米国の雇用統計値は予想に届きませんでしたが、株価は3万ドルを回復しました。基本的に更なる政策期待の「金余り」相場なのでしょう。金融相場の基本は、実体経済が悪く…それを上回る期待感を与える金融政策や財政出動が在って成り立ちます。
ただ…今回は「時代革新の波」が合わさっており、コンドラチェフの波が同時に重なっています。景気循環には様々な波があります。普通の景気循環だけでなく…日本は失われた時代を通じ…様々な条件が整っている国です。しかも…それなりに優秀と言うか、普通の教育水準がありますから、良いリーダーに恵まれれば…昔のような輝く時代を取り戻せます。
カタルが証券界に入ってから…最初の10年はマズマズでしたが、1985年のプラザ合意からの失政は、ひどいものでした。メディアの資質は、今でもどうか…と思うレベルです。政治家も同様ですが、ようやく安倍政権以降、通常の頭の人が、運営をする体制になったようです。決して優秀とは言えませんが、普通の政策に転換しました。
でも村論理派閥の馬鹿どもは、今でも森・加計問題から桜を見る会です。そんな小さな事は、どうでも良いのです。もっと視野を広げた論争を望みます。
何故、日本人の一流域になった野球選手が、米国に向かうのでしょう。むしろ…台湾や韓国を交えた大リーグを上回るアジア圏の野球制度を構築しても良い筈です。人が居ませんね。何故、白鵬の様な…立派な成績を残した横綱が引退を出来ないのでしょう。日産自動車を立て直したゴーンが、日本人らしい配慮をして「根回し」をしたら…御用になる。
目に見えない、何か…歪んだ制度を、カタルは自分自身の人生でも経験してきました。
不理屈な金融検査で、どれだけ…仕事が出来る証券マンが現場を離れたのでしょう。ブツブツなどは、その事例の一つです。彼は馬鹿らしい社会検査が嫌で、年収2000万の仕事を辞めました。カタルは税務署に追われ…まともな感覚ではなく、彼らの個人の感覚が優先される恣意的な運用を見て、働くバカらしさを痛感します。毎月、200万300万と言う予定納税をしてみると…皆さんも分かります。毎月、住民税や所得税など…集金システムは上手く出来ています。
年収が低くても…高くても…認めない制度が、この国の仕組みです。平均的なサラリーマンが主体の制度です。
やはり…頑張った成功組は、シンガポールに行くのでしょう。これでは幾ら香港が国際金融都市の基準から劣化しても、日本は代わりになれません。日本の教育システムの閉鎖性を感じます。でも、ようやく日本も「失われた時代」からの脱皮が始まりました。「コロナと言う神風」が吹いたのです。
ただ…DX革命、コンドラチェフの波と言うか…。日経新聞の脱炭素社会もそうですが、日本人は自主的に動く国民性ではなく…ロボット人間です。
だから課題を与えないとなりません。先日のイエレン氏の観察レポートで「高圧経済」と言う文言がありました。基本的にGOTO政策は、なかなか良いアイディアです。こういう感覚で政策を運営しないと日本のお金は動きません。
2019年の企業の内部留保は、景気循環の後退のせいで、伸び率は減りましたが463兆円から475兆円に増え続けています。しかし配当の還元率は42.2%から54.3%に上がりました。この理由は、当期純利益が62兆300億円から44兆9630憶円に減った為です。配当金の総額は2018年の26兆2068億円から2019年は24兆3951億円に減っています。法人企業統計の資料は此方です。
ただ475兆円…も内部留保を貯め込む必要はありません。年間の資料は此方
だから前田道路のTOBが始まりました。ようやく…此処に来て様々なM&Aが活発化し始めています。475兆円の企業内部留保は、コロナ禍でも大きく減らないでしょう。ここはお金を動かす政策が必要です。その為に、企業に希望と目標を与える必要があります。
幸いと言うか…「中国輸出管理法」が成立して、12月から施行されました。このピンチと言う試練をチャンスに変えることが出来るか? サプライチェーンの問題からも再考されます。菅政権は補助金を設け、企業のサプライチェーンの変化を促しています。
果たしてこの影響かどうか分かりませんが、DXI指数(半導体価格の相場を示す指数)は長く低迷をしていましたが、12月に入ってからスポット価格は上昇を始めています。この輸出管理法が影響しているのかも知れません。つまり…ひょっとするとエレクトロンの株価が、転機(空売り)を迎えるのかも知れないのです。これは勝手な観測で…一つのアイディアです。「市場の整合性」と言う高度な相場の読み筋です。
カタルは常に、この「市場の整合性」を考えながら、相場のシナリオを考えています。ですが…完全に、イナゴ族が初参加したロコンドの読み方を、間違っていました。6月頃から方向転換を考えていたのですが…9月の変化にうまく適応できず、年末を迎えています。カタルの反省点です。
その為に…読者の多くに方にもご迷惑をおかけしているのでしょう。ゴメンね。折角、今年は3倍増を実現できるか?…と、9月までは思っていましたが、僅か3か月間の経過で、カタルの読みが外れていた事を、反省させられる…日々を過ごしています。
「SUMCO」(3436)の相場はDXI指数に先行して始まりました。
通常、こういう事があるのかどうか…。景気回復を視野に、半導体需要の活発化を当初は描き、この6月の段階では、この株も何度か買っています。
しかし当初の予測に反しDXI指数は低迷したので…きっと中国製品が市場に流れ相場を押し下げている、つまり…その供給量を上回る程の世界経済の反発は遅いのかな? …と思っていたのですが、12月に入ってからDXI指数は、前からのカタルの読み筋の流れが復活しています。この読みは…実は中国の輸出管理法が関連するのかどうか…。この判断は難しいですね。
市場分析には、様々なシナリオが背景に流れており、どのシナリオを採用するかで、相場の基本方針が変わります。
カタルが9月に上手く方向転換を出来なかったのは…カタルが何度も…「買っては投げ」の行為をした自動車関連株の相場の立ち上がりが遅かったために、ロコンドの「3割乱高下に向かえ」と言う発想が、あの時に勝ったことが、今回の「カタルの失敗」の原点になっています。
もし…もう少し早く市場が反応を示していれば…島精機と共に、上手く転換を出来ていたかもしれません。そうすれば…今年はウハウハ状態の資産5倍増も達成していたのでしょう。それほどの相場です。しかし…折角のチャンスを、カタルの判断ミスの為に、この年末は、これまでの「儲けを飛ばす」結果になりそうです。
此処に来て…ドル安と米国金利高の兆候が見え始めています。
バイデンは基本的に、大きな政府の民主党です。カタルは、本来は共和党の考え方です。しかし…トランプは嫌いです。金持ち坊ちゃんの当初のイメージのままです。財務大臣の麻生太郎さんと似たイメージです。育ちが良くないと駄目ですが…我が儘では、リーダーになれないのでしょう。
話しが逸れますから戻します。昨晩の米国市場は、米国債が売られ…つまり金利が上昇しています。だから金融株も遅まきながら、上昇を始めてきました。三菱UFJがこれから上がるシナリオがありますよ。野村証券と共に…。ですが…この流れは、今年6月の頃の自動車と同じで…遅々として進みません。
まもなく色んなデータを見ていると、今の相場の流れが転換しそうです。この動きは9月下旬にも見られました。
この転換にカタルは付いて行く事が出来ず、この年末を迎えたのです。
この事はDX関連の復活からマザーズ指数の上昇の可能性もあり、その事を事前に指摘しています。 同時に…この米国金利上昇の流れは「諸刃の剣」です。
そうです。ドルと言う基軸通貨問題が絡みます。何れ…世界の中央銀行は、デジタル貨幣を発行します。既に中国人民元は実験をしています。ワクチン開発と、同じ…臨床試験です。
何故、地検に噛みつくのか?
時代の進化を考えた行動を採って欲しいと願っています。ホリエモンの逮捕が何をもたらしたか? リクルートの江副さんの時も似た感覚を持っていました。確かに地検の論理も分かります。ある意味で、そういう選択肢があるのでしょうが…日本の進化を頭に入れた行動も必要でしょう。
失われ時代の30年間、そうして貯まりに溜めた? 内部留保の475兆円を動かす、時代革新がやって来たのです。コロナ禍で露呈した政府のアナログ構造、革新的な改革を実行するチャンスです。日本株は、既にその路線を感じ始めて動いています。だから…まもなく27270円の関門を乗り越え…一気に38957円の奪回に向かうのでしょう。
本流(金融セクター)が、動き出す気配があります。同時に、時代革新のDX絡みの流れも健在なのでしょう。カタルの様な古い人間は、やはりこの路線が動かないと…なかなか時代が動いたという感覚になりません。しかし…貧乏人は、自由に飛び回る蛍にはなれません。困ったカタルの性格です。
本日のレポートは、良く時代背景などを理解してないと…このレポートの理解が進まないかもしれません。カタル自身、流れの方向性は様々なシナリオがありますから…選択に迷っています。果たして…市場は、どのシナリオを選択するのでしょう。
それでは…また明日。