アーカイブ:2021年10月17日

負け組、カタルのチャート論

今日は皆さんの興味の高い「チャート論」を書こうかな?…と思っています。カタルは株を始めた当初は…方眼用紙を買って罫線を、毎日描いていました。昔は、今のような仕組みはなく…チャートは自分で描くしか方法がなかったのです。今は便利な世の中です。

いろんな指標が瞬時に分かります。「一目均衡表」などの特殊な形のチャートも瞬時に出てきます。手計算で…基準線(過去26日間の高値と安値の平均値を求める)や先行スパンなどを計算するのは大変です。昔は自分で計算をして数字を弾いて描くのです。今は「いい時代」です。カタル達、証券マンは、毎週、ゴールデンチャートを本屋で買ったものです。そうして…チャートの形を見て…顧客に説明をします。

しかしカタルが上京して、「仕手筋」のよゃちゃんと親交を持つようになり、「仕掛け人」たちの内幕が分かります。彼らはチャートの形を作るのです。自然に株価が形成されると思ったら大間違いです。多くの株価は作為的な意図で計算をされ…株価が作られていると思って間違いないでしょう。

よちゃん達のグループは、チャートの専門家を招き、株価形成のアドバイスを受けて…株価を作成していました。自分たちが大引けの株価まで関与して…株を売ったり買ったりします。この裏話を聞いて…カタルはもうチャートの勉強をしなくなりました。それまでは、様々な形を勉強したのです。本間様の秘伝の極意である「酒田五法」などは有名です。

ただ証券アナリスト試験に、よく出題された問題で「効率的市場仮説」という命題があります。「株価はすべてを知って動いている」という仮説です。一般的には、今の株価は、半年後の実体経済を表していると言われています。

確かに…カタルの経験でも株価が企業業績などに先行することは事実ですが…半年前か、どうか…は、分かりません。ロコンドなどは、ヒカル効果の「フロック」認定は早く…、実際の株価は、業績に先行して…動いてきました。昔からチャートにまつわる多くの格言が市場に存在します。「相場は相場に聞け!」という「禅問答」のような格言も多くあります。

昔は、何十万円もお金を出して「秘伝の書」なども買ったものです。そのような笑い話のような現実があります。それほど…チャート論は人を魅了します。

そういえば…先日は、船株のチャートで…天井圏で出現した「大陰線」の形を紹介しました。その後3週間、株価は下がり続けました。このようなケースがありますから、「テクニカルアナリスト」なる商売も、出現します。何か…株好きの爺さんが集まって、ワイワイガヤガヤ…自説を述べて自慢しているような「井戸端会議」を連想させます。昔は毎日、暇な爺さんが株価の値動きを見るために証券会社に集まっていました。

基本的に強いチャートの形は、下げの期間は短く…押し幅が小さいものです。米国では高値から「20%の下げ」は、「調整入り」と認定されます。

しかしチャート論は、日本の方が先駆者です。堂島のコメ相場の時分からですから…日本人の方が、歴史は古いのでしょう。先ほど触れた本間宗久は山形県の豪商で日本一の地主でした。日本の4本値の「ローソク足」は、宗久が編み出したものです。この見方が秘伝の書であり、「酒田五法」と呼ばれています。

この天井圏の「大陰線」の出現は、基本的なチャートの観方です。

結果論だけを言えば…当たっています。「本間様には及びもせぬが、せめてなりたや殿様に」と謳われるほどです。本間ゴルフは末裔の一人らしいですね。基本的に、以前…形成された安値の壁…高値の壁を超えるかどうかが…重要なポイントになります。

川崎汽船(9107)の日足推移

カタルが重要視するのは「傾向線」(安値と安値を結ぶライン、または高値と高値を結ぶライン)と呼ばれる、チャート全体の傾きです。安値の切り上がりなど…重視します。皆さんの関心が高い船株の中で、人気の高い川崎汽船を取り上げて解説をしてみましょう。

カタルは9月27日のチャートの形を見て、基本的に「危ない形」と伝えています。しかし自分自身は低PER論を優先させて…買い続けて、この「効率的市場仮説」の餌食になっています。

もともと上げ続ける相場に対し…恐怖心を持っていましたが、「腹を括る」と表現した手前、自分自身の行動に「足枷」を嵌めました。「一世一代の大勝負」のチャンスかも…知れないとも、考えていた為です。

その論理的な背景も存在します。もともと「仕手株の評価」でしたから…急落場面はあると思っていました。しかし…ここまで押すのは「想定外」で、もう半分以上は「負け戦」を覚悟しています。通常は此処まで…「押し幅」は、広がりません。

ですが事前宣言したように11月の決算を見るまでは…この方針をなるべく継続させたいと思っています。ですが…追証なら仕方ありません。僅かに…信用の枠が空くと買い、そうして株価が下がると、株を投げる…繰り返しを、これまで4回やって、すべて失敗しています。まさにトホホの人生です。

それでは実際のチャートを見ながら…解説を進めます。カタルは傾向線を重視します。安値と安値を結ぶ…Aの傾向線と高値と高値を結びBの傾向線などの時間軸を伸ばすのです。まだ辛うじてAの傾向線は維持されていますが…基本的にオレンジの丸の部分は、前の関門ですから…この高値の位置で、止まるのが強いチャートの形です。

通常、株価が下がると「値惚れ」の買いや、「論理的」に見てカタルのように安いと思う人の買いが集まります。更に、利食いをする方も株価が下がると…いくら儲かっていても、更に売るのを渋るものです。よって需給バランスが改善されて…株価の下落は止まります。ですが、今回は全く…船株の下げは止まりませんでした。

相当、大きな玉の移動が行われているのでしょう。村上ファンドにとって、まさに「天与の売り場」です。これだけの玉は、通常、市場で捌けるものではありません。たぶん…相当数を売ったのでしょう。

ですが…川船だけ下がるなら分かりますが、日本郵船も商船三井も一緒に連動している理由が分かりません。つまり船株が騰がる前提である運賃が下がり、期待される利益が見込めないと思っているのでしょう。

日本郵船も商船三井も8月20日の安値は割れましたが…川船だけは、まだ4455円の関門は破られていません。だから他の2社に比べれば…株価は、まだ強いとも言えます。ですが下落率は…既に46.8%も下げています。

こんな下げ相場を演じ後で、株価が復活したケースが、過去の在ったのかどうか…。カタルは記憶がありませんから、通常、チャート論では…絶対にもう高値を更新できないと思うのが普通の考え方です。

加藤アキラのような強引な株価形成でも…こんな株価から復活したケースがあったのかどうか…。あの時、笹川良一(日本船舶振興会)が演じた日本毛織の相場の時に、三洋証券の歩合セールスが、一存で発注したとされる大量の売り物を一手買いした「受け渡し不能事件」がありましたが…あの相場でも復活したのかどうか…。

やはり通常は、此処まで押し幅が深くなると…短期での「相場の復活」は望めません。通常は1/3戻し程度の「あや戻し」で、相場は終了するのが一般的です。

川船(9107)の一目均衡表の推移

今度は、前回見た時より押し幅が深くなっていますから…戻りの1/3の目途は6030円です。上値は「限れる」…と考えるのが普通でしょう。一目均衡表でも雲に入り…復活は難しくなります。既に先行スパン1のラインを割れています。遅行スパンは株価を割れておりチャート論だけを観ると…やはり復活はあり得ないという結論になります。このまま雲を下抜ける確率が高いのでしょう。でもカタルは「一縷の望み」である夢を、未だに抱いています。

だって…「低PERの謎」が消えません。おそらく運賃は大きく下がらず…ドル安効果もあり…運賃の下落も軽減されます。だから上期の収益が、下期にガクッと…大きく落ちるシナリオは「不自然」なのです。相場は、既にコロナ禍の一過性現象で…株価は「元の安値圏の株価」に戻るシナリオで動いているように感じています。年初の川船の株価は、2000円割れなのです。

チャート論は駄目だから…「仕切り直し」のケースもあり得ます。一度、一目均衡表の雲も割れて…時間の経過を待って、下がらない運賃相場を確認するのが…次はクリスマス後の運賃でしょう。ですが現在の物流の実情を観ると…株価がここまで、下がったような現象を容認するような「急落する企業業績」は考え辛いのです。

むしろ…逆に「買収目的の買い」が入ったとしても…不思議ではない企業業績の水準でしょう。10月8日の5620円の奪回を待って…再び、買い参加するかどうか…迷います。やはり時間軸を置かないと…正常な判断が付かないと思うのが、一般的な考え方なのでしょう。

でも通常…こんな「売り方」を、するものでしょうか? 

何か資金的な需要が買い手に発生した特殊要因かも知れません。ここまで株価が下がると「強弱感が対立する」のが普通なのですが、難しい判断です。カタルにとって、今、最も…興味のある株なのです。

このPER論は長く…市場関係者に「親しんだ」考え方です。株価は企業業績の配当還元率100%と考えて…その投下資本を、全て…回収できる時間を、PERは示しています。PERが2倍という事は、TOBをして…僅か2年間で、投下資金が回収できるのです。

企業の存続は30年が一般的な数字だそうで、名目時代に完全移行するなら、PER10倍の株価が「安値」評価に変わります。多くの株のPERが30倍程度になるのです。それが名目時代でしょう。現状の「配当利回り株」の評価はバーゲンです。

まぁ、理屈をこねても…現実は変わりませんから、無理をせずに、ノンビリやるのが良いのでしょう。カタルは取り合えず…もう少し付き合いますが…本当は全く分かりませんから、封印をしたい気持ちです。

ただ…「願望」として、本物の「仕手株相場」が生まれないかなぁ~と漠然と考える次第です。まぁ、分からないことを、あれこれ考えても仕方ありません。

今回、見たチャート論では…辛うじて下値の傾向線を維持しているからチャンスはあるかもしれませんが…やはりかなりの確率で、復活はあり得ないと思うのがチャート論です。

ですが…それではPER論と言う概念で、株価を説明できません。やはり時代は大きく変化しているのでしょう。だからこんな不可解な現象が生まれます。本日も…負け組、カタル君の「ぼやき節」でした。それでは…また明日。

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