アーカイブ:2021年2月20日

市場の整合性と昨日の答え…

本日は昨日の宿題と共に…日経新聞の一面の話、「空箱」と言う表現で、投資目的を謳わずにお金を集める特別目的会社(SPAC)の設立の話が載っています。ソフトバンクなども大きな資金を集めています。この話と…テスラの話、ゲームストップも含め、ビットコインも「同じ土壌」が背景にあります。投機資金が集まっている「新しいバブル」の話です。

この関連性が見えるなら…カタルが述べている「市場の整合性」を考えると、未来の相場が読める話に繋がります。市場は、「目に見えない糸」で繋がっているのです。

この話で思うのは2006年前から始まった「サブプライムローン」の話です。このサブプライムローンの債権を売る為に、AAAの債権を混ぜてデリバティブ商品を作り販売します。CDSと呼ばれる影の銀行システムの金額が、天文学的な数字に飛躍しれリーマンショックが勃発しました。人為的な話です。

市場と言うのは…必ず「行き過ぎ」ます。直ぐに、この現象を見て破綻するとは思っていませんが、この現象は注意が必要な現象です。

一方で、リーマンショック以降、全く良い所がない世界の金融は、ようやくリーマンの痛手が癒えてきたように感じています。あのドイツ銀行(悪さをした銀行)が、ECBから賞与の制限を受けて、妥協して…減額したというニュースが報道されていました。こちらです。

コロナ禍にもかかわらず、政府の手厚い補助政策のおかげで、世界の金融機関には唸るお金が余っています。通常、貸し倒れ損失が懸念される環境ですが、政府は補償して融資を実行していますから、貸し倒れ(デフォルト=債務不履行)も少ないようです。このジャブジャブ資金は、必ず株式の「買い戻し」に移行します。つまり自社株買いです。自己資本規制比率以上に…資金が溢れていると推察しています。

今は同じ関連性の話をしているのですよ。皆さんには…内容が難しいかな?。

カタルは日経新聞が国際優良株の記事を書いて…相場の焦点を語ろうとしていた記事(スクランブル)は、間違っていると述べていました。あの記者は現状を説明していたのです。ですが、その動きは昨年の6月頃から始まり、カタルが選択を間違った9月から加速して株価が上昇しています。カタルは1万円手前で村田製作(6981)は休むべきだと述べましたが…実際は指数の上昇で上振れしています。この日経新聞のスクランブルの見方が広がった為でしょう。

しかしカタルは年初から、今のシナリオ、実際は昨年末の推奨ですが、東芝(6502)、野村証券(8604)、TOC(8841)を掲げていました。同時に株価が下がるリスクも伝えています。そうして選択が3つあると述べて、自分は迷っており、難しい相場と述べています。

年初から約2か月間経過して…ようやく米国金利がコロナ禍の1.266%を上回り、市場は次の展開を模索し始めています。その動きが、ここに来て株価が上昇に転じた金融株の動きです。野村証券に三菱UFJの株価が、ここで上がって来たのは…何も偶然ではなく、前から決まっているのです。

皆さんは些細な現象が株価に繋がっているという認識がないから、様々な社会現象をスルーしています。

しかし…カタルは昔の話になりますが、いつも社会問題を考えているから…電通の高橋まつりさんの自殺に対し、過敏に反応しています。苦労して育てた娘さんが…東大かな? 更に就職最難関の電通に入社したのに…何故、彼女は自殺しか、選択の余地がなかったのか? シングルマザーの苦労が水の泡です。お母さんの嘆きは、どれほど…深いのでしょう。

この現象は「政策の失敗」を表す現象なのです。

だからこれを切っ掛けにして、ヤマト運輸の人件費の問題も表面化して…次々に、疲弊した「村論理の破綻」が明らかになっていきました。2012年の暮れから2013年の量的緩和になり実質時代が終焉を迎え、このよう事件を経て…名目時代に移行したのです。

しかし…「失われた時代」の後遺症の為に、日銀の黒田さんが散々批判をされていましたが、ETFやリートの買い入れと言う危険資産の購入と言う「タブー」まで…踏み込んだのです。それにも関わらず、なかなか…日本の社会は名目時代に移行できませんでした。

それが「流動性の罠」です。

本当は…早めに名目時代に動くべきなのに…「失われた時代」が30年以上も続き、それに染まっているのです。だから企業の内部留保が475兆円にも積み上がり、動かないことが美徳のような悪習があったのです。前田道路のTOBを受けての高額配当を思い出すと良いですね。

しかしコロナ禍で、世界中の中央銀行はジャブジャブの資金投下です。

だから日経平均株価はデフレの関門である1996年の22750円の壁を抜け…そうして出口である1991年の27270円を超えたのです。この意味は実質時代が終わり、名目時代に完全移行したのです。だから日経平均株価は、一気に3万円台に入ったのですよ。

こういう基礎知識が、頭にないと「相場の成り立ち」の理解は進みません。ざっと…これまでの流れを追いました。さて…昨日の宿題ですね。UMC(6615)とコニカミノルタ(4902)に島精機(6222)の共通項は?

UMCは自動車関連の部品メーカーで不祥事を起こした会社です。コニカミノルタは良い会社ですが…リコーと同じで社会変革について行けず、将来性が乏しいのです。そうして今はコロナ禍でオフィスでの紙需要は減り、先行きはあまり良くありません。だから株価が異常に売られていました。

島精機は洋服を作る為の機械を作っている世界トップの会社です。実は…カタルは同時期に自転車のシマノ(7309)が好業績になる過程で、株価を推奨しています。コロナ禍の時です。昨年6月14日の会員レポートで株価は20340円でした。本当はもっと早くに推奨すべきでしたが…高値圏の推奨です。

珍しいですね。カタルガ高値圏で推奨するなんて…会員の中にはお金持ちも居られるでしょうから…選択肢の一つとして取り上げました。今の株価は26165円ですからマズマズでしょう。

この高値追いを見て…シマノの「連想」から、島精機を発掘したのです。

両者の共通項が直ぐに分かりますか? 両社とも専門性のある分野で、世界トップ企業です。シマノはコロナ禍で潤う企業です。だって電車などの「密」を避け、自転車通勤が増えますからね。EUは補助金を出しているところもあります。逆にコロナ禍で苦境の立たされている島精機は一番悪い場面です。こんな歴史的に見て…最悪の環境はもうありません。「陽と陰」の関係と言うか…何というか…。

良いですが…ここでは、銘柄を選択する着想を述べています。

昨日の宿題の解説は…いずれも財務内容にあります。今の四季報では分かりませんがUMCは不祥事を耐え得る財務内容を保持しており、経営者が変わればいい会社に変貌できます。内山一族からトヨタ系に変わりました。少し前の四季報を見てください。時間はかかりましたが…お金持ちなら200円台で…いくらでも株を買うことが可能です。実際にカタルは一時期、UMC株を1万株買って、売り買いして儲けています。

コニカミノルタ(4902)の四季報内容

コニカミノルタは環境が改善に向かえば…やはり異常に安い株価でした。純資産価値から大きく株価が売り込まれ…尚且つ、配当利回り株になります。一株の純資産は996円で25円配当ですよ。株価が200円台なんて…そんな馬鹿なことはありません。必ず、株価は修正されます。だからカタルは、時間は分からないが…何れ、株価は500円以上になると述べたのです。島精機の一株当たりの純資産は2983円です。内部留保(利益余剰金)は776億円、借金は僅か58億の付き合い程度です。何故、株価が1200円台なのでしょう。おかしいですね。

島精機(6222)の四季報内容

何れの銘柄も良い財務内容なのに…外部環境が悪化して過度に売られ過ぎた株です。ここで先ほどの社会全体は、実質時代から名目時代に移行するジャブジャブの資金環境があります。当然、株は上がります。こんなことは…前から決まっています。

そうして今回、会員向けに推奨株の扱いではありませんでしたが、参考株して取り上げたF君も同じ条件です。だから株価は何れ上がります。

しかも…F君は米国の経済政策に大きく影響を受けます。米国での売り上げが約6割なのです。米国は600ドルの支給が決まり、更にこれから1400ドルがばら撒かれます。あれは…日経新聞の、確か…木曜日の日経新聞の夕刊に米国の個人消費の話が載っており、過去最高水準だそうです。これは600ドルのバラマキによる影響です。そうしてこれから1400ドル?

米国の金利が1.345%に上昇をするわけです。すべての事象はF君の株価がこれから上がる現象を示しています。

F君の月足推移

しかも肝心なことは…相場が全くないのです。ITバブル期に28300円の高値を付けた後…株価はズルズル右肩下がりを続け…とうとう企業業績は赤字転落をします。ですが…島精機と同じで財務内容は抜群です。

内部留保の利益余剰金は216億円もあるのに…借金は僅か12億円、一株当たりの純資産は1463円ですよ。ですが時価総額は166億円ほどなのですね。何故、株価が460円なのでしょう。おかしな株価評価です。必ず、いつか…株は上がります。たぶん今期は、営業利益は既に黒字ですが…最終利益は赤字かもしれません。でもこの会社はケチです。無配です。まぁ赤字だから…仕方ないかもしれません。

本日は、昨日の宿題の話を中心にして、銘柄が、どんな過程を経て選択されるか…その一端を説明しました。「市場の整合性」の考え方を、早めに会得してください。カタルには残された時間がないから…意欲ある若者の為に原稿を書きました。様々な社会現象などが銘柄の選別に影響を与えます。

このF君は環境が整っています。バイデン政権の経済政策は何も1400ドルのバラマキだけではありません。イエレン財務長官は労働問題の専門家ですが…労働指標と言うのは、そもそも経済の遅行指数なのです。先行指数ではありませんよ。しかし彼女の言動を見ると「強いドル」を謡っています。米国の金利上昇は円安ドル高になります。

分かるかな?

カタルはF君を8000株だけ買いました。来週も安い相場なら買います。ですが高ければ…TOCのように売ります。人気などは持続しません。野村証券は10連騰をしたのですよ。この意味を理解しましょう。

良いですか…イナゴ族でも構いません。それを否定をするものではありませんが、株式投資と言うのは、全て背後に流れる要因が存在して、その流れに沿って株価は動いています。だから「黒潮を探す」ことが、大切なのです。それでは…また明日。

これから…会員レポートを書きます。会員の方はアップが深夜になると思いますから…明日にでもお読みください。



amazon.co.jp 全品に拡大 無料配送キャンペーン実施中!詳細はこちらをクリック。
2021年2月
« 1月   3月 »
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28  
株式投資関連の本