不動産向け融資を考える

昨日の続きですね。金融庁は、不動産融資を絞っていると言う話です。カタルは日銀のホームページに飛び、産業別融資残高を調べました。

個人向け貸家業の不動産融資推移

基本的に…個人を中心とする「貸家業」の残高は、未だに伸びて居りますが、比率は低下しています。故に…たぶん個人向けのアパートローンに対して、金融庁は指導を開始したのでしょう。このデータを見ると…大東建託の株を持っている人は「要注意」と言う訳です。ただ…まだ伸び率は5%未満ですからね。やはり金融庁は過剰反応なのでしょう。

個人の貸家業も、不動産の流動化の為のSPC、つまり特別目的会社向け融資(=リートですね)も、データを取り始めたのは…2009年からなのです。リーマンショック前の数字変化は分かりません。

リート向け融資残高推移

リート向けは、流石にプロ集団と言うか…素人と言うか、判断が難しいのですが、基本構造は、ケネディクスと同じ状況を示しています。ケネディクスは、リーマンショックに懲りて…自ら健全化の道を選択し、内部留保の充実を優先しました。だから、いちごHDに比べ利益の出方が悪く、株価が一時、逆転したのです。本来の実力差はAUM残高に比例します。

大切なのは…歴史観です。そこで歴史的なデータを見る為に、過去の不動産融資残高を調べました。此方です。この数字は、不動産融資全体です。故に…不動産業界向けの融資総額の推移が注目されます。基本的に5%未満の伸び率は、実質経済下の動きですね。名目経済の達成には、常に5%以上の伸び率が必要なのでしょう。だから現在、指導を強めている金融庁の態度は…極めて重要です。2007年前半の日銀と同じ間違いを、犯す可能性もあります。指導の度合いが注目されます。基本的に5%~10%程度の間に、留める事が出来るなら…理想的な水準と考えられます。

不動産産業向け融資の推移

金融庁は、過去最高の不動産融資残高と言う事で…神経を尖らしていますが、彼ら役人は人間が変化により、「気持ち」が動くことを理解してないようです。このような統計数字で大切なことは…前年比率の変化率なのです。総体的な「タガ」ではありません。

毎月、300万円を貰っているサラリーマンが、1割増えて330万円になるより…30万円の人が10万円増えて40万円になる方が、人間の気持ちは…大きく動くのです。30万と10万円では、絶対値は30万の方が大きいですが、人間の気持ちは30万円のサラリーの人が10万円増える方が、度合いは嬉しいのです。この現象は「変化率」が、如何に大切かという事です。

馬鹿は、この統計数字の見方を知りません。だから…政策と人間の実感(感覚)のギャップが生まれるのです。金融庁の関係者が、このページを読んでいたら、反省して下さいね。友達が金融庁に勤めていたら教えてあげて下さい。人間の気持ちは、変化によって動かされるのです。

自分で経験してみれば…分かります。100億円持っている人が10億円程度増えても、同じ感覚です。でもかたるような貧乏人が、1億円も手にすると、直ぐに有頂天になります。僅か1/10なのです。人間と言うのは、常に比較感で物事を判断します。あの人より…良いバッグを持っている。あの人の洋服は、自分のより粗末なものだ…と、他人と比較して自分を判断します。

でも大切なことは…他人との比較では、ないのです。自分の気持ちの「変化」なのですね。株式投資が難しいのは…「自分との戦い」に負けるからです。株が上がれば、まだまだ株価は上がると思い、売らずに下がるとか…。先日の600円台のケネディクスは、そんな感じです。逆に株価が上がると…安い時に買わずに、やっぱり上がりそうだ…と、あわてて高値を買うとか…。自分の気持ちを、冷静に判断できるか…どうかなのです。

自分の気持ちは「いい加減」だと諦めて…カタルはドル平均法を採用している訳です。機械的に、株を売買しています。ただし戦略は立てていますよ。カタルのシナリオは、いつも事前に発表しています。

「1300兆円の逆襲」は、壮大なスケールの相場だと…述べています。だって日銀がジャンジャンお金を発行している訳です。これで資産価格が下がる道理がありません。馬鹿だけですよ。今は日銀と金融庁が喧嘩をするようなイメージがあります。だから、なかなか「流動性の罠」が深いのです。でも金融庁は、一度、方針を転換したのですが…馬鹿は、目先しか判断できませんからね。政策と言うのは大勢観が大切です。

日本国の再生は「プライマリーバランスの実現」であり、先ずはインフレなのです。故に一体となって動かなくては、駄目ですが…馬鹿は、自分達の権力を、悪戯に行使したがるわけです。故に、政治家の度量が求められる分野です。

麻生さんは、金融庁長官の首を替えれば良いのです。福井さんと同じ間違いを繰り返すかもしれません。この辺りは…難しいは判断で、現状は「カタルの欲」かも知れません。ようやく不動産向け融資は5%以上になった所です。一昨年12月5.16%で2016、3月が6.17%、6月は6.71%、9月は7.22%、12月は6.98%で今年3月は6.59%です。良いですか…総額残高がバブル期を超えたから、危ないのではないのです。

バブル期の総額を超えたのが、問題ではないのです。バブル期の伸び率は、プラザ合意以来、20%以上の伸び率で…最大値は32.6%も、前年比で伸びたのです。3割を超えるのは1986年末からなのです。

それにも拘らず…円高だけを理由にして、緩和方針を維持した日銀のアホ総裁である澄田智や、政治家が問題なのです。そうして急激なバブル潰しに動いた三重野さんの失政です。データは…事前に、相場の未来を語っているのです。自分で勉強をしないから、分からないのですね。いくら東大法科とは言え…馬鹿は、馬鹿です。何れも…東大法科の出身です。

何故…素人でもわかる程度の常識が、政策担当者にないのか…カタルには、サッパリ・ポンの現実です。全てカタルは、ネットに転がっている公開情報を活用しているに過ぎません。

せめて…証券マンは、自分で日銀の検索ページに飛び…エクセルでグラフを作れるようになり、普段から数字の変化に慣れているかどうか…は、日々の営業に…えらい違いを与えますよ。いい加減な感覚ではなく、正確なデータは…未来の相場を語っている訳です。はやくデータと、相場の関連付けが出来るようになると良いですね。まぁ、カタルは馬鹿だから、この水準に来るまでに…およそ20年の歳月が掛かりました。

馬鹿は、直ぐに変われないので、地道な努力するしかありません。故に20年近く、毎日2時間程度を使い、勉強しながらレポートを綴っています。本日は、既に3時間が経過しました。それで…この程度なので…読者の人は、多くを求めても、所詮は無理なのです。せめて皆さんのヒントになれば…と願っています。それでは…また明日。

さて、ご案内です。本日より「有料の株式勉強会」の新規会員を募集します。投資情報でも、投資に関し…アドバイスをするものではありません。お間違いのないように…。

あくまでも、有料の「株式教室」と言うイメージです。むろん、カタルは形式上の理論は嫌いなので…実践に即した勉強会です。料金は半年で5万円です。月2回の有料レポートをアップします。6か月間なので…12回分の有料レポートです。

新規会員の人は、過去に書いたレポートも読めます。この料金が3000円です。故に…合計で53000円が、これから半年分の新規の会員料金です。これに消費税が8%掛かりますから、結局、57240円が必要になります。ただし学生の人は「半額」にします。その旨、メールに記載して下さい。(当選されたら、学生証などのコピーの添付をメールで求めます。)

残念ながら…全ての応募者にお応えできる枠もないと思います。これまでは2回、過去に有料会員を募集しましたが、1回目は120名の応募があり、実際の採用は30名程度でした。それから2回目は応募が減り…たぶん料金が上がった為です。50名程度の応募で10名程度の採用だったと思います。

今回も…10名ほど募集します。全員が採用になるかどうか分かりませんが…応募される方は、右のメールアドレスから、先ずはメールで応募して下さい。表題に「会員応募」と記載して下さい。来週いっぱいまで…募集する予定です。

記載事項は「氏名」、「年齢」(10代とか60代とか…で結構です。)「住所」(都道府県だけで結構です。東京都、北海道とか…)以上の3つの記載は絶対に必要です。尚、前々回、前回、落選された方は、その旨をメールに記載して下されば…採用に辺り、考慮します。

応募された方、全員に、必ずメールを返信します。その時期は、来週一杯(13日まで)の募集ですから…20日までにメールにて、振込先などを記入の上、返信します。落選された方にもメールいたします。それから入金が確認されたなら「パスワード」を発行します。新規講座は9月から始める予定です。関心のある方は…応募されてみて下さい。

先ずは…ご案内でした。それでは…また明日。



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