台風が去り…東京は良い天気です。青空が広がっています。
今朝は寝坊をして…今から書き出します。メールで「恒大集団」の事の問い合わせがありました。第二のリーマンショックとか…メディアは大衆を煽ります。野村証券は、この債権を抱えて株価の動きが鈍いのでは…と言う、アルケゴスの二の舞を心配する…日本人らしい懸念を訴えるものなど…です。
カタルの基本的な考え方は、そのような「杞憂」の懸念は、一旦はその場合の事態を連想し考えますが、そんな…「起こってもいない」事態に怯えることはしません。そのような懸念が実際に生まれてから…対処を考えれば良いのです。
もともと…中国の過剰債務問題や高い固定資本形成問題は存在していました。ですが…中国の指導部は、日本人ほど馬鹿ではありません。日本の失敗事例を「他山の石」として利用しています。馬鹿な手本が身近にあるのです。
昨年あたりから…と言うか、基本的にトランプ政権の誕生から、その交渉過程を経て…中国の基本政策は変化しています。今年になり、その方針転換と言うか…軌道修正が明らかになっています。
習近平氏の親父は「文革」のターゲットになり、洞窟生活を強いられた強靭な精神力のある人間で、しかもものすごく頭も良いのでしょう。何処かの国の指導者レベルと「雲泥の差」なのです。その指導者が、自ら崩壊の道を進む筈がありません。
もともと所得格差を利用した「加工貿易」である外需を利用した成長は壁があります。何もトランプ政権が偶然に生まれ…米国第一主義を貫いたのではありません。ドルの基軸体制問題は、必ず…見直されます。おなじように…中国の政策転換は「必要不可欠」の産物です。
今年に入り…「共同冨裕」と言う共産政権の概念が誕生したように感じている方は、余りに短絡的です。もっと勉強をしましょう。今の中国は1980年代の日本と同じです。日本はあの当時…盛んに「内需拡大」が叫ばれていましたが、なかなか構造転換が出来ませんでした。だから…「プラザ合意」になったのですよ。
今でも日本国内ではトヨタの300万台の生産体制の維持が叫ばれています。だからEV化の構造転換に反対して、トヨタ社長は国内の「雇用を守る」と言う意味で、政府に噛みついたのです。更に、米国ではこの脱炭素化の動きに反対するロビー活動をしています。
カタルの読者の皆さんには、もっと真剣にニュースを注意深く読んで…「賢い投資家」になって欲しいと願っています。その為には、日本の村社会構造の仕組みや報道機関の姿勢などの基礎知識がないと駄目なのです。
そういえば…安倍政権の時に、黒川さんを地検のトップに据えようとして反対に遭い、挫折しました。その発端は、仲間のメディアの裏切りです。例の「賭け麻雀」の話で躓きました。ですが…たぶん黒川さんは仕事が出来る良い人物なのでしょう。
地検と言う権力構造の牙城(村論理)を崩すことが出来なかったのです。皆さんは地検の判断が正しいと思っている方が大半だろうと思います。カタルも、そう考えていました。しかし近代史を観ると…奇妙な事例がたくさんあります。何が正義なのか? 全くカタルには理解できません。
最近の事例で、皆さんに馴染があるのは、ライブドアの粉飾事件で堀江さんは監獄に入りました。しかし東芝はどうですか? IHIなどを始め…オリンパスも多くの企業が不正を働きましたが、法の運用はフェアですか? その後の対応はどうでしょう。何故、ライブドアだけが、市場から消えたのですか?
結局、考えていくと自分達の体制を守るために、「私的な運用」が判断がされているように思えるのです。リクルート事件の江副さんの時も、何か…奇異な印象を抱きました。だってIPOが、必ず儲かる保証はないのです。事実、事前の公募価格を下回る事例も少ないですがあります。だから流れを変えようとすると…猛烈なメディアの反対運動に遭います。
菅政権の学術会議のメンバー選別の拒否で…あの反応です。これが村社会構造です。自分の周りに、キャリア官僚が友達の人がいますか?
カタルは、たまたま…娘の友達のお父さんが優秀な官僚で事務次官候補まで行きました。その関係で「首相官邸の見学」をしたほどです。これまでに数回、家族ぐるみの食事など含め…今でもその奥さんと、かみさんは、お茶飲み友達です。
だから裏を聞いてみると良いですね。メディアの利用の仕方など…なかなか優秀なので本音は聞けませんが、明らかに、記者にアドバルーン記事を書かせたり、貸し借りの世界があるのです。重要な情報のリークなど…黒川さんは「ガード」が甘かったと言えば…それまでですが、メディアの人間など資質は劣ります。ヤクザの方が、よほど…義理堅いのです。
末端営業の世界で…頑張ると、いろんな人間に会います。そうしてキャリアが作られます。カタルは、もう20年以上も…毎日、こんな作業をして…この程度です。「本物の道」が如何に険しいか…。分かると思います。もともと馬鹿なので…能力がないのでしょうが、必死に藻掻いています。
冒頭の話に戻ります。恒大集団の話ですが、中国は今、総量規制のような銀行の融資枠40%以内に不動産融資を抑え込んでいます。だから…恒大集団のような事例が生まれますが、確実に…この借金は減っています。中国恒大の報告では、昨年の借り入れが6934億元(1074億ドル)と2019年の7823億元から減ったそうです。
故に…不動産市況も停滞しています。これは必要不可欠な道なのです。GDPの固定資産投資の比率を下げて…減速させないと破綻の道を歩みます。日本のバブル崩壊を目にしているから、自ら自制したのですよ。恒大集団問題は健全な形なのでしょう。
もともと中国の不動産投資は、日本と違い120%融資などしていません。頭金は30%とか…もっと高い平均値でしょう。多少、不動産市場が減速しても…借金の相方には、それに見合う資産があるのです。
日本のバブル崩壊は120%融資を実行し、元本が割れて借金の回収で出来なくても…銀行は引当金を積んでなかったのです。
株式投資の信用取引を考えると分かります。維持率が20%を割れると…強制的に建玉は決済されます。常に、追証になると…「追加の担保」が求められますが…日本の場合の不動産取引は、杜撰な管理であり、その検査も杜撰な査定でした。だから日銀や大蔵省の責任です。政策誘導のミスです。まるで…犯罪ですよ。
ですが…中国はトランプ政権との交渉の中で学び、方向転換を自ら選択したのです。日本はイヤイヤ…下準備がないのに「プラザ合意」を受け入れて混乱しました。全く…政策当局の姿勢が違います。
それに不動産産業への融資規制をしていますが、不動産価格はまだ僅かですが上昇しています。ただ一部には「投げ売り」状況もありますが…。健全な過程への正常な痛みの現象だと思っています。
ここに来てガヤガヤとなって…基礎知識のない読者は、メディアの報道に煽られて…動揺をするのでしょうが、こいつ等の狙いは、「良質な資産」を安値で買い取る為、メディアを利用しているだけの話でしょう。
世界中には、行き場を失った投機資金が唸るほど…あります。「レバースレポ取引額」の残高をカタルレポートで採り上げたのは…その為です。もう一度、掲げます。此方です。この金額は130兆円ほどです。
カタルはいつも事前に…皆様に、カタルの知り得る範囲の情報を提供しているつもりです。勿論、カタルの判断が、正しいとは言いませんが…メディアの煽りに動揺せず、自分で背景を精査する慣習を持つなら「賢い投資行動」に繋がります。
昨日、会員レポートを作成していましたが、忘れた追加の部分がありました。ここは公開ページですが、カタルは非常にオープンな人間ですから、この情報も参考に、読者の皆さんが対処してください。一つは海事新聞の報道が此方です。この報道はカタルの会員レポートを捕捉した報道です。
もう一つがロコンドの株価と日証金の回転日数の話と、川崎汽船のデータも提示しておきます。基本的に、仕手株と言うか…どの株もそうですが、天井圏と底値圏では日証金の回転日数は早くなります。目先の玉の回転が早まります。だから人気株の条件の一つは、この回転日数が、10日以下が連続し…人気が高まると、この回転数は2日間以下になる事があります。カタルの人気株基準はこの数字が5日以下です。
この「回転日数」の意味は、信用で買った人が、何日で決済をしたか…と言う所要日数です。プロは、常に…この動向に注意を払い、銘柄を選別します。手数料を稼ぐためには、人気株に乗るしかないからです。この人気の度合いをみる「ものさし」には、TICK回数などもあります。参考までに…掲げておきます。ロコンドも落ち着いてきました。川崎汽船は10日も割れていません。
それでは…皆さん、また明日。
会員の方は新しい原稿を揚げましたからお読みください。