アーカイブ:2021年2月13日

市場の焦点

今回のオリンピック委員会の森会長のドタバタ劇をみると…「時代の変遷」を感じる次第です。もともと現役時代に「ゆとり教育」などを提唱した森元首相を、カタルは好きではありません。爺がしゃしゃり出てくる…日本の村社会構造が嫌いです。どの会社もそうですが…社長を退任すると会長になり、その後に相談役になるケースが多いのです。何故、そんな「お飾り」の人事が、横行するのでしょう。これは年功序列の名残ではないかと思います。

今回のドタバタ人事、川渕さんの問題も含め、日本村社会行動の一端を見せられた思いです。昔なら…これは通用していたかもしれませんが、米国NBCのスポンサーまで、嫌悪感を表して「待ったなし」の退任劇になったように感じます。こちらの報道です。情報のグローバル化ですね。

同時に「女性がいる委員会は、時間が掛かる」と言う発言が、女性蔑視に繋がる拡大解釈とも考えられ…社会の「ユトリのなさ」を露呈しているようにも感じています。

米国では黒人問題などを始め…マイノリティに対し…過敏に反応しているようにも思えます。確かに警察官の暴力は行き過ぎですが…これは2極化が進み過ぎた為の反動的な現象なのでしょう。だからバイデン大統領の「追加経済対策」が高い支持を受けます。

まだ通過していませんが、バイデン氏の1.9兆ドルの追加経済対策の支持率は、米国民の68%だそうです。しかし…この政策にサマーズ元米財務長官は、「異議」を唱えています。今の世界経済の焦点は、この話題です。

追加の経済対策が、いつ議会を通過するか分かりませんが、その後に、どんな展開で経済が動き出すか?…と言う観察が、今の相場の最重要課題です。

ユトリが消えた…この「二極化現象」は、グローバル化が進展して、労働対価の安い中国への生産基地の移転が、原因の一端です。オバマ政権は中国の躍進を許しました。トランプは嫌いですが…彼の主張は、ある意味で正しいのでしょう。TSMCもサムソンも、米国で大規模な設備投資を開始したのです。この半導体企業は、一つの「象徴的な現象」で、回帰現象はこれから…いろんな産業で、どんどん起こります。

その回帰現象に加えて…脱炭素化や5G投資などが、加わるわけです。

この後、バイデン大統領が、どんな経済政策を打ち出すか分かりませんが、ワクチン接種の進展で、夏ごろにはコロナの終息過程が見えて…回帰現象と新しい活動が加わると、一気に…景気の流れが加速する可能性があります。過熱感が生じないでしょうか?

何しろ…歴史的な規模でお金が流れ、ジャブジャブなのですよ。ジャンク債市場では、歴史上で、初めて…「4%の壁」を切ったそうです。タガが緩めば、起こる現象は必然です。

「ゲーム・ストップ」だけではなく、訳の分からない「ビットコイン」などの詐欺とも思える商品が。僅かな期間に5倍にもなっています。

テスラのイーロン・マスクの寿命はどうなのでしょう。やはりカタルには理解不能です。現金をばらまく1.9兆ドルの追加経済対策は、森会長の辞任劇と合わせてみると…今の世界の流れが分かるように思えます。

米国の10年債は1.2%台に入りました。コロナ禍後の最高金利は1.266%です。FRBが腕力で金利上昇を抑え込むのか? それとも…ある程度の上昇を容認するのか? 仮にワクチンが浸透する夏に、2%の壁を超えるとしたら…相場は、どう動くのでしょう。

2003年の「みずほ株」は、倒産が叫ばれていました。しかし米国はリーマンショックに向かう土壌であるサブプライムローンが発達して、お金がジャブジャブ…だった環境があったのでしょう。映画の「マネーショート」を見ると分かりますが、格付け会社のムーディーズやS&Pなどは、いい加減な存在なのです。だから…あのような金融犯罪が生まれるのです。

カタルは会員レポートで3つのシナリオの内、野村証券を選択しましたが、三菱UFJなどの邦銀株の選択肢もありました。ですが…何故、今回三菱UFJではなく野村証券を選択肢か?

GSのチャート

一つはJPMとGSの株価の違いも頭の中にあります。両者の株価位置を比較してください。

同期間のJPMのチャート

単に…野村証券の利益が、空前規模に膨らむだけでなく…今期は、たぶん一株利益は130円ほどでしょう。だから130*30=39円だから約40円の配当、更に…自社株買いを実施する可能性も視野に入れています。結果は、この5月になると…分かります。

「3か月間は株を持っていよう」…と言った意味は、この発想があります。逆に「1年後の姿」と言ったのは、金利が2%を超えた時に一気に怒涛の如く…人々の行動が活発化して、一気にインフレムードが発生する可能性も、視野に入っているのです。

場合によれば…今回の政策を引き金にして、この路線の時間が加速されるがシナリオが浮かびます。そうなると…CTA(商品投資顧問)と呼ばれるデリバティブ戦略を利用する連中が、取引を拡大して、更に大胆に動き出す可能性があります。今年中に、日経平均株価が38915円の新高値を抜く可能性さえ…否定できない環境があるのです。 誰も、現時点では、この事を述べていませんが…。カタルはそこまで考えています。このシナリオが分かりますか?

一つの相場の流れの戦略は、様々な条件が整わないと駄目ですが…一気に走り出してバブル化して…ドルと言う基軸通貨の崩壊が、3年後か…5年後か…分かりませんが、発生して株価が大暴落をする可能性もあります。選択肢は様々で相場論の解釈は些細な現象で…常にシナリオが変更されています。

米国10年債の利回り推移

それほど…1.2%台に乗った米国金利は、色んな思惑が発生するのです。どの時点でコロナ後の高値(金利の…)1.266%をどんな形で抜くか? その関門を破ると…相場はどんな展開が加速するのでしょう。 

単に…相場を当てるだけが、課題ではありません。昨日の原稿では、NPCの実践を通じて、皆さんに「ぶつぶつ投資」のやり方を披露しています。自分の戦略が当たっても…売り買いの仕方で、損をすることは良くあるのです。

カタルは、昨年は3回も…介護の「ツクイ」(2398)を会員レポートで推奨しています。会員からのメールを見ていると…カタルのようにツクイを持ち続けている人は多くなかったようです。もしロコンドの株価が下がらなかったら、カタルは、ツクイの5万株を持ち続けていたかもしれません。 それ程…気に入っていましたが、僅かにカタルは5000株だけです。会員の人はどうかな?

ですが…1年間に3回も推奨株に取り上げた訳です。別に結果論を述べているのではありませんよ。いつも事前に、カタルは様々なシナリオを皆さんに提示しています。

その中でどれを採用しようが、読者個人の自由です。カタルの意見に反対なら、ツクイも貸借株だったし…今回の野村証券も東芝も貸借株ですから「空売り」が可能です。ゴタゴタ言わずに…男は黙って行動あるのみです。 所詮、評価と言うのは、他人が決めるもの…どんな評価も甘んじて受けねばなりません。

はたして、来週はどんな展開なのでしょう。ですが…同時にITバブルは2月に弾けました。2月と言う時間は、無理をしない方が無難なのでしょう。今日は日経新聞が語っていませんから…カタルが、今の「株式市場の焦点」を述べました。この基本をしっかり捉えてないと株式市場での常勝将軍は、無理なのでしょう。カタルは、何れ…何処かで間違います。いつもその繰り返しです。今年こそ…と言い続け、毎年負け組に転落しているカタル君でした。また…明日。



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