今までは…米国の金利高はナスダック指数を押し下げると言われていましたが、昨日の米国債金利は、僅か2ベーシズの金利上昇で10年債の利回りは1.732%でしたが…ナスダックは99ポイント高の13215ポイントでした。
一方、NYダウは234ドル安の32627ドルでした。この金利水準は「戻り高値」(=利回りが高く)ですが、ナスダックは直近の安値12397ポイントより、株価は上に位置しています。もし金利高がグロース株を「押し下げる」と言う論理なら、ナスダックも安値に張り付くはずです。
基本的に金利高に対して…「過敏」に反応する必要はないという事です。イエレン財務長官やパウエルFRB議長が言うように、「正常化へのステップアップ」に過ぎないと言う解釈が正しいのでしょう。カタルは「乖離調整」のための…良い「ガス抜き」現象だと考えています。
昨日は、日銀の総括により…日経平均株価のETF買いから、TOPIX指数を重視する方針に変更され、日経平均株価の指数は下がっていました。しかしTOPIX指数は、好調でした。最近はTOPIX指数の方が堅調な動きになっています。比較チャートを見てみると…その様子が分かります。グラフでは…オレンジの色がTOPIX指数です。高値を更新し続けています。
昨年末に日経平均株が27270円の「流動性の罠」のトンネルを抜けたと、カタルは表現しています。デフレの関門である22750円を抜けましたが、なかなか経済は名目時代へ転換できませんでした。
この実質経済成長と名目成長経済の違いを理解してないと相場の意味が理解できません。実質成長は、物価の上昇(下落)を加味する経済成長の話で、名目成長は実際の数字だけを観るのです。今までは実質成長を重視してきました。
実際に支給される給料が、僅かな上昇でも…月に100円と200円とか…のイメージです。それ以上に物価が下がると実質成長はプラスになります。極端な話、給料が名目上の数字が下がっても、それ以上に物価が下がると…実質成長ではプラスになるのです。
しかし我々は名目の時代に生きており、物価との比較などしません。人間心理に及ぼす影響力が、全然…違います。実質成長目標など…を掲げる政策官僚は、自分たちは公務員で失業の心配もないから有利なのです。しかし民間では、非正規雇用が増え続け対応が違います。
ハッキリ言って…「村社会行動」は権力者の仲間を助けるために、内外価格差を設け、鎖国状態を作り出したのです。江戸時代と同じです。しかし1985年のプラザ合意は黒船来航のようなもので…「開国」を迫られました。
だからNYのプラザホテルで、確か…当時の大蔵大臣は竹下登、日銀総裁は澄田智でした。バカ揃いの政策スタッフです。善後策もなく…なし崩しに「村論理の崩壊」の道を歩みました。この為に内外価格差の是正が始まりました。ユニクロの躍進は、そういう事です。本日の日経新聞にニトリが登場していますが、この環境を活かした経営だから連続増益なのです。
こういう基本的な概念が理解できてないと「相場の流れ」(潮流)が見えないのです。カタルが27270円を超えたことで…これで日本はようやく「流動性の罠」を抜けたと述べました。そうして名目時代の到来を告げました。
だから日銀は「総括」をしたのです。ハッキリ言って「テーパリング」です。超異次元緩和の出口策に移行したのです。故に、年初から三菱UFJや野村証券株が上がっているのです。同時進行してPBR1倍割れの割安株は上昇しています。
皆さんは、こういう基礎知識を持たないと…今の相場が理解できませんよ。
船井電機がどうのこうの…とワイワイガヤガヤ言う前に、今の日本が置かれた近代史と言うか…経済の推移を、しっかり頭の中に入れておきましょう。カタルは何故、日本株が上がらないのか?
散々…失意の中で、営業活動が出来ず、悶々とした気持ちで国会図書館に通い続けて、過去の資料を読んだり、昔の日経金融新聞からデータを集めて…グラフを作ったりして、勉強をしました。哀しい経験です。
だって株のセールスが出来ないのです。株を買わせれば…必ず、損をする相場が3年なんてもんじゃなく…永遠に続くのです。「失われた時代」は、本当に末端でその現象を見たものでないと、不理屈な政策の理解ができません。
だから「東芝」の記事に扱い方で、日経新聞に嚙みついたのです。
自分たちの都合の悪い記事は、小さく扱い…自分たちの有利なものは、さらに誇張して報道をします。小池百合子も似た手法です。日本人は自分で末端を経験してないし…偽物社会だから、真実が分からないのです。
政治家だって、コメの価格を自由化がなかなか出来ません。国際価格と比較すると日本は徐々に変化をしていますが、未だに村論理は根強く生きています。今回のコロナ対応で自粛生活を国民に強いていますが…欧米の感染者数と医療体制の崩壊の話を比べ…何故、こんな事態になるのか? どこに問題があるのか? 日本医師会の存在は僕らの為になっているのか? 国民目線でメディアは、報道をしていますか?
本当に…メディアは狂っています。ですがインターネットが普及しており、日経が書かなくても海外メディアが報じるから真実が分かります。東芝の株価が、何故、上がるか? その背景に、どんな意図があるか? 自分の頭で考えないとなりません。
株式投資と言うのは、そういう事です。日経新聞が正しいわけではありません。NHKが正しい報道をしているとは限りません。自分が様々な情報源を辿り…真実を見極めようとしなければ…背景に流れる意図が見えないのです。
「市場の整合性」とは…そういう事です。
カタルは皆さんが株式市場で儲けようとして、勉強する傍らで…日本社会の矛盾点を共に考えて…修正したいと思っています。フェアではないのです。東芝の役員は監獄に行かず…ライブドアのホリエモンは、何故、やり玉に挙がり…収監されたのでしょう。おかしいですね。東芝の方が卑劣な行為です。IHIの方が犯罪に思えます。村社会の矛盾を感じてください。
古くはロッキード事件やリクルート事件など…背景を調べると、安倍さんが黒川さんに拘った理由も分かるような気もします。キャッシュレス社会にすれば…フェアな世の中に一歩、近づきます。もっと真剣に経営をするべきです。
昨年度の法人企業統計値によれば…企業の内部留保は475兆円ですよ。何故、GDPに匹敵するような必要のないお金を持っているのでしょう?
船井電機が上がる理由がちゃんと…背景にあるのです。シンニッタンの株価が上がる背景があるのです。
自分で真剣に未来図を考えないから、これら企業の異常な「現預金残高」の意味が理解できません。「流動性の罠」を抜けたから、一気に、この事実が「脚光」を浴びたのですよ。カタルが公開ページで書くから…株価が上がったのとは違います。
皆さんは、もっと勉強をしましょう。自分で財務省の資料を見て、内部留保が475兆円ですが設備投資は44兆円しかないのです。実際に自分の目で…確かめて見てください。此方です。自分がやる気になると…東芝の記事からROEの考え方まで、発展させることができます。
成長力がないのに…何故、内部留保を更に積み増す必要があるのでしょう。配当性向、100%でもおかしくないのですよ。日本の経営者は怠慢です。だからTOBが頻発するのです。
東芝の株主提案が通るという事は、TOBが活発化して、野村証券株が上がる論理に繋がります。だって村論理を主張する論点が矛盾しています。475兆円も内部留保があるのに…何故、設備投資が44兆円なのでしょう。だから菅政権は投資減税の話を持ち出して、脱炭素化やDX投資などのテーマが浮上します。
こういうシナリオの意味が理解できると…検索で挙がってくる銘柄の中から、的確な銘柄を選択できることになります。しかし自分の基礎知識に、近年の日本経済の推移が頭にないと…船井電機と指摘されてもチンプン・カンプンになります。
何故、カタルが「シンニッタン」の事を書いたら、すぐに市場が反応をするか?
ちゃんとした背景に流れる意図が存在するから、株価が上がるのです。しかし…カタルが同様に述べていても、「ロコンド」は、なかなか上がりません。今の相場の「潮流」が違うからでしょう。しかし何れ…順番が来ます。分かりますか?
今日はこの辺で…本日はやめます。米国金利、日銀の政策は、何れも正常化へのステップアップの話で…悪戯に心配をする話ではありません。何故、TOBが活発化しているか? 東芝の臨時株主総会の話は、重要なアイテムです。
この話を理解する過程で、法人企業統計の内部留保の話など…設備投資金額の推移などをしらないと…相場の理解が進みません。悪戯に…カタルが銘柄を選別して取り上げている訳ではないのです。
良く…自分の頭で考えて賢い投資家を目指し、行動しましょう。それではまた明日。
これから…会員レポートを書きます。会員の方は、たぶん…深夜の更新になりますから、明日にでもお読みください。