カタルは、この所…自身の相場観が大きく変化していることを感じ始めています。何故、このような気持ちになっているのか、よく分かりません。ようやく…「最後の壁」を克服できるのかも知れないし…あるいは完全に予測が外れる前触れなのか。サッパリポンですが…奇妙な心地です。
通常、トランプリスクが指摘され、4月の弱い展開から…一気に市況が改善し、騰落レシオは5月16日、145.74と分岐点の140台に入りました。だから当然のことながら、警戒感を持って市場を見つめなくてはなりません。「Sell in May」の格言もあり、カタルにも「サマラリー」の記憶もないのです。だから通常はポジションを減らし、リスクに備える作業をすべきなのです。
しかし今週の有料レポートには、トランプリスクや北朝鮮問題などが相場の行方を決めるのではなく、相場が材料を選択するのだと述べました。多くの人は材料が、相場の先行きを決めると考えます。企業業績や様々な市況環境が株価を決めると思いがちですが、逆じゃないか…株価が材料を選ぶんじゃないか…と考え始めています。ある意味で「効率的市場仮説」の進化版です。
株価を支えるのは、何か?
これを突き詰めて考えて行くと、株が上がると言う現象は、こらから…その株を買う予備軍がたくさんいることが、必要な条件になります。株は、良い会社を買うのではなく、変化を買うのです。特に…大きな体制転換では…人々の心は、直ぐに時代対応できません。昔の生活に慣れ親しんでいる為に変化を嫌います。人間は、そもそも保守的なのです。基本的に現状維持を選択します。新しいチャレンジを拒むのです。
しかし…どうでしょう。スマフォのiPhoneが誕生したのは2007年の話です。それから僅か10年しか経過していませんが、僕らの生活は大きく変化しました。今度はAIスピーカーが、続々と市場投入されます。時代の大きな枠組みは激変しています。
カタルは産業革命以来の大きな技術革新の波を「スマートコミュニティー」と呼び、相場のテーマにしています。その技術進化を促進させるために、下地が必要だと述べていますね。その為に「1300兆円の逆襲」と言う壮大なテーマを掲げています。そうして「寛容な社会」の育成を訴えています。
閉塞感が溢れる実質成長の時代が、ようやく終わり、希望が満ち溢れる豊かな寛容な社会である「名目時代」が、新しく幕を明けるのです。その状態をマネーストックと言う指標を使い解説しています。市場には、唸る程のお金が存在します。企業の現預金、銀行が日銀に預ける当座預金、個人の現預金を額は、GDPのほぼ2倍水準になります。後は、お金が動く「切っ掛け」なのです。
1993年に起きたパイオニアの指名解雇事件から、電通の高橋さんは2015年12月に自殺し…昨年、これが過労死自殺と認定され、大きな社会問題になりました。この死が、日本の社会を大きく変え始めたように感じています。ヤマト運輸の残業料金に未払い問題から、サービス残業にスポットが当たり、一気に値上げが容認される社会環境が実現しました。この下地には「すき家」などの過酷な労働環境問題なども、背景にあった訳です。
相場と同じですね。上がる株は、事前に決まっているとカタルは述べています。成功事例のVテクのチャートを見て下さい。カタルは2015年5月の段階で、この株に興味を抱き…推奨しています。そうして…何度か、取り組みました。
時代の流れには、事前に兆候があり…その予兆を見逃さないことです。最初は、なかなかスムーズに相場に火がつきません。しかし時代環境が、ドンドン追い風になり、株価を押し上げて行きます。当然、人間は保守的なので…こんなバカな筈があるものか…と、なります。
否定派が、多く居れば…いる程、株価の先高期待は高くなります。つまり株価を支えるのは「強弱感の対立」が、際立つ事が条件になります。意見対立が株価を支えるのです。今の状況を見て下さい。メディアはトランプ批判を繰り広げていますが…NY株価は、何故か強い動きを続けています。まだ分かりませんよ。先週の372ドル安は、下げの予兆かも知れず、警戒感は怠れませんが…、しかしカタルはこの動きを観て、ケネディクスを売ったのです。まぁ、直ぐに買い戻しましたが、心が揺れましたね。
つまり相場の「ガス抜き」になっている可能性は高いです。このような展開がトランプリスクや北朝鮮問題などが背景にある為に、相場は適度なガス抜きになり、持続性はドンドン増しているのかも知れません。
カタルは述べています。何故、これほど世界中の中央銀行が、量的緩和を実施したのに…インフレにならないのでしょう。ようやく、日本もダブついたお金が、市中に回り始めるのかも知れません。今年1年、来年も含め…少なくとも2年~3年は、これからのマネーストックの推移が非常に注目され、大切なアイテムになります。原油価格の動向も同じです。
ようやく、待ちに待った「1300兆円の逆襲」と言う壮大なテーマが、動き出すのかも知れません。まだ分かりませんよ。あまり短絡的に物事を考えず、じっくり観察すればいいのです。
「流動性の罠」から抜け出し、本格的な名目時代がスタートしたのなら…こんなもんじゃないですからね。慌てることはないのです。ケネディックスが600円になってから、そろそろ本格的に取り組みか…と、そんなタイミングでしょう。そうして4ケタ台に乗ったら、やはり…本物の名目時代に突入するかな?…と考え、買い増しをするタイミングなのでしょう。
Vテクのケースは、この水準から7倍になりました。ケネディクスの「1300兆円の逆襲」と言うテーマは、もっと…壮大ですね。何しろ30年近く、失われた時代を続け、永遠と下準備をしてきたのです。これほどの下準備をした相場ですから、やり方次第では、バフェットに…一歩でも近づけるかもしれませんね。
でも恐いですね。直近は変わらず…を挟み、9連騰しています。尚且つ7週間も…連続陽線なのです。とてもじゃないですが、まともな神経なら…いくら強気でも、通常は様子見でしょう。でも…相場は魔物ですから、先行きは、誰にも分かりません。カタルには、新たに買う度量が、なかなか芽生えません。やはり小物ですね。困ったものです。凡人は常に目先の動きに、心が揺さぶられます。まぁ、俗な人間だから、仕方がないかなぁ~。