日経平均株価10万円の背景3

ROE経営が浸透し始め…部門別の収益が問題になって来ています。日立などを事例にすると分かりやすいでしょうか。 日立は、日立建機や日立化成などの優良子会社を抱え、総花経営になっています。中西さんが社長だった時代かな? 一度、売上高営業利益率を問題にして…経営の効率化に努めた時期がありましたが…結局は中途半端でしたね。

本来なら、スピンアウトした子会社群を他社に売却し、手を広げ過ぎた範囲を絞り、高い利益率を重視する経営スタイルにすべきなのでしょう。現在の日立は、売上高営業利益率が、およそ5%基準です。これを10%~20%程度に高めるのが…経営者の努めでしょう。しかし…現状の日立は、あらゆることをしています。家電から、原発などの重電部門、さらに電車などの車両部門など…数え挙げるとキリがなく、全ての産業を網羅しているような会社です。故に子会社群も多く、総従業員数は30万8千人と…非常に多く存在します。

カタルは、むかし一度、駿河台だったかな?…に在った日立本社を訪問したことがあります。面会の相手は、確か…社長室長だったと思います。彼は「変わらないことが…日立の社風」との表現を用いように記憶しています。まさに村論理に染まっている会社です。この経営スタイルが、果たして…従業員、あるいは日本国にとって…正しいのでしょうか?

ブレグジットの選択になり、イギリスの車両会社は、どうなるのでしょう。規模を縮小するのでしょうか? 日立が、過去に自社株買いを実施したことがあるのでしょうか? この会社は、一般的な日本企業の姿を示しています。

故に、せいぜいPER評価は10倍から15倍程度なのでしょう。日本全体の成長率が上がると…あるいはPERが20倍程度に高まるかも知れませんが、現状評価は、その程度でしょう。 日立の株主になっても…夢は、感じられませんね。

しかしカタルの株価評価の基本構想は、一株純資産に、一株利益の10年分が妥当株価だとも…述べています。つまり日立の一株純資産は597円で、一株利益が40円前後ですから、株価は997円前後が、きっと妥当株価なのでしょう。現状の株価評価は624円です。つまり下限水準にあるのでしょう。

しかし経営者が変わり、経営方針を転換させるなら…PERは20倍から30倍に評価が変わるのでしょう。この基準は利益率の観点から、それぞれの部門を選択し、デブデブの肥満体質から、筋肉質の形態に…会社を変貌させることが条件になります。

日本の多くの企業は、現状維持を目標にしているように見えます。まるで災害復興予算ですね。原状回復と言う考え方が、目標のように見えます。昔は…売り上げ至上主義だった為に…利益より、市場シェア獲得が優先されました。薄利多売です。しかし…イオンなどのGMS(General merchandise store)をみると…現状は苦しんでいますね。セブンアイもイトーヨーカ堂は、苦戦をしています。果たして…規模を拡大することが、全てにおいて正しいのでしょうか?

パナソニックは、松下通信や松下電工などの子会社を吸収しました。しかし現状を見ると、この戦略が正しかったのかどうか…。日立と同様に、GMOグループは、支配権をGMOインターネットが持っていますが、GMOペイメントゲートウェイなどの別会社は、市場で高評価を獲得しています。本来なら、GMOインターネットを買うのが筋だろうと思うのですが…この点は、謎のままです。カタルは長くパナソニックの考え方が…正しい選択だと考えて来ましたが、現状評価を見る限り…違うようです。

この事は…市場経済の資金配分と言うのは、総合的な安定感より、専門的な分野を評価すると言う事なのでしょうか? この辺りの解釈の仕方が、銘柄選別にも役立つかもしれません。

少し…レポートの焦点が、ぼやけて来ました。本日は、「日経平均株価10万円」を成し遂げる背景を考える為に、ROE経営の重要性を指摘する意図が、潜在的にあったのです。

実はカタルは、水面下で…日本市場でも、徐々に高利益率体質が進んでいるんじゃないか…と考えています。この背景にあるのが、「スチュワードシップコード」の導入などですね。この意味は、機関投資家は、投資家サイドの立場に立ち、責任ある機関投資家として、企業の経営姿勢に、株主の意見を反映させると言うものです。この制度が導入され、日本の経営者は、急速に株主利益に目覚め始めたのです。今までは…株式保ち合いなどを実施して株主軽視でした。

株主利益に配慮するためには、常に高い利益を追い求め、配当や自社株買いを通じて、株主に企業利益を還元させるものです。勿論、社会的責任の在り方も重要です。環境配慮や社会貢献などですね。住友化学は、蚊帳などの製造を手掛け、マラリヤ防止のための社会貢献をしています。サウジとのラービグ事業はこれからも注目されます。昔なら…サウジの王様が来日され、彼らは、日本と中国を天秤にかけていますから、市場でも、もっと注目されていたはずです。東邦チタニウムも、その範疇でしょう。

これまでの円高効果と原油安により、原材料価格が低下したための…一時的な利益増大かも知れませんが…、東リは、これまでは、万年低位の株価だったのです。それが先日、リストアップされたので…久しぶりに銘柄を、観てみたら…万年、一株利益は10円未満だったのに、なんと今は、一株利益は39円になり、今期の四季報予想は49円ですからね。驚きました。売り上げ推移を見てみると、そんなに激増している訳ではありません。増えてはいますが、普通ですからね。当然、株価も100円台から上昇しており、なんと414円です。本当に…びっくりしました。このような企業が、水面下では増えているんじゃないでしょうか?

先日、カタルは「ルネサスエレク」の経営体質を批判し、トヨタとの関係をレポートで述べました。これが村論理ですね。しかし近年、企業の経営者が考え方を改めている様に感じています。大日本塗料などは、業界での地位は、たしか4位じゃないかな? この会社も四季報数字だけを見ると…変化しているように見えます。

たぶん…どの企業も、体質転換しているのでしょう。冒頭の日立と比較すると…経営者の経営態度が分かります。

つまり…日本の経営者の意識改革が進み、「ROE経営」が定着し出してきたのでしょう。そうなると…成長力の無い企業(日立のような横這い企業)は、株主からは利益の還元を更に求められます。100%還元を転換したアマダですが…、本来は、企業の内部留保などを、保身の為に、悪戯に高めるべきではありません。これがスチュワードシップコードの考え方です。 要らない資金を、いくら積み上げても仕方ありません。ROE経営とは…そういう事です。

本来は低金利なので…借入比率を高め、高利回りの企業経営を拡大させるべきなのです。だから日立の株主は、社長を罷免するべきです。だって無駄な資本を使って、普通の経営をしているだけなのです。高い給料を払う必要はありませんね。

誰だって、この程度の経営なら出来ます。日本中が狂っています。ソニーを凋落させた出井さんや、株主保ち合いを再開させた新日鉄の三村さんなどが、日本財界の要職を務めているのです。カタルにとって、サッパリポンの村論理です。自社の株価は安い…と指摘して5000億円もの自社株買いを実行した、孫さんこそ、正しい経営なのです。この低金利なのだから、社債などを大量に発行し…借り入れに依存した経営をしている訳です。無借金経営が正しい訳ではないのです。

もう一つ、最近は、新興企業のM&A戦略が、定着し始めている様に感じています。兎に角、この業界は、先端分野だけに…業界のスピード展開が速いのです。その為に、自社開発をしているより、M&Aを利用して、時間を稼ぐことが重要になります。資本提携や業務提携などを含むわけです。例えば…ユビキタスを見ると分かりますね。まだ成果が出ていませんが…今回の買収は、確実に黒字化の利益に繋がることでしょう。四季報数字は、まだ正式な発表でない為に、変わっていないのだと思われますが、もう売り上げ増と黒字化は決定しています。だから下値の株価は買いですよ。期待されたQBも、ようやく広がり始めているようです。

最近…上昇している新興株は、M&A戦略を活用している会社が多いですね。長くなりましたが…水面下でROE経営の進展など…いくつかの変化が見られます。このような自己改革こそが日経平均株価を10万円に押し上げるのでしょう。それでは…また明日。



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