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かたる:サマーズ時間とイエレン時間の間で、相場は揺れています。イエレン氏に軍配が上がっているから、NY市場は堅調な戻りを見せています。おそらく…無事に利上げを実施できるのでしょう。しかしこの判断は難しく…カタルも、どちらに最後は、軍配が上がるか分かりません。基本路線は前にも話したように…、米国経済は本物の回復ではなく、偽りの回復だと…カタルは考えています。ゴールドマンサックスの株を、バフェットは手放したと言いますが…その理由も、分かる様な気がします。これだけ雁字搦めに規制で縛ると、行動は制約され、利益を上げることが大変ですからね。ここで…WTIの原油価格推移を参照にして下さい。

WTI原油価格推移
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WTI原油価格推移

カタルはこれまで…サマーズ時間、そうしてイエレン時間、さらに来年に予想されるダリオ時間の話を、何度か展開しています。その延長線にある話が、昨日、ロイターから紹介されていました。デンマークの投資銀行サクソバンクのスティーン・ヤコブセンCIOの発言です。アベノミクスは失敗だと言う円安政策を否定した発言です。内容は此方です。その中で2016年にドル安が起り、コモディティ価格の安定、新興国の成長などの話が述べられています。つまり、この話はダリオ氏の予測を裏付けるシナリオの一つですね。ダリオ氏は利上げが間違いで…再び米国は、量的緩和に追い込まれると言う大胆な予測ですね。

ヘッジファンドと言うのは、現実と政策の矛盾を突いて儲ける手法です。市場経済の現象と現実のギャップ、さらに政策の関係を論理的に考え、矛盾を見つけ、ギャップの大きなところを責めるものですね。イギリスを負かしたジョージソロスは、英国の為替政策の矛盾を突いたものです。この賭けに彼は成功し、世界的な名声と富を得ました。読者の中には、この手の話は難しすぎるかもしれませんが…現役の証券マンなら、カタルの考える未来が見えなくてはなりません。何れも来年の話ですが…ダリオ時間と、このスティーン・ヤコブセンの発言は、関連しており興味深く記事を読んだので紹介しておきます。

今日は、大坂チタンが高いのですね。決算数字が良かったのかな? 株って、難しいのですね。単に業績が良いだけでも駄目なのです。必ず、仕掛け人の関与が必要になります。加藤さんは逮捕されましたが、きっと、彼は、その株の売買に対する関与比率が高過ぎたのでしょう。基本的に多くのファンドが、発行済み株式総数の5%程度を基準にしているようですね。10%程度、買う事例もありますが…加藤さんの場合は、宮地鉄鋼などのケースでは、浮動株、全部を買うような手法ですからね。やり過ぎです。

みんなが納得する基準、つまりPERだとか…PBRが一つの基準になります。一株利益の何倍まで、株価が買われているか? また一株当たりの純資産価値の何倍が、市場の平均か…と言う論理的な背景ですね。これに成長力が加味されるのが、一般的な株に対する考え方です。利益成長が大きく伸びているなら、当然のことですが、PERは高く評価されます。通常PER10倍程度のものが…つまり10年分の利益ですね。成長力が30%アップされると…、3年で2倍程度に利益が膨らみますから…PER20倍が最低で、30倍程度まで買っても、良いことに成りますね。この成長力の見極め方が、問題になります。だから売り上げが2倍、3倍と増える会社は、たとえ赤字でも高く評価されます。

クラウドワークスは赤字でも、売上、つまり契約高の推移が、一番、大切なのですね。それと利益の源泉であるクラウドワーカーの存在です。日立の2倍も従業員を潜在的に抱えている訳で、凄い収益源なのですね。この事実を、市場は、どう評価するか? 故にサイバーエージェントの藤田さんと言う人は…かなり優れているのでしょう。リクルートが、何故、自社の従業員が多く居るのに…クラウドワークスのような…外部企業に仕事を発注するか? それは内部人材の人件費が、高い為ですね。

正社員の仕事量の対価は高いから、外部に仕事を委託します。これがファブレスの考え方です。日本は、この外部を利用する考え方がなかったために、世界競争に負けたのです。NECは、世界一の半導体の会社だったのです。エルピーダも、結局、消えました。最近、会議の予算を見える化して…この会議に掛かるコストは、○○万円と打ち出して、時間を切って仕事をしている会社が、WBSで紹介されていました。人を使うのは、コストがかかります。同じ成果なら外部発注して、成功報酬で仕事をさせた方が、社員厚生費などのコストが要りませんね。

故に、クラウドワークスと言う仕組みは、産業構造を大きく変える可能性があります。株価は2倍程度のものではなく…、10倍、更に50倍、100倍になるかも知れません。カタルは非常に夢を感じますね。本来は「上場」すべき段階ではないのです。こんなベンチャーは、ハッキリ言って博打です。でも当たれば…大きいのです。だって産業構造を大きく変える可能性があります。日立の失敗は、利益を考えず、すべて自前で、取りそろえる村論理です。だから…ずっと株価が低迷していたのです。どの仕事も自社で囲い込んで、自前でする必要はありません。ファナックがベンチャーと組んだやり方が正しいと…カタルは思っています。トヨタのように…自前でやる時代ではありません。IoTは、世界と繋がっているのです。

ただ皆さんは、自分の力量の範囲で、株式投資をしなくてはなりません。倒産する可能性のある会社に、何百万も投資できる人は、そんなに居ませんね。カタルは、シャープは残ると考えていますが…まだ1000株しか買っていません。165円で買ったので、もし100円を割れ80円程度になったら、今度は、2000株ぐらい買おうかな?…などとお気軽に考えています。なくなっても良いお金は、そんなにあるものではありませんからね。クラウドワークスの現状も、同じような博打なのです。でもしばらくは内部留保があり、数年は赤字でも持ちますね。

成長力の話は、スマートコミュニティーに共通しています。JTECの再生医療の話ですが…問題は量産化する技術なのですね。最後は此処に尽きます。細胞培養技術の蓄積なのです。今日も心臓シートの話が、日経新聞に載っていましたね。その価格の高いこと…。しかし量産できれば、価格は自ずと下がります。故に、JTECも1万円相場になる可能性を秘めています。007もそうです。みんなスマートコミュニティーと言う新しい世界の株は、その可能性があります。だって時価総額が小さいでしょう。しかし成功した時の利益は非常に大きいのです。昔のトヨタも、ソニーもみんなベンチャー企業だったのです。トヨタも倒産の危機に遭いましたね。その時に三井銀行が助けたのです。本来は、貸し出しは出来ない財務内容でした。でも倒産を覚悟して、銀行家は、みんな応援したのです。ベンチャー投資とは、そういう事ですね。

カタルは株高の背景も、説明しています。その理由をよく自分なりに考え、消化して下さいね。もしカタルの考え方が正しいなら、カタルは今頃、こんな貧乏生活をしていませんね。東京駅前の安田信託…今はみずほ信託でしょうが…、そのビルのオーナーです。でも現実はマンションも買えない貧乏人、だから仕方なく、ケネディクスを買っています。ケネディクスが1万円になれば…今、建てている住友不動の億ションも買えるようになりますね。早く、そうならないかなぁ~と、相場に夢を見ています。それでは…また明日。因みに、カタルの今日は、色々と…株を売っています。それでは…またね。最近は好調なのです。楽観状態が続いており、その内、この幸福感も、時間と共に消えるのでしょう。でも年末年始は大丈夫だと思っています。



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