資料から分かる事

昨日は裁定売り残の動向が指数を押し上げていると言う仮説を申し上げましたが、日証金の逆日々データでも同様の現象が見られます。カタルには考えられないのですが、およそ半数の貸借銘柄で逆日歩が付いているのです。

満額表示を含めると80%と言う驚異的な数字になります。基本的な市場心理は依然弱気のままなのでしょう。ここで満額と言うのは株不足なのですが…翌営業日に証券会社が手持ちの株式を付け替えて逆日歩を付けないケースを言います。ゼロ銭は実際に入札をしてゼロになった意味です。だから満額より逼迫した状態ですね。

逆日歩割合(5銭以上の)の推移

このデータを見ると、弱気の市場心理が窺えます。

もう一つ…データを示しましょう。土曜日の日経新聞で東京のオフィスビル需給が掲載されていました。主にデータを提供しているのは三鬼商事や三幸エステートなどですが…此処では三幸エステートの資料を基にグラフを作成しました。その状態が此方です。

東京のオフィスビルの空室率と賃料の推移

このデータで興味深いのは、リーマンショック時の高値をまだ抜いてないのですね。しかし…空室率はその時より低下しておりオフィス需要はひっ迫しています。この現象が、何故、生まれたのでしょう。

リーマン前は、バカバカ新築のビルが建設され、賃料が急速に上がった為か…。あるいは一気に景況感が改善したのでしょう。

逆に今回は「流動性の罠」の心理が働いている様に見えます。その為に新築のビル建設が遅れたので、賃料の上昇が鈍かったと言う面もあるのでしょう。更に前回の失敗に懲りたので…行動が慎重になっているのでしょう。

この辺りの現象は株価にも同様の現象が見られます。これだけ景気動向の改善が長く続いているのに…今回は慎重なんです。ケネディクスの宮島さんの経営心理を題材にして悪いけれど…彼は当初、レガシーアセットの整理を優先させました。期間利益で過去に投資した含み損を抱えた物件の処理を先行させ、時間がかかる開発投資が後になりました。この辺りの経営者心理を見ると日本の現状が分かります。

人間と言うのは過去の失敗のトラウマを抱えるのです。折角、日本が長いトンネルから抜けたと思ったら…リーマンショックですからね。カタル自身もこのマジックでやられました。あの時、サブプラームローンの話は聞いていたのですが、CDSの話は日経新聞を読んでいるだけじゃ、分からなかったのです。でも実際には丹念に他紙を見ていれば予測できたのでしょう。

その仕組み債の立役者がソフトバンクのラジーブ・ミスラ氏です。ドイツ銀行の出身だそうで…当時のドイツ銀行は凄かったのでしょう。その後遺症が今もドイツ銀行の再建を難しくしています。お金と言うのはマジックですね。もともとソフトバンクの孫氏の資金はたった1億円の融資から始まっています。その融資を支えたのがシャープの佐々木さんです。彼が個人保証を銀行の支店長にしたから、あの融資が実現されたのでしょう。

僅かなお金を何倍にも膨らませて投資する博打です。その博打が悉く成功して行く孫氏の眼力にも恐れ入りますが…資金があれば、面白いことが出来ると思う事は度々はないですが、一生の内に一度か、2度はあります。その時に「のるかそるか」の大勝負です。

そんな勝負が出来る奴で…しかも運に恵まれた奴が成功を収めるのでしょう。株屋は色んな人の人生を見て苦楽を共にします。株が好きで、好きで…奥さんに止められても、博打、博打に明け暮れて…証券マンが無謀な行為を止めても強引に注文を出す人も居ます。家の一軒や二軒なら可愛いものです。

あの日本一の納税者になった是川銀蔵も、持田製薬に肩入れしすぎて…最後はスッテンテン…奥さん名義で残した5億円の国債が、最後の生活の糧になったと言う話です。息子さんがガンにかかり、その為に相場の観方が歪められたと言う見方もありましたが…世の中は面白いものです。

バフェットと何が運命を分けたのか…。大物は大きな金額で勝負をすれば良いし、カタルのような貧乏人は100株単位で売り買いをすればいいのです。金額のタガではありません。気持ちは同じですからね。人によりお金の価値観は様々です。1万円でもありがたい時があります。

まぁ、ノンビリと暮らす分には、それほどのお金は必要ないのでしょう。でもある程度の生活のユトリがないと、人生はギスギスして面白くないですからね。

最後に…資料の採用期間の違いで見た目の印象が変わると言う話をしましょう。この話の解説は省きますが…冒頭に掲げた逆日歩状況の期間の短いものも掲載して置き、皆さんは二つのグラフを見比べて、印象の違いを実感すると良いのでしょう。それでは…また明日。

採用期間を今年に限定した逆日歩動向の推移


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