儲かる相場がやって来る

11月に入り…市況が改善してきた現象をいくつか紹介しています。しかし…現実には個人好みの銘柄の小型株は、未だに「底入れ」が確認されません。カタルは、ここに来て何度か…批判的だった「BASE」(4477)の話を取り上げています。コロナ禍から…ほぼ一本調子に個人の人気に拍車がかかり…株価は774円から17240円と実に22倍に大化けしたからです。その後、1:5の株式分割をしました。

BASE(4477)の日足推移

その人気ぶりを示すTICK回数のリストも紹介しておきましょう。こんな小型株が大型人気株と同様の扱いで…市場を席巻した様子が分かります。

3日間の上位のTIC回数、昨年の10月初めの様子

TICK回数と言うのは、カチカチと時計が回る様子を示しており、株価の値動きは1回動くと1回としてカウントされます。一日の取引時間中で何回、取引が成立したか?…を示す商いの回数を示しています。出来高推移ではなく、人気化を見る上で…これが一番、適切な指標でしょう。売買高や値上がり率ではありません。TICK回数の推移が人気度を示しています。

BASE(4477)の四季報の様子

業務内容は、個人などがECサイトを開く…プラットホームの会社です。コロナ禍の背景もあり、巣ごもり消費が発生する追い風で、売り上げが急拡大したために…「成長企業」との判断があったのでしょう。しかし…人気当時から、カタルは高株価評価に批判的でした。

でもロコンドに対しては、ヒカル効果は「フロック売り上げ」の観方を披露しましたが…過去の実績を考慮して…成長株扱いに据え置き、株価は今でも何れ…高値を奪回すると思っています。理由は取扱高の過去の「平均伸び率」です。

2016年1Qから平均で25%も伸びているからです。しかしヒカル効果で30%伸びた反動が、今は起きています。その為に株価が下がったのでしょう。ただ褒められた数字ではありません。まぁ…ケネディクス同様に「腐れ縁」のようなものです。

この両者の違いは面白いですね。BASEの鶴岡君は成長投資を拡大させTVCMなどにお金を入れました。ロコンドが過去にもやった戦略です。しかし田中君は費用対効果から…利益を優先させ、配当を実施、尚且つ…あまり資金がないにも関わらず、自社株買いを実施しました。カタルは鶴岡君のやり方を応援するタイプですが、TVCMが妥当かどうか…。お金の使い方で、先行投資は良いのですが、別の方法があるように思います。

でも38億円から82億円の売り上げの伸び率は、コロナ禍の特需とは言え…「立派な成績」です。それを…過剰に株価が反応しただけでしょう。

論理的にみて、今の株価を支えるには…5倍ほどの利益が必要です。一株利益が20円~30円近くないと…800円台の株価は維持できないでしょう。逆に赤字でも構いませんが、売り上げの伸び率が…もっと高くないと駄目です。ロコンドでも25%増なのです。

もともとロコンドは、今回の爆上げ(株価4000円台)が、ある前からの推奨銘柄です。昨年の1月19日に972円で推奨をしており、その後…3月15日648円で、そうして3月21日の臨時号で株価暴落を受けて…推奨した銘柄リストの中でも、「11J」(3774=2275)、「ソフトバンク」(9984=2689)、「フェローテック」(6890=498)、「三菱UFJ」(8306-383)、「ケネディクス」(4321=320)。そうしてロコンド(3558=641)と参考銘柄として取り上げていました。

3回も推奨したほどですから…かなり「気に入っている」のでしょう。

しかし現状では、一番、損をした株でもあるのでしょう。未だに買って投げ…と損を出し続けています。でもこの臨時号だけの成果を観ると、その後の成果は素晴らしいですね。ケネディクスはTOBになりましたが、他はマズマズでしょう。当たり前ですが…。

今年は、昨年末から金利が上昇するパターンを頭に描いてきました。だから…昨年末に東芝と野村証券だけを買っておけば…良いのだろうと述べていました。しかし野村は失敗をしました。本来は三菱UFJと同じ株価波動を続けるはずだったのです。しかし現実は、ままなりません。東芝はマズマズでしょう。ですが、これも苦難の連続です。

何故、大型株の2銘柄に絞ったか? 

基本的に「難しい相場」だと言う認識があった為です。しかしようやくテーパリングが決まり、この15日かな? FRBの購入枠が削減されます。今までは月額1200億ドル(国債を800億ドル、MBS「資産担保証券=住宅」を400億ドルずつ)を買い続けてきました。これを今月から毎月100億ドル、MBSを50億ドルずつ削減します。合計で150億ドルずつ…8か月間かけて減らします。来年の6月に資金供給は停止されます。

カタルは何故、インフレ傾向なのに、なかなか金利が上がらないのか…不思議でした。このFRBの資金提供の為に、レバースレポにも過大な資金が眠っています。今も1兆4176億ドルもの過剰資金が眠っています。だからもっと早くにテーパリングを実施するのが正しいやり方だと思っています。その分、インフレ圧力が増しています。

ようやくFRBの新たな行動を受けて…株式市場も動き出します。これまでは「難しい相場」が続くと述べてきました。しかし多くの読者はカタル同様に…駄目相場でも、買いで参加して損をされたのでしょう。その様子を別の指標で観ましょう。カタルが付けている全体株の日証金の回転日数の推移です。

東証全体株の日証金の回転日数の推移

この回転日数は、株価の上昇が加速するときや…株価が急落するときに回転が早まります。通常、人気株の目安は5日間以下です。つまりこの5日間と言うのは信用で売り買いをしている人は5日以下で買ったり売ったりしているという事です。

中には日計り(1日限り)の人も居るでしょうし…株価が上昇しても、下降しても、そのまま…ほったらかしの人が居られるでしょうが…信用取引を利用した人の利用期間の話です。人気株は2日を切り1.5日とか言う数字になります。

今の相場では森永製菓に逆日々が付いており、回転日数は11日現在で1.57日です。日証金は1日になっていますが…翌日、証券会社間の調整が行われて貸株が増えたりして微調整があります。11日のリストの中で三井不動産も2.9日台になっており上位にラインクインされています。近々、三井不動や森永製菓などは、株価が動き出すのかもしれません。

つまり…この回転日数が全体で50日台にならないと…カタル程度の技量では、株で儲けようとするのは困難です。しかし11月に入り60日を割れて…この11日(木曜日)は57.52日となって来ました。そろそろ…人気株が連騰しだしており、(例えば新日本科学など…ですね。)個人の物色意欲が高まる段階になるのでしょう。第二四半期の決算が峠を越えて…決算のリスクが軽減されます。動きやすくなります。

三菱UFJの日足推移

今回、カタルは三菱UFJの増額修正は間違いないと思っており、思惑を先行させてワンタッチを事前に狙いました。三井住友の場合は、「与信費用」が見込み額の3000億円より実際は2002億円に減ったことです。三菱UFJも同様でしょう。これに加え三菱UFJの場合は米国の子会社ユニオンバンクを売却した利益などがあり…自社株買いに踏み切るとの観測が一般的です。三井住友銀行は1000億円を実施します。正式の発表は15日ですね。

基本的に…テーパリングの実施を受け制約が消えますから、株価は動きやすくなります。そうして…この2Qの数字も、そんなに悪くはない筈です。でも先行して自動車や半導体は全て買い続けていますから…カタルは物色の方向性は変わると思っています。

でも金曜日は半導体も自動車も株価は円安評価で上がっていました。カタルはグロースよりバリュー株じゃないかと思っています。

日立製作所(6501)の日足推移

でもこれに加え…日立のROE経営は、軌道に乗り始めています。日立は非常に保守的な会社です。その日立が子会社を売り、利益率に拘った経営に変化しています。総資産経営からROE経営です。だから…日立の株価はご覧のように上昇を続けています。

デンソー(6902)の日足推移

これに続き、カタルは盛んにデンソーを評価したレポートを何度も綴っています。デンソーは内部留保を削ってROE経営に邁進します。設備投資を増やして、自社株買いを実施しました。だから日立同様に…株価はご覧の通りです。

しかし…カタルは機関投資家のファンドマネジャーではありません。投資資金も数百万程度なのです。何十億円も運用している訳ではなく…2割や3割程度の株価上昇では、とてもとても…証券マンも商売になりなりません。

ファインデックス(3649)の日足推移

故に、敢えて…小型株も選択しています。金曜日は7月に掲げた「ファインデックス」(3649)がストップ高していました。推奨当時の株価は1156円ですが、ご多聞に漏れず…この株も下がり続けて1000円を割れていたのです。ですが決算を受けて…200日線への復帰です。

更に…最終回(10/17)の会員レポートに参考銘柄として取り上げた「L」も、「H」も株価は改善し始めています。ここではファインデックスの日足だけ…取り上げておきます。この株は、個人投資家好みの小型株です。

故に冒頭に掲げたBASEやロコンドなどと同じグループです。この手の個人好みの株が。急速に株価が戻ってきたのは…カタルの選択眼が正しいわけではなく、個別株要因より、市場要因の環境が改善してきたからです。金曜日は、他にも多くの株が賑わっています。

つまりカタルはずっと同じことを述べていますが…読者の理解力には差があるようです。

カタルは全体相場が上昇するなら…かなりの確率で儲けることが既にできます。しかし空売りをしませんから…どうしても全体が下がると、カタルの成績は落ちます。その「難しい環境」の中で、果敢に挑戦をして敗れた「エーザイ」、そうして「船株」も行って来いですが…カタルは自分ではマズマズかな?…と自己弁護しています。

田中化研も…そうでしょう。今回は、違うと事前に述べています。でも大化けをするかどうかは分かりませんが…。

E君の日足推移

ここから昨年のBASEのような人気株が誕生するかもしれません。その候補株を事前に述べています。11月10日に掲げているE君は、良い決算数字でした。この推奨時期は6月です。しかし最近になって…ようやく株価は全体相場に先行して上がって来ました。以前、今日の市況でも…何度か取り上げました。故に銘柄名は毎日読んでいれば分かっていると思います。

一般読者には会員レポートの後、月曜日か火曜日に銘柄公開をして、何故、カタルが推奨株として参考に掲げたか?…の解説を加えましょう。でも銘柄なんか…あまり関係ありません。

つまり…何度も述べていますが、カタルがここで、言いたいことは「市場要因」が個別株要因に勝ると述べているのです。全体市況が下がる中で…どんな株を仕掛けても…「一人旅」(Jトラストのケースです。)になる可能性が高く、お金が続きません。ですが全体相場が賑わえば、ある程度の仕掛けで、株価は思うように上がるようになります。

市場参加者である…みんなが株で儲かって来るからです。気分が変わります。ようやく…来週の月曜日は三菱UFJが決算を発表し…市場にも活気が一段と増すと思っています。本日の肝は、株価=市場要因+個別株要因ですが、この個別株要因より、市場要因が優先されるという事を理解して欲しいのです。

日経平均株価(黒)BASE(青)ロコンドの(赤)の比較チャート

皆さんの多くは…自分が基準になり、自分が持っている株価だけしか見ていません。それじゃ…いつも負け組です。全体の市場とのバランスで、自分が持っている株を見るのです。今回、初めて…ロコンドとBASEの株価の連動性が消えました。比較チャートを掲載しておきます。まぁ、実際は少し違う解釈もありますが…この仮説も成り立ちます。

いちいち…素人に解説するのも面倒ですが、株価の成り立ちを知る手助けになれば幸いです。本日のレポートの主眼は、ようやく株価は本格的な上昇期を迎え、「儲かる相場」になるという事と…個別株要因より「市場要因」の方が大切だという事です。その為に物価指数や金利の話をしています。それでは本日は、この辺で終了です。

これから…会員レポートを書きますから、会員の方は明日にでもお読みください。アップは午前様です。いつも2時か3時ごろです。



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