが…ROEでは改善したとしても予想ROEは5.3%でしかないのです。このような競争力を失った企業を、日本に存続させるべきかどうか…。ROE15%以下の企業は、価値がないと…早く政策の舵取りをすべきでしょう。そうしないと…いつまでも賃金は上昇しません。横並び意識を捨てて…構造改革に邁進すべきでしょう。

いよいよ円安になって来ました。カタルが語るガラガラポンへの「時間切れ」が迫っています。インフレの後は間違いなく増税になり、消費税の引き上げです。社会保障費を維持できませんから…年金生活者が謳歌する時代は終了します。

今回、バイデン政権は「スティーブルコイン」を発行している企業に対して…銀行並みの規制をするそうです。ポイント還元の方が馴染みは良いかな? カタルは、ビットコインなどは規制すべきだと思っています。中国の選択が正しい道だと考えています。あんな錬金術を認めるべきではありません。働くのが馬鹿らしくなります。この話はドルの基軸通貨問題と関連がありますから…注意が必要です。

米国って、それ程の多様性を「認める」の国なのです。面白いですね。

さて…再び、買い増しした野村証券にも追証が発生しました。野村証券は、金利が安い分、独自システムの採用のようで法廷闘争をすれば勝てると思いますが、追証基準が30%のようです。どうも、まだ慣れてなく…システムがよく分かりません。故に…川船のように、追証の発生の前に投げることが出来ませんでした。だから仕方ないから追証を入れます。月曜日に余分と言うか…先日、買ったばかりの5000株を売ろうと思います。

良いですか…。絶対に無理をしない…のです。自分の「力量把握」に努めましょう。カタルはいつもそう述べています。

菅政権からの政権交代劇が終わり…相場は「行って来い」。

再び「ふりだし」に駒が戻された「すごろく」ゲームをやっているような感覚です。折角チャンスだったのに、やはり…相場の判断は難しい。それでは…今日は「とりとめのない」話題ばかりですが…参考になれば嬉しいのですが…果たしてどうでしょう。このレポートの評価は「他人」がするものです。批判も賛同も受け入れます。ただカタルは自説を述べているだけの話です。あくまで…皆さんの判断なのです。

これから会員レポートを書きますから、会員の方は、明日にでもお読みください。



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