米国雇用統計値が発表され、事前予想より良かったと言います。しかし9月の利上げ予想は18%で、12月との指摘が一般的ですが、それさえ、利上げはしないとの予想は53.5%もあり、利上げ予想は半数にも及びません。現在、WTI原油価格動向は、再び、下値を確かめに行っており、下降波動を続けています。利上げは雇用統計推移だけでなく、消費者物価なども加味されますからね。その動向を観てみましょうか…。下のグラフのイメージです。
カタルが心配している米国大統領選は11月ですが、基本的に過剰な金融規制が、世界経済の進展を妨げていると考えています。これは安全保障上、中国の躍進を抑えるためのものかもしれませんが、イタリアなどのケースを観ると、まるで日本の2000年~2003年辺りを連想させます。あの時は「小泉・竹中改革」により、強引に不良債権処理を進めました。それでもゾンビ企業は、未だに存在しているようです。8月1日、日経新聞の3面掲載、「倒産、実は減らず」と言うエコノフォーカスの記事=2013年金融円滑法の弊害です。
この原因背景の一つの仮説は、デフレ脱却が容易でない為です。ようやく地価は全国的に反転したばかりです。非常に、緩い…名目世界への移行です。この原因は日銀や政策当局の誤った手法による政策実行の為、方向性は合っていますが、なかなか成果が生まれないという現象です。もう一つが、変革を拒む社会構造です。これはROEが低いのが原因でしょう。その為に産業の新陳代謝が促進されません。カタルはトヨタを代表事例に掲げ…売上高営業利益率の低い産業を、新興国に譲れと述べています。そうして…「働き方、改革」を実行するのです。
一例を、掲げましょう。カタルはサラリーマン時代、まさに「セブン・イレブン生活」でした。毎朝7時~7時半に出社して、退社は午後11時と言う過酷なノルマ社会で営業をこなしてきました。まぁ11時は、オーバーですが…、それでも毎日、午後8時ごろまで仕事をしていました。でも歩合外務員生活の表面上は、8時半に出社して午後3時に、場が引けると退社です。実質的な営業時間は5時間程度でしょう。相場も寄り付き間際と、引け間際の動きを観るだけで、全体の流れは、大概、掴めます。だから本当に仕事をする時間は、1時間程度でしょう。12時間労働と1時間労働でも成果に大差はありません。これがROE30%の世界なのでしょう。
先進国の新しい生活は、時間の活用にあり、労働時間は大きく削減され、知的な活動が優先されるのでしょう。余った時間は、文化的な生活に費やすのです。これが新しいスマートコミュニティー時代の生活スタイルなのでしょう。論理的にはROE10%の世界から脱出し、ROE30%の世界に移行出来れば…収入も増え、空き時間が生まれる筈です。大半の仕事は、ロボットが代行するのでしょう。
しかし…なかなかスマートコミュニティー化へ移行できない現実があります。政策が、昔の手法に偏っている為、構造改革の進展が鈍いのでしょう。何故、「日本板ガラス」の買収は、10年も経っても軌道に乗らないのか? なかなか黒字化できません。同じ買収でもシェア拡大だけでは…駄目なのでしょう。基本は自社の構造変化を主眼に置かないと…「時代の変遷」について行けないと思われます。
だから2006年に行った板ガラスの英ビルキントン買収は間違いで、ソフトバンクのARM社の買収が、時代背景を捉えたものだと言うわけです。「モノづくり」と言う間違った概念を、メディアは国民に植え付けていますが、本当にこれが正しいのかどうか…。本日のジャパンディスプレーの革新機構への追加支援要請を観ると…分かります。ゾンビは消した方が良いのです。むしろ、このお金を別に利用すればいいのです。
読者には難しいかも知れません。米国でさえ、この消費者物価の推移(+1.1%)なのです。米国のマネーストックの伸び率は6%台ですから、完全に名目の世界です。消費者物価がなかなか上昇しない理由の一つが、過剰な金融規制にあると考えています。その為に名目世界の進展が鈍いのでしょう。あるいは時代の変遷で…スマート化が、物価を押し下げる効率効果をもたらしているのかも知れません。
ドイツ・インダストリー4.0の基本はIoTの活用に尽きます。だから何度も言いますが、リニアの計画前倒しも良いのですが、それより準天頂型衛星の打ち上げ計画を前倒しで実施すべきなのですね。コンセッションへの優遇税制導入は、新インフラ整備に役立ちます。何も国が主導して…予算を付けて、自らが実施する事はありません。民活すればいいのです。
世界に先駆け、キャシュレス社会を、いち早く導入すれば…振り込め詐欺対策などの無駄が省けます。税務調査なども、必要なくなります。この人材を別の効率社会で役立てれば良い訳です。トヨタが下請け叩きを実践して、半年ごとに1%のコストダウンをしても中国人との賃金差は縮まっています。そうして米国との賃金格差は拡大しています。ROEの啓もう活動が、日本経済を救うのは明らかで…日経新聞社は、関連記事を増やす事ですね。
IoTの世界になると、全てのものや、動物がネットと繋がります。でもそれらすべてにCPUは必要なく、必要なデータをネットに上げる作業だけで良いのです。ARM社のCPUより、ユビキタスのWiFiモジュール(村田との共同開発)ですね。何しろ、軽くて簡単です。全てのデータを上げる必要はなく、必要なものを取捨選択し、情報を上げる必要性があり、SQLと言う引き出し機能も、何れ、重要な役目を担うのでしょう。やはりユビキタスは凄いですね。今は日立などに採用され、実験のような立ち位置ですが、これからドンドン、汎用化されます。この意味を、どれだけの読者(市場)が理解しているか?
クラウドワークスの働き方改革の意味を、どれだけの投資家が理解しているかどうか…。何故、カタルが、赤字なのに惹かれているか? その背景はROEなどの高まりから、労働の在り方が大きく変わるのです。正社員も兼業が許され、仕事量の多くがクラウド上でAI化されると、人間の役目はなくなります。そうすると…空き時間の活用が始まります。だからクラウドワークスなのですね。無限の広がりを秘め、日本だけに留まらず、世界規模の躍進が可能なのです。日本と言う小さな土俵ではなく、世界が舞台になるのですね。故に、ひょっとすれば…ひょっとするのです。これが成長株だ…と、いつか叫ぶ事になるかもしれません。
株価の値動きは、この環境下で、いずれも確実にステップアップしている様に見えます。最初はチョロチョロ…なのです。株と言うのは、フィナーレになると大騒ぎします。(本日の有料レポートは、今晩、午後10時ごろアップの予定です。)